北朝鮮が水爆の開発に成功したと大々的に喧伝していますが、とても懐疑的に見ています。
というのは、先の核爆発実験の時も大気中に拡散された放射性物質がほとんど検出されず、とても核実験をしたとは思えないというもので、今回も同様の結果になると予想されるからです。
この情報は放射線の専門家と軍事の専門家の両方からの情報です。
でも、自衛隊も政府も完全に否定しません。それは、ある程度北朝鮮に目に見える軍事的脅威があった方が安全保障問題を円滑に推進できるからです。
今の防衛力は30年前の計画によって作られているといっても過言ではありません。とすれば、現在の考え方が30年後の防衛力に影響を与えるとすれば北朝鮮の愚連隊的突発性のある脅威論はむしろ歓迎するはずです。
そんなのがなくても、冷静に専門家の意見を国会で審議してそれにプラスアルファ「ブラックボックス的な防衛能力」を秘密裏に話し合う機関があってもいいと思っております。自国の軍事秘密を100%明らかにする国など世界中どこにも存在しませんから。
さらにもし本当に北朝鮮が水爆の開発に成功し実験が行われたのなら、政府は速やかに気流によってまき散らされる放射能汚染の状況を特に北陸地方に知らせ、住民にきちんとした対処方法を指導するはずですが、まったくそういうそぶりはありません。
それよりも不思議なのは、日本製の安全性の高い原子力発電所には人体に全く影響のない1ミリシーベルト/年の放射線量でも激しく騒ぎ抗議する連中が一切声をあげないことです。
日本の平和利用の原子力技術力と北朝鮮の軍事用の核実験を比べること自体おかしいのですが、どちらが安全かは一目瞭然のはず。ところが、相手に害を与えるために汚い核の兵器の出したものには一切非難声明をあげません。
開会中の国会でも、北朝鮮への非難決議にあの原子力反対の旗手を標榜する山本太郎議員はわざわざ本会議を退席して決議に加わっていません。つまり棄権しているのです。
どうしてにっくき原子力、それも軍事利用の核実験を強行したとされる北朝鮮への非難決議を棄権しなければならないのでしょう。
本会議に欠席届を出して別の地元の用をしている議員も非難されるべきです。国会議員の仕事とはいったいなんなのか。それも国民の命を守る安全保障問題の議決を放棄してまで地元や支援者への義理立てが大切なのでしょうか。
いろんな会を主催したりお手伝いする中で国会議員のご臨席はその会を重くする大切なものですが、本会議や決議の内容でそれは仕方ないと思うようにしています。そのために議員が欠席された場合にその穴を埋める手立てもきちんと対処するのが当たり前と思っております。
しかし、議員の選挙のためとなれば、そちらを優先するのが当たり前なのでしょうか。国会の本会議を休んで出席した国会議員は私は信用できないと思っております。
山本太郎議員の原子力に関する日ごろからのスローガン「子供たちのために」とか「地球のために」がこれほど虚しく聞こえる言動はないと思いませんか。
どうせやるならすべての原子力に反対の意を表するならまだ理解もできますが、彼の今回の行動はいかにも日本の原子力は汚く、北朝鮮の原子力はきれいで素晴らしいかを物語っているように思えます。
あの共産党でさえ、一応非難決議には賛同し非難声明も出しているのに、原子力発電の反対の旗手はわざわざ本会議場から退席し、決議を棄権するなど言語道断の行動だと思います。
さらに彼は一議員ではなく、公党の代表のはずです。つまり国際的は日本の政党の党首のすべてが北朝鮮の核実験には反対していないと言われる口実を作ったことになります。
これは政治家の政治信条の問題で片づけられるものでしょうか。
良識の府である参議院の毅然とした姿勢を問いたいと思います。