桜の開花予測が報じられました。その中で一番に咲くのは靖国神社のある東京だそうです。
日本人にとって、春の桜は格別の想いがあるように感じます。
臼井先生のお墓がある西方寺も3月には墓地に向かう入り口にある桜がそれは見事に咲きます。
春到来を知らせるように木々は芽吹き、花は咲き、動物たちも目覚めて動き出す躍動感あふれる季節です。
臼井先生のご命日が3月9日であることにもありますが、私には桜の華やかさとはかなげな両輪を感じます。
功徳の碑から「為」という一文字が私の心に響きました。
昨日もお墓を掃除させていただきながら、世の為、人の為、自分の為、出来ることをやりなさいと聴こえてきます。
西行法師の歌に「花みれば そのいはれとはかなけれども 心のうちぞ 苦しかりける」があります。この歌は「桜の花をみると訳もなく、胸の奥がくるしくなると」という意味です、そして「春ごとの 花にこころを なぐさめて 六十(むそじ)あまりの 年を経にける」六十年あまり春ごとに桜に心を慰めてきたんだなぁ・・と詠んでいます。
桜をよりどころにして諸行無常を感じつつ、桜の満開の下で死にたいと願って亡くなっていったという大往生の話を老師より西行伝説をお聞きしたことがありました。
咲いた後は花吹雪で見事な散り際を見せてくれます、西方寺の方は通路にひき詰められた桜の絨毯を見て「風情を楽しみましょう」と言われます。臼井先生の墓参りが出来る喜びを生かされている生命に感謝して、今年も桜の季節を楽しもうと思います。