昨年末に引き続き、風邪とその対策の特集です。
▼ ステップ1: 風邪の引き始め
まず心がけるのは、症状を見極める。
・寒気がする?
・手足が冷える?
・だるい?
・熱がある?
・頭痛がある?
・他に痛いところはない?
▼ ステップ2:
からだが冷えて、嫌な予感がしたら、風邪の引きはじめかもしれません。
風邪菌やウイルスの初衝撃をかわすため、なんとしてでも体温を上げることが重要です。
・しょうが、葛湯をたくさん飲む。
・薬なら葛根湯
・汗をかかないほどに厚着をする。
・早く寝る。
・寒い場所にいない。
▼ ステップ2: 熱が出始めた!
熱が出るのは、活発化してしまった風邪菌やウイルスに対し、免疫システムが攻撃をしかけているから。
からだが熱を出して外敵退治をしている真っ最中に、解熱剤を飲んで強制的に熱を下げるとどうなるのか?
以下、予想です。
風邪菌とウイルスの増殖に自ら協力することになる。当然ながら、症状が進み治るまでの時間が長くなる。
一方、解熱剤を飲まないとどうなるのか。体温は上昇。加熱で勢力をそがれそうになる風邪菌/ウイルスに対し、好中球ちゃん/クロスケらが、全力で戦いに臨みます。このため、熱や頭痛など、症状は悪化します。
その悪化が怖くて解熱剤を飲めば、症状は楽になるかもしれませんが、治るまでの時間が延長される。
▼ ステップ3: 熱が下がり始めた
風邪をひいて熱が上がり、そのあと、熱が下がり始めた。好中球ちゃんたちが外敵に勝ったから。でも、熱が思ったように下がらなかったらつらい。
このタイミングで葛根湯やしょうがを飲むと、熱を再び上げる作業がからだの中で起きてしまいます。
からだは、熱を下げようとする。
薬は、熱を上げようとする。
結果的には、症状が長引いてしまう。なので、熱が下がり始めたら、余計なことはせず、体力温存をする。
▼ 治験 海外
研究では、風邪症状が出た時、解熱剤を飲んだ場合と、飲まなかった場合、そのあと、どうなるのかについての知見が実施されています。
2015年:
1069人を対象にした抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬での治験:
結論: 薬を使った人と使わなかった人では、症状にはあまり変わりがなかった。(唖然・・・)
▼ 治験 国内
2007年に、京都大学保健管理センターが、全国23施設の協力を得て、大規模な治験を実施しているとの情報がありましたが、みつかりませんでした。
事実: 風邪薬の治験は実施されていない。
なぜ? 実施して効果があったら、どの医薬品会社も大宣伝をするはずです。でも、そんな話は聞いたことがない。
もしも、治験で効果がないことが判明してしまったら、風邪薬は売れなくなってしまう。なので、絶対にしてはいけない治験のトップリストに入っている。
▼ 仮に風邪薬に効果がないのであれば(葛根湯を除く)、解熱剤を飲んでも役に立たないことになるので、上に書いた「解熱剤を飲むタイミング」は、不要になる??