佐藤岱山氏の工房訪問 | うるっしぃーのブログ

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大子町で国寿石大子硯を制作していらっしゃる、
佐藤岱山氏の工房をお訪ねしました。

入り口


硯制作の工房は初めてなので、
見るものすべてに興味津々。
まず、この石の山は?

これこそ、国寿石なのです。

国寿石


こちらは蓋付きの硯の原型

蓋付き


黒色粘板岩です。
硯は、墨を磨る部分の岡(陸)と墨が溜まる海(池)と呼ばれる部分があります。
その陸の部分は肉眼ではつるつるしているようですが、
実は、磨るという文字の意味通り、
卸金のように目が立っているのです。
硯石には主に石英、銅、鉄などの細かな結晶が含まれていますが、
その結晶が均等で耐久性があるものをよしとされています。
鋒鋩が立つといわれます。
その素晴らしい硯石が大子町の小久慈槐(サイカチ)沢で産出するのです。

一時途絶えていた大子硯の再興者であります、
星野岱石氏の後継者であります、佐藤岱山氏。

岱山氏


実際に硯石を削る作業のデモンストレーションをしていただきました。

実演


これが削りに使う道具たち。

道具


柄が長いのは、削りだすときに
肩の付け根に固定して、体全体で削るためです。

肩


ちょっとやらせていただきました。

私

力はそれほどいらないのですが、初めて感じた感触でした。


ショールームの中には様々な大きさ、形の硯がいっぱい

硯たち



側面には漆が施されています。

これは金箔を漆で固めてあります。
私の好きな豹柄に見えるので、
麗潤館にお借りしてきました。

豹柄


これは研板。

研板


平らに見えますが、微妙に墨が溜まる池ができています。
ちょっとだけ磨る時に便利です。

これは、窯、窯?
硯制作に窯が必要?

窯


これは何に使うのですか?ピッサ窯だ!
窯焼きピッサの為の窯だそうです。
窯の上にはミニ硯が塗り込められています。

窯上


こちらは鋒鋩立ての為の砥木です

砥木


ハコ


墨が固まって目つまりを起こすので、
時々砥木で擦ることによって目立てをします
朴の若木からできています

顕微鏡で、硯の陸を見せていただきました。
驚きです!
平らで、黒く見える部分がキラキラしています。
黄鉄鉱の結晶だそうです。それも均等に!
「鋒鋩が立つ」意味が分かりました
地球が大子に与えてくれた宝物です。