▼ 野望への道
王子が初めて渡米し、グレースの家を訪ねた時、グレースの母親が、地元のフィラデルフィアで結婚式を挙げたい!と主張していました。王子は、すんなりとOKをしてしまったのですが、いざ本格的に結婚式の話が進むと、挙式は、モナコへの変更路線に。当然です、グレースは、モナコのプンスになるのですから。
納得いかないのは母親。娘がモナコのプリンセスになる。その挙式は、母であるワタシがいっさいを取り仕切る。誰を招待するのかしないのかもワタシ。アメリカで最も格式高い伝統ある街フィラデルフィアの名門であるスーパースターは、ワタシ!!
そんなフィアデルフィアに、モナコから特使が派遣されます。挙式はモナコであげるのが正当だと主張するために。
結局、夫婦の中でも揉めながら、結婚式はモナコで、そのあとのパーティは、フィラデルフィアにと格下げになってしまいました。
▼ 世界中の注目の的になる夢を実現
不満でブチ切れそうになっていた母親。そんなとき、アメリカのトップクラスの新聞社からグレースとの関係についての連載記事を依頼されます。
わたしは、全世界にグレースのことを伝える使命がある!!
そんな連載シリーズは、こともあろうにグレースの悪口を次から次へと並べ立てるものでした。
グレースは、友達からの通報でそれに気がつき、母親に抗議しましたが、シリーズ最終回まで、グレースの悪口物語続くという日本では考えられないハプニング。
◎ 父とグレースと母
仲良しに見える・・・。
▼ シンデレラ物語
当時、グレースは、シンデレラと呼ばれていました。マスコミは、ただ単に、ひとりの若い美しい女性が、お城で王子様と出会って結婚することになった。だからシンデレラだと騒ぎ立てていた。
でも、グレースの子供時代のことを知ると、シンデレラの物語と重なっている裏の面が見えてくる。
グレースの父親は、グレースが幼いころからないがしろにしてきた。
母親は、自分がアメリカのクイーンになりたいばかりに、娘を道具に使う。
グレースの姉と妹とは、仲が良かったので、これはシンデレラの物語と重ならない。
シンデレラは、幼いころから夢見ていたお城で、ひとりの素敵な王子様に出会いました。
ふたりは結婚し、末永く幸せに暮らしました・・・。
グレースと王子との結婚のことを聞いた人々は、誰もがそうなると、わくわくしていたと思います。
が、その前に、実はまだ、越えなければならない大河がグレースにはありました。