朝の瞑想中5:43にグラッと揺れました、家人は泰然自若とばかりに平然と就眠中でした。
泰然自若とはどのようなことがあろうとも、慌てず騒がず、ゆったり落ち着いている様と意味します。
2011年3月11日の大震災発生から早9か月が経とうとしています、今年は大惨事に遭遇した忘れられない一年となりました。
あれからいろいろなことごとが変化しています、人として大自然との共生を深く学びました。
津波による多くの尊い命を失い、住み慣れた我が家を失い、町が流されていく姿が改めて再検証で放映されるたびに大自然の前になすすべもないと痛感します、海沿いにあった原子力発電所は破壊され創造を絶する事態に遭遇してこれまでの慢心した安全神話はもろくも崩れ去りました、こんな状態でも泰然自若でいられるかと問われたら応えに窮することでしょう。
近頃では日本中のいろいろな地域で地震が発生していて、いつその当事者となることもあることを念頭に置き日頃の備えと時に当たってのこころの準備を忘れないよう心がけたいと思います。
高野山のお坊さんが地震が来たら慌てずに「水一杯のんでから事に当ろう」と阪神大震災の教訓を講和していただいき、ことに当たっての泰然自若の姿をお聞きしたのが2011年2月の幸力の会イベントでした。
そして「共利群生」(きょうりぐんじょう)という共存共生の精神に立つことも学びました。
高野山真言密教では宇宙のすべてのものが、大日如来の「いのち」の顕れとして平等であり、相互に助け合うことによって、その「いのち」を生かし、個々に与えられたすばらしい個性を充分に発揮することが大切だという教えを実践していくことの大切さを再度こころに焼き付ける年となりました。