先日、面白い番組を観ました。世界の経済的・政治的構図が激変している今、日本と海外の社会的構造を比較し問題点を討論するというとても勉強になる番組だったので感想を書いておきたいと思います。
沈みゆく日本を象徴するある世界ランキング。
主要23カ国で調査した「自分の国の将来に自信がある国民ランキング」。
結果は、1位インド、2位中国。日本は...なんと最下位の23位。今日本では国民の大半が国の将来に自信を失い、言いしれない不安が覆っている。ジャパンアズナンバーワンと言われた経済力も今は昔、市場としての魅力を失った日本から撤回する企業は後を絶たない。日本がかつての輝きを取り戻すには、どうすればいいのか?
そこで「日本再建」のために、ビートたけしが再び世界中から26ヵ国42名の外国人を招き、緊急サミットを開催。今回のテーマは
①「少子化」について、フランス人はこう思っている。
『日本人は、古い結婚制度に縛られる時代遅れの国民だ!』
~日本の古い結婚観を改めないかぎり少子化は止まらない!~
②「経済不況」について、中国人はこう思っている。
『日本人は、島国根性を捨てきれない田舎者だ!』
~島国根性を捨て、中国への偏見を改めなければ日本の経済危機は救われない!~
③「税金」について、スウェーデン人はこう思っている。
『日本人は身勝手で不幸な国民だ!』
~税金をもっと払わなければ安心できる幸せな生活はやってこない!~
個人的には①の結婚制度が面白かったですね~。いやはや、フランス国内で流されているルノーのCMにはびっくりしましたよ!ユーロ圏=ヨーロッパ諸国はこの点では進んでいますね。縦の関係よりも横の関係を重視するヨーロッパ型の思考形態を象徴するかのようです。結婚制度に限らずユーロ圏は透明性と柔軟性=拡張性が高い社会構造を好む傾向があって、総じて日本も学ぶべき点は多いです。
①フランス人はこう思っている!
世界的経済学者ジャック・アタリ氏も警告する、日本の「少子化」問題。このまま少子化が進むと、経済成長や年金など様々な問題に危機が...。そんな日本を尻目に、ここ数年、順調に出生率を増やしている国がフランス。フランスでは、一度低迷した出生率を回復させるために、政府が様々な子育て支援制度を実施。
しかし制度の充実がすぐに出生率上昇につながった訳ではなく、90年代後半になってから急激に上昇した。その背景には、「結婚」と「子どもを作ること」は別問題という考え方があった。結婚していなくても子どもを産んでよしとする意識の変化と政府の援助によりフランスでは婚外子が50%を突破。その増加と歩調を合わせるように、出生率も急激にアップしたというのだ!婚外子が当たり前というフランス人の多くは「日本人は、古い結婚制度に縛られている時代遅れの国民だ!」と思っているという...。
だが、「本当に結婚しないで子どもを作ってもいいのか?」。 世界サミット会場に乗り込んだ"たけしJAPAN"と、 "チームフランス" のメンバーが徹底討論。まず「結婚制度の是非」について「子どもを作るのに結婚制度なんて必要ない」と主張するチームフランスに対し、西川史子は「それってフランス人がスケベなだけじゃないの?子どもにとっていい環境なの?」と激しく反論。高橋ジョージも「日本人はケジメを大切にする」と主張する。ほかの国々の人たちからも「儒教の国、韓国では婚外子なんて考えられない」、「結婚制度がないといつでも別れられるので、親がどんどん変わって教育上良くないのでは?」など様々な意見が噴出し、世界を巻き込んだ大激論となった。
そんな中、フランスの家族の現状を象徴する、あるTVCMが流される。スタジオ騒然、たけしも唖然なそのCMだが、フランス人は「そんなの当たり前」と平然。フランスの車メーカー「ルノー」のこのCM内容とは、父親らしき男性が子どもの送り迎えをするもので、まず、今の妻との間の子どもを迎えにいき、次に前の妻との間の子ども、そして今の妻の前の夫との間の子ども、最後は3人目の女性との間の息子を迎えに行くという内容。ぶっとびですね。さすがフランス。
②に関しては省略。
③スウェーデン人はこう思っている!
景気がなかなか浮上せず、国中を不安が覆い尽くす日本。イギリスの大学が世界各国のGDP、健康状態、教育機会、生活満足度などから算出した「世界幸福度ランキング」では日本はなんと90位。貧困に苦しむアフリカ諸国よりも下位という結果となった。
しかし世界を見渡せば、そんな将来の不安がほとんどないという幸せ国家が存在した。それが北欧の国、スウェーデン。スウェーデン国民の幸せを支えているのは、充実した福祉という名の「安心」。スウェーデンでは教育費が小学校から大学まですべて無料。医療や老後の保障も充実し、文字通りゆりかごから墓場まで、徹底した安心に守られ一生を過ごすことが出来るのだ。
一体なぜこんな幸せ国家が成り立つのか?それは、高い税金を払っているから。給料の約半分は税金に取られ、さらにほとんどの商品の消費税が25%。高い税金と引き換えに安心した生活を送るスウェーデン人にとって、増税に反発し、将来の不安に怯えている日本人は不幸な国民に見えているとか......。
だが、「そんなに高い税金を払って、スウェーデン人は本当に幸せなのか?」。
「教育、失業、老後の不安がないので、精神的な安らぎがある」とするチームスウェーデンに対し、たけしJAPANメンバーらから「そんなに税金をとられて、仕事をやる気が出るのか?」、「お金を稼ぐ人が外国に逃げていかないのか?」などの指摘が相次ぐ。それでも幸せと言い切るスウェーデンに対し、あくまでも税金は安く、個人の自己責任が大切だというアメリカ。
税金を安くする(減税)=消費が促進される=物質的な豊かさに価値を置く社会=物質中心主義
税金を高くする(増税)=消費が抑制される=精神的な豊かさに価値を置く社会=精神中心主義
この問題は、その国の国民が有する価値観=国民性によって賛否の分かれる問題で、一概にどっちがいいとは言えない。日本で消費税25%はさすがに無理だ。仮に25%払ったとしても、それが適正に運用されるかどうかの「保証」がないし、国民に「リターン」されるかどうか日本では疑わしいのが現状。
まずは政治が国民に「信用」されるのが先決だ。加えて、信用に足る厳密な運用プランと戦略が明示され、この運用に対し何らかの「保障」が明確化されるのであれば、日本国民も増税に対し前向きになれる。このことを抜きにして増税の議論をするのは全くの見当違いである。