やっぱり反対、立憲民主党等々共謀罪廃止法案提出? | 井上政典のブログ

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 一昨日書いたブログですが、空対地ミサイルの導入検討で立憲民主党の長妻代表代行は猛烈に批判をしていました。もちろん日本共産党の穀田氏も大反対。

 

 そしてこの人たちはいまだに改正組織犯罪処罰法を廃案に追い込むといきがっています。

 

 改正組織犯罪処罰法?彼等はこう呼ばず「共謀罪」と呼んで、真実を捻じ曲げています。

 

 不思議なのは、「改正組織犯罪処罰法」の廃止を求める「共謀罪廃止法案」を6日衆院に野党が共謀して、いや共同して提出したと毎日新聞ニュースでありましたが、どうもこの人たちの日本語が理解できません。

 

 彼らが共同して衆議院に提出したのは、「共謀罪廃止法案」と書いてありますが、共謀罪という法律は存在しません。

 

 改正組織犯罪処罰法です。にもかかわらず、共謀罪廃止法案というのは一体何を廃止しようとしているのでしょうか?

 

 こういう日本語って理解できますか?もちろん実際に提出した法案名は違うのでしょうが、マスコミで産経新聞までがこういう書き方をするというのは一体我が国の日本語の語法はどうなっているのでしょうか。

 

 先日歴史の勉強会で「二人の県知事」という題名で、戦中の二人の沖縄県知事に関してお話させていただきました。その際に調べなおして整理するのですが、ある面白い事実が浮かび上がってきました。

 

 この二人の県知事は「泉守紀」と「島田叡」という名前なのですが、泉氏が戦後まで生き続け天寿を全うしているにもかかわらず、その後任の島田氏は昭和20年6月にその命が終わっています。

 

 泉氏が第32軍との協力・信頼関係が構築できず、県庁内でも孤立して転属を願い、聞き届けられたことにより、天寿が全うできました。

 

 島田氏は米軍の上陸が間近に迫っている時に拝命するのですから、命の保障などありません。ただ自分が断わったら誰かが行かなくてはならない、その時に自分は死にたくないから人に行ってなんて言えない」と言って即決して自ら死地へ旅立ったのです。

 

 二人ともたくさんの共通点があります。

 

 東大法学部出身。内務省に入省し主に警察畑を歩んでくるのです。

 

 でも、片や逃げ出し戦後卑怯者というレッテルを張られ、片や島守として今でも沖縄県民から慕われている人です。

 

 ところがこの話沖縄県に扱いに比べてあまり本土では有名ではありません。

 

 中高大と野球の選手だった島田氏は、沖縄県の秋の新人戦の優勝校の授与される優勝杯に「島田杯」として名を残すほどの人です。

 

 そしてこの島田沖縄県知事は、死後内務大臣から県知事として初めて賞詞が贈られています。

 

 これだけ凄い人なのですが、どうしてあまり教科書では教えてこられなかったのでしょう。

 

 調べるとすぐにわかります。

 

 私は次の二点を考えつきました。

 

 1点目、泉氏は沖縄県民の県外疎開に反対し、邪魔をしました。それでも荒井警察部長の尽力で大勢の県民が本土や台湾に逃れてました。その時に卑怯な米国の潜水艦から雷撃を受けて撃沈させられた対馬丸の悲劇が起きます。

 

 8月の終戦特集では毎年のようにこの対馬丸の悲劇がさも日本政府が悪いように描かれて報道されます。

 

 でも、延べ174隻にのぼった疎開船の内被害を受けたのはこの対馬丸の一隻だけです。それにより、約8万人の沖縄県民が地上戦という悲惨な戦闘から難を逃れました。もし、泉氏が妨害しなかったらあと二万人は疎開できていたはずです。

 

 この対馬丸の事件は沖縄県の悲劇を代表する事件としてとどめるために、他の大勢の人が疎開して助かったことを隠すためにあまり目立った扱いを受けないのだと思っています。

 

 もう一つは、命はないとわかっていながらも自分の使命に文字通り命を懸けた島田叡氏の栄誉を称えれば称えるほど、内務大臣からの県知事としては初の賞詞を授与されたことを言わなければなりませんが、この時の内務大臣は安倍源基でした。

 

 山口県の出身ですが、安倍総理との関係はないそうです。

 

 でも、この人は以前特高警察部長をしており、その時に「赤狩り」で名をはせた人でした。

 

 特高警察というと戦前の悪政の極みと言ってもいいほどの悪名を誇っていますが、私は20年ほど前からこの特高警察についての評判を当時70歳くらいの方々に聞いたことがあります。するとだれも名前は知っているが実際関わったことがないと言われる人ばかりでした。

 

 こうなるとこちらも意地になって戦前の軍隊体験者に会うと特高警察のことを聞いてみました。

 

 20人以上に聞きましたが、一人を除いてはだれも関わったことがないと言われていました。

 

 特高警察というのは、いわば思想警察です。当時は経済状況の悪化から資本主義は終焉を迎え、マルクスレーニン主義が次の時代を担うと真剣に信じる人がいたのです。

 

 あのアメリカでも暗黒の木曜日から始まる大恐慌で資本主義の限界が見え、社会主義に希望を託す人が増えていた時代であり、ルーズベルト大統領の奥さんのエレノアがその信奉者であり、ルーズベルト大統領の側近には社会主義者が多かったというのは有名な話です。

 

 日本にも共産主義者はもっと質の悪い無政府主義者が自分たちの生活が苦しいのは政府の責任だと扇動者からそそのかされて政府転覆や國體の破壊を目的に非道な犯罪行為をしている人たちがいました。

 

 彼等の資金源を断つのがそのテロリストたちの息の根を止めることになるので、赤旗の発刊禁止や売春や覚せい剤などの違法行為を徹底的に摘発し、今の時代では考えられない拷問で仲間の名前を吐かせ、また摘発ということをしていた時代があったのです。

 

 その筆頭がこの安倍源基と言う人で、あの蟹工船を描いたプロレタリア文学者小林多喜二が監獄内で亡くなったのもこの人が部長時代です。

 

 この時の時代のことと改正組織犯罪処罰法を重ね合わせて非難しているのです。

 

 先ほど一人だけ特高警察は酷かったという宗教者がいました。ホーリネス派と呼ばれるキリスト教者で戦後は日本国籍を捨て、アメリカ国籍をとりアメリカの国務省でフォード大統領やカーター大統領の通訳官をした人でした。

 

 戦前の日本は酷かったという話をされ始めたので、これ幸いに特高警察の話を振ってみると自分の仲間がたくさん拷問で殺されたと恨みつらみを言われていました。

 

 「ホーリネス派」で検索してみてください。当時の事件が出てきます。この人たちはキリストこそが神様でその王国が地上に現われると信じている人たちですが、当時の皇室を否定していたのです。当時は不敬罪が存在していた時期です。

 

 この狂信的な人たちに比べれば、まだ労働組合の活動者の方がましでしたが、当時は戦時です。今のような寛容な時代ではなく、弾圧時には死に至らしめられました。

 

 この人たちにとっては「共謀罪」とか、思想警察は怖い、皇室の廃止と考えるのは当たり前のことであり、それを日本国民が一丸となって戦争を遂行している時に邪魔な存在だったのです。

 

 だから徹底的に弾圧されました。それは今の価値基準で判断することはできないと思います。

 

 つまり、この日本の根幹を揺るがそうとしていた人たちの実体が島田叡氏を顕彰することによって安倍源基内務大臣が出てくることにより光が当たりいろんな事実が白日の下にさらされることを嫌ったのではないでしょうか。

 

 あのはだしのゲンのお父さんも映画では中井貴一が演じ、いかにもいい人のように描かれていましたが、戦時にあのように非協力的な人がいること自体迫害の対象となるのは明々白々です。

 

 この人たちは先日のミサイル避難訓練を国民の恐怖をあおるだけだとか、ミサイルが直撃すればあんなものは役に立たないと無責任な発言をする人たちと同じです。でも今はまだ日本は余裕があり、許されていますが、目の前で空襲の被害を見ている人たちには許しがたい存在になるでしょう。

 

 こうなると、日本共産党や立憲民主党のお里が知れたと思います。

 

 なぜ改正組織犯罪処罰法という正式名称を言わずに共謀罪廃止法案と呼ぶのか。

 

 それはその人たちのDNAの中に戦時中に迫害を受けた共産主義者や無政府主義者の遺伝子が強く刻まれているからだと思います。

 

 私も西南学院大学というキリスト教系の大学に通い、一時は普通の信者よりもより深く聖書を読んだ時期もありました。キリスト教信者の中にも大勢の素晴らしい人格を持った人がおられます。

 

 でも、一部の狂信的な扇動者により、日本のキリスト教も歪められています。教会内で政治的な集会が頻繁に開かれています。

 

 韓国のキリスト教会と通じ、慰安婦問題などを焚きつけるのも、一部の狂信的信者たちです。

 

 ほとんど多くの人たちが善良で高貴な人格を持ったキリスト教信者ですが、心の内ではおかしいと思いながら表立って反論もせずに自分たちの聖なる場所が政治集会所となっている事実があるのです。

 

 戦前は悪い時代だったと一行で論ずるのではなく、自分で調べてみてください。今はネットという便利なものがあり、この機能により日本の歪められてきた戦後が徐々に正されつつあります。

 

 私の書いていることが絶対だとは思いません。いろんな見方があるでしょう。それは認めます。

 

 でも私のこの見方もまた一つの見方として十分に存在し得るものだと思っております。

 

 共謀罪廃止法案提出というこの日本には存在しない法律を廃止しようとする奇妙な国会議員がもっと減ったら日本はもっとまともな国になるでしょう。