7/28(水)

 

 

@渋谷

ホワイトシネクイント にて

 

 

 

 

ライトハウス

 

 

2019年|アメリカ|109分

 

監督:ロバート・エガース

出演:ロバート・パティンソン、ウィレム・デフォー 他

 

 

 

舞台は、1890年代の

ニューイングランドの孤島

 

灯台守としてやってきた

ベテランのトーマス・ウェイク

(ウィレム・デフォー)と

新人のイーフレイム・ウィンズロー

(ロバート・パティンソン)

 

威丈高なトーマスに反発し

衝突を繰り返しながらも

従わざるをえないイーフレイム

 

そんな険悪な空気の中

やってきた嵐によって、ふたりは

島に閉じこめられてしまうことに…

 

というストーリーの

実話をベース

(インスピレーションもと?)に

しているらしい、スリラー映画

 

 

 

-------------

以下、ネタバレを含む

可能性があります

苦手な方はご注意ください

-------------

 

 

 

汚物と性欲、罪の意識

怒りと恐怖と魅惑、嘘と秘密

狂気とアルコールと謎にまみれた

グロテスクな男の悪夢に

閉じこめられた109分

 

モノクロの画面は

正方形に近いサイズで

閉じこめられ感を増強していて

 

加えて、不気味に響く

灯台の音、波の音、海鳥の声

 

そもそも序盤から

入れ違いで交代したはずなのに

なぜ水が飲める状態にないのか

どうして屋根の雨漏りはそのままなのか

(前任者たちはどうしていたのか?)

という違和感があり

 

話が進んでいくうちに

だんだんと現実に妄想

(狂気の果ての幻覚?)

が入り混じってくるようになり

 

そして、人物の中身が

徐々に入れ替わった…?

と思えるような変化があり

いつの間にか立場が逆転していて

 

いや、逆転というよりも

そもそもこれは

ひとりの人物の中の

役割分けされた姿のふたり

なのではないか、と思えたり

 

その諸々の違和感と、謎とは

ラストシーンで回収されて

 

そうすると

そうかこれはそれで

あれはそれで…、と

観ているときには見えていなかった

悪夢の構造?が見えてきて

 

この観ているときには

見えていなかったものが

観終わったあとに反芻すると

見えてくる感じには

同監督の「ウィッチ」を彷彿

 

 
ちなみに「ウィッチ」で
反芻して見えてくるのは
悪魔の思惑、その指先
 
 
 
「ライトハウス」は
モノクロと真四角に近い
画面サイズのせいもあってか
印象的に焼きつくシーンが多く
 
これを書いているいまも
断片的によみがえってきていて
 
まさに悪夢のよう
 
 
 
このグロテスクさのある幻想感
嫌いではないので
監督の次作も追いかけたいなと思う