ひっぴーな日記 -79ページ目

ひっぴーな日記

よくわからないことを書いてます

が朝には治ってた親父の免疫力まじすげー


けどまだ微熱くさい疑いがあるので早退するよういいつけておいた。


はー風邪はやってんなー。

風邪治り始め・・・・。


微妙だ・・・・。

うーん。

ああ、ようやくiphoneに切り替えたうん。凄いね人類。


とりあえずゲームやってます

やばいマジで風邪ひいた


でも初期の症状。


栄養ドリンク飲んで週末はひきこもりだなー


ていうか人ごみあんまいってないのになんでだろう


ああ、俺が運動不足なだけですねわかります。


うーん。詐病して内科で点滴うってこようかなあ(風邪つっても必ずしも対症療法が有効であると限らないから)

一番が食欲がない。

なんつかーか元気ない

かぜっぽい


うーん

そゆわけで2キロやせました

つわけで小説は今優先順位高いのからやってるから後でね。

このまま小説リハビリ10タイトルSS行こうと思ったのにインフルくせー



文化祭や、その後にやってきたゴタゴタも終了し、はや冬の足音が山風とともに聞こえてくる今はもうそろそろ12月。創立以来の古さを誇る旧館、この部室棟はその壁の薄さのせいもあって屋内にいながら、妙に寒々しい日のことである。

 習性なのかどうなのか、もう俺にもわからなくなってきたが、朝比奈さんのお姿を拝みにこのくそ寒い中、今日もSOS団、アジトに足を向けている俺である。いったいどうやったらこんな風に人がかわるんだろうね、パブロフ先生にでもお伺いを立てたいものだと考えながらいつも通りに文芸部室、現SOS団のアジトのドアをノックした。

 トンデモハプニングで朝比奈さんのお着替えシーンをみれるかもしれないが、そこまで俺はしない。いや、しないだけさ。鶴屋さんのこともあるからな。

 「はぁ~い、今あけますねぇ」

 独特の朝比奈ヴォイスに迎えられながら俺はいつもの定位置席にジャケットをかけて座り、いつも通りにかばんを置いて、いつも通りにメイド姿がもう普段着化している朝比奈さんの御手がさしだしてくれるお茶をうけとり、生前はきっと釈迦か仏かガンジーだったのではないかというその笑顔を見つめ、そしていつも通りに微妙にお願いするようなスマイルで俺を見てくる古泉のボードゲームに付き合うことにした。

 ちなみに、やはりいつも通りに隅で小六法のような厚物を読んでいるメイドイン宇宙人っ娘の長門はたんたんとページをめくり、そのブラックホールのような目を俺が入ってきてもぜんぜん向けてこないのもいつも通りだ。逆に「こんにちわ」なんていわれたらまたわけのわからん事件が発生したのかと疑い、俺は速攻でコロンビア行きチケットをとって高飛びするかもしれん。まぁ、してもこいつならジャンボジェットの横を併走して飛びそうなもんだが。

 しかし、一つ、いつも通り、というか俺としてはもうこのまま設定として固定されてほしい状況だが、ハルヒの姿が珍しく見当たらなかった。

 「おい、古泉。ハルヒは見当たらないが、一回部室にきたのか?」

 俺は最近小学生がやってそうな流行のカードゲームを自分のところに配置しながら聞いてみる。いつかなぜボードゲームばかりなのかきいていみよう。思わぬトラウマでも聞けそうだからな。古泉は無駄なスマイルゼロ円を俺に向けながら、

 「さぁ。今日はまだ涼宮さんはみかけていませんね。しかし、そう心配せずとも遅れながらも来るでしょう。涼宮さんが欠席するなんて事態になったら僕はアルバイトでここにいません」

 別に心配なぞしとらんのだがな。強いて言えば、こういう風にあいつがいない場合、何かのよからぬ前兆のような気がして首筋がぴりぴりする気がするんだよ。

 「それは杞憂というものですよ。涼宮さんの精神状態は学園祭以後は大変安定状態にあります。ありすぎて僕たちは暇をもてあましてるぐらいです」

 俺はカードを配り終え、配置したあとに古泉にサイコロをふった。そもそも暇であることが普通なのが気づかんのか。あいつが安定してるってことはまたよからぬことを考えてるってことだろ。

 「いいじゃないですか。僕は最初は仕事半分でしたが、今は涼宮さんの持ってきてくれるイベントを楽しんでいますよ。それに、それが涼宮さんの精神が安定している目に見える証拠です。ですから僕として一石二鳥というところでしょうか」

 古泉がまるでクローズアップマジックをするかのような滑らかな手つきでサイコロを振り、カードを裏返す。まぁ、いいさ。俺は朝比奈さんのお茶がのめて長門の彫刻読書スタイルが見れればな。あの常時ウラン核融合しているような底なし元気娘の精神分析はお前にまかせるぜ。

 「ええ、お任せを」

 安っぽいホストがやっと指名をうけたようなにっこり顔を俺に向けてサイコロを渡してくる。

 それからはずっと誰もしゃべらず、普通に無言な、だがそれも居心地のいい時間が流れていた。我らが女神、朝比奈さんは団長席のよこに席をだして座り、その白魚のような指でマフラーの続きを編み出した。一体誰にあげるんだろうか。俺だけだとなんともうれしくその場で失神してしまいそうだが朝比奈さんのことだ。どうせ団員全員分を編むのかもしれない。しかし未来にもまだ編み物の習慣があるのか。

 古泉は古泉でやはり、カードゲームにしても弱く、やっていてまぁ暇つぶしにはなるがいい加減こいつは向上心というものがないのだろうかと考えなくてもいいことまで考えてしまう。今度明日までに強くなって来いと宿題を出してみるのもいいかもしれない。案外この条件付エスパーは快諾しそうだしな。ボードゲームが強い古泉もそれはそれで不気味・・・・・、まさか手をぬいてるんじゃないだろうなこいつ。いや、これは本気で弱い。ラストダンジョンになぜか闖入してきたレベル一のスライムぐらいの弱さだ。まぁそのうち手のひらが裏返って物凄く強くなるかもしれんから俺は傍観に徹させてもらおう。

 長門は相変わらず時間停止魔法をかけられたかのように静止して、そしてページをめくる動作でやっと起きていることにきづかされる、が俺は無表情の長門の顔を見ては最近は安心する。

 長い付き合いなのか、努力の賜物なのか、微妙ではあるが長門の無表情に多少の変化があることに気づき始めたのだ。横で編み物している未来人や、にこにこさんの向かいの超能力者はどうかしらんが、たまにだが無表情に多少の別の感情がまじっているような気がしている。ただの過剰な反応かも知れんがそのうちある程度はっきりと見えてくるような気が俺はしている。

 ちなみに今の長門の無表情フェイスにあるのは「日常」「安心」といったものだと思う。たぶんな。

 そんなくだらない益体のないことを芭蕉のじいさんよろしくつれづれと考えながら静かな時間をすごしていた。時折外から聞こえてくる運動部の声や吹奏楽部のへたくそな音に、ああ、俺たちもあーいう高校生らしいことを一回はしたらどうなもんかねと不在の団長に直訴しそうかと凡庸とした頭でカードゲームをしていた。

 しかし、なんだか落ち着かず、スリープモードに入りそうだった頭を顔をあげて再起動した。

 毎度いろんなことに巻き込まれてきたSOS団、というよりもっぱら俺だったが、しかしそんな事態が毎日毎日律儀におとずれるわけもなく、だいたいあれやこれやの非日常爆弾が炸裂していたら俺の身がもたず、心のほうはもっともたない。

 横においてあった朝比奈印の暖かいお茶で一息つく。

 しかし、ハルヒがいないとほんと、静かでいいなぁ、静かでさっきはルーチンワークをこなす事務員のような頭になりかけたが。

 でもすこし・・・・静か過ぎるか。

 そうおもいながら俺はよくよくこの団長様のおかげで物置のようになっている部屋を睥睨する。
 いつこんなものもってきたというものもあればそういえばこんなものかわされたなぁ、なんていうものもあり、少し少年心をくすぐらせるような目で情景をみてすでに誰の手にも触られずに平ずみにされているノートパソコンであんな長門もう少しみてみたかった等とくだらないことを考えて頭をを前に戻す。
 よく考えたら、もうハルヒや朝比奈さん達とであってもう半年経つのか。時間、なんていうとあの、エンドレス繰り返される夏やら七夕なんか思い出しちまうが、そんなに時間が経っているのは正直俺としては驚きだ。
 とりあえず、サイコロを転がして、なんともすでに劣勢であるのに相変わらずの板状の戦況にもかかわらず、能の翁面をはっつけたような笑顔で俺をみている古泉との対戦にまた漫然と戻る。
 そんな時間を考えると、この団もいろいろやらかしてきたもんだ。ハルヒが原因なものもあればそうでないものも含めてなあ。いつもあいつがなにやらひっぱりこんではどちらかというと巻き込まれて(ほかの異能三人はわからんが)というのが太陽が東からのぼるのが常のようにあたまえだったしなあ。西から登れとあいつが言えば、本当にそうなりかねないのでいい加減これはこの辺でやめておこう。ま、たいていこうして俺たちがまったりと時を過ごしている最中に、あいつが突然飛び込んできてはじま
「みんなー! 聞いて! 朗報よ!」
 部室全員が突然本当に飛び込んできてケータイの画面を見せつつ、お決まりにもほどがあるだろうが少し芸を変えたらどうだといいたくなるような一尺球の花火よりも輝いているだろう笑顔のハルヒが叫んだ。
 ほかのやつらはどうかしらんが、俺はまた心底げんなりしてまるで海にもぐったらステラダイカイギュウにうっかり会った気分に一気に落ちる。
 またか。こいつの言う朗報というやらが、俺たち、特に、俺と朝比奈さんによって朗らかな報告となったことなど実際ほとんどないのだが。めんどくさいが例によって誰も口をひらかんのでもういっそ代弁者である俺が聞く。
「今度はなんだよ」
 アメリカ大統領とのSOS団アメリカ支部についての面談でも取り付けたか? 本当にありそうで嫌だな。
「部室に暖房器具を設置する手はずが整ったのわ」
 そう満足げにいいながら部屋を迂回して自らの特等席、団長席に鞄をおくないなや胡坐で座る。というかそこはいい加減つっこまないでいいよなハルヒよ。ていうか詳細言えよ。
「あ、はいはい」
 もうすでに脊髄反射的に人が座るとお茶を汲んでしまう可愛らしい朝比奈さんは少しのアイコンタクトでハルヒのお茶を入れるがために編んでいたマフラーを椅子において立ち上がる。
「映画とったときにスポンサーになってくれた電気屋さんが提供してくれるって」
 相変わらず得意げにいいながら腕組みをするハルヒ。
「去年の売れの残りを倉庫にしまったっきり忘れちゃってて、処分に困ってる電気ストープでよければーってさっき電話があったの」
 またなんだが自己解釈してやがる。ハルヒにわざわざそんな電話してそんな申し出をするほど暇で親切な電気屋はなにだろうからどうせこいつがごり押しでねじ込んだんだろう、なんとも内にも外にも迷惑かける奴だ。
「だからキョン。あんたこれから店にいってもらってきて頂戴」
「俺が?」
 っていうかどこが、だから、なんだ。まったく文脈が意味不明だ。
「今から?」
「そう! あんたが今から」
 いっそのこと清清しいまでのこの言い切りっぷりに俺はまたこめかみに手を当てたくなる。
「おまえ……」
 朝比奈さんの忠実までのほどのメイドっぷりを横目に一応無駄ではあろうがこの自己中がポリシーのやつに交渉してみる。
「俺が毎日往復している山道をもう一回降りて、しかも電車でニ駅かかる電気店にいってから、おまけに荷物抱えてここまで戻って来いって言うのか?」
「そうよ! だっていそがないとおっちゃんの気がかわっちゃうかもしれないじゃない、いいからさっさと行ってきなさい! どうせ暇なんでしょ」
 まぁ、反論諸々いっぱいで言い始めたらとまらんが、この部屋にいる時点で暇でないやつなどいないようなきがするんだが。
「お前は暇じゃねえのか」
 とりあえずの足掻きをしてみる。ま、こんなことで突き崩せたら相対性理論を相関数で解き明かすことくらい簡単なのだが。
「わたしはこれからしないといけないことがあるから」
 そういうと不適な笑みをメイド装備の朝比奈さんに送る。またなにやら企んでいそうだが止められそうにもないな。
「古泉君は副団長であんたは平の団員なんだから階級の低い方がきりきり働くのはどこの組織だって同じよ、もちろんSOS団もそのルールを採用しているわ」
 途中のこれ見よがしに誇らしげな顔を作る古泉に誠に腹がたったが、古泉が階級が上なのはいいとして長門はどうなんだ? まぁ、この前のゲーム戦やら、そのへんの頼りになるところのを思えばこのSOS団一の功労賞はわからないでもない。また何かあったときは長門、頼むぜ。そういわ言うわけで俺は溜息をついて早々に立ち上がる。
 諸々考えればま、いいか。今回ばかりはハルヒもマシな用件を取り付けてきた。
「わかったわかった」
「どうぞお気をつけて」
 相変わらずのニコニコ君の古泉だが、言われてもうれしかねえよ。
 ま、ちょうど部室に暖房器具がほしいとおもっていたところだ。朝比奈さんや長門に行かせるくらいなら俺が行くさ。
「わたしもいきましょうか」
「みくるちゃんはいいの。ここにいなさい、雑用係はキョンの使命みたいなもんなのよ」
 朝比奈さんののご好意とハルヒのアリさんの前においた隊長の塩のような応酬を聞きつつ、とっと俺は防寒着を着て部室をでようとする。そういえば長門は何の一言もなしか、ていうかあったら逆に不気味だな。
「待って」
 ふいに朝比奈さんの声がかかって振り向くと朝比奈さん、自らのマフラーを俺の首に巻いて着てくれた。
「今日は冷えますから」
 いえいえ。もう俺の心は、その朝比奈さんの笑顔で冷えるどころかデバイのサンセットビーチに時空転移している気分です。
「どうも」
「は・や・く! 行きなさいよ!」
 やれやれ。
 この少しばかりの雰囲気ぐらい楽しんだっていいだろうが。まったくいつもせわしい奴だ。
 俺はひらりと片手を振ると朝比奈さんのマフラーともに休館をでて昇降口を目指していった。

「おーっす太一!」

「うおっ!」

 いきなり後ろから頭を叩かれて八重樫太一は思いっきりつんのめった。

「いってーな……おう、おはよう永瀬」

 通学路は元々永瀬とは正反対で電車でかなりの距離がある。ようやく気付いたかのように咲き始めた桜の住宅街の路地を、学校近くまで歩いていって遭遇することは稀だったがよくあることだった。

 その誰もが見惚れるような美少女という言葉がぴったりの永瀬伊織は、やけにテンションが高く、マフラーを外した冬服の上に流れるロングの黒髪がいつもより大人っぽく見える。

「テンション低いよ太一! もう四月中旬だよ!もう半月しかないんだよ! デッドラインだよ! 海に沈められちゃうだよおおお!」

「海に沈められる学校ってどんなだよ……」と太一呟いて永瀬と並ぶ。

 永瀬の言っていることは新入部員のことだ。太一の所属する山星高校では四月一杯が勧誘及び入部期限とされているため、あと半月で新入部員がこないとその可能性すら潰えることになる。

「ていうか朝からテンション高すぎだろ……。なんかいいことでもあったのかよ」

「あったよ!」

「なに?」

「朝の卵の黄身が二つだったのだ」

「それはいい話というより凄い話だよな……」と太一が突っ込む。

「ふふーん! いいもーん、この幸せは太一にはわからないだろうからね」

 そう言ってまだ八部咲きの桜の下を学校まであと数百メートルを他の生徒と一緒に歩く。

「ま、そんな前置きはおいといて」

「なげえ前置きだな」

「今日は稲葉んはー?」

 そう言ってキョロキョロと周りを探し始める永瀬。釣られて永瀬を見る登校中の生徒。その光景を太一は面白いなあ、と思いつつ嘆息して言う。

「そう毎日毎日一緒に登校出来る訳ないだろ。稲葉は電車だし、時間が合わない日だってあるだろ」

 実際『一緒に登下校』というのは彼女になったのだから、太一も一応気にはしていた。登校は今でも何回かしているが、文研部に所属している以上、帰りはどうしても二人になる事が出来ない。気を利かせてくれることもあるがそれも気恥ずかしい。

「なんだよー、愛が足りないよ太一! 愛が軽いよー、恋と書いて愛!」

「書かねえよ」

 一応突っ込んで少し無言で黙々と並んで道を歩く。そういえばクラス替えで一緒になれなかったことも要因としてはあるのかもしれない。

 それに彼女になってから『異常な心配性』に拍車がかかった気がするし、でも恥かしがり屋な所も変わっていなくころころかわる稲葉にどう接していいかわからない。でもいつだったか桐山に十分バカップルだから心配しなくていいよと言われたが。どうなのだろう。

 主観と客観は違うっていうし。そのへんのところを――

「なんだか取り残されちゃうよね」

「…………ん?」

 ぼーっと考え事をしていた太一は先ほどのテンションとは違う、永瀬の様子に反応出来なかった。

「えっと、なんだ、どうかしたのか?」

「いや……なんつーかなー、こんな時期だし、みんな変わって言っちゃうっていうかさー。別にそれがどうしたってわけじゃなくて、なんていうか凄いなって思うわけ」

「…………ああ」

 瀬戸内の一件からまだ数週間、あの件で永瀬は変わった。変わったのだろうか、太一が断言は出来ないけれど、きっと変われたのだろう。

 でもあの過去がある永瀬は容易に変われるのか?

 いつも他人が期待する自分を演じていた永瀬伊織は変われるのだろうか。

 いや、決して変われないのだろう。なぜなら、稲葉の言ったとおりそれが全部永瀬なのだから。

 普通を演じる必要は、もうないはずだ。

 そもそも、変わる必要がないのだから。

「色々ごちゃごちゃに考えてたのはさー、つまり稲葉んと同じだったって今は思うんだよね。私っていうのは一体何って言うことじゃなくて、私っていうことが私を決めているっていうこと。それでその今の私は、まだ私になりきれてないなーとか。まー、そんなことを思うわけなんデス」

 隣で歩く永瀬はにっこりと美麗な笑顔を太一に向けた。それに太一は少し微笑んで、

「おう、お前は確かに永瀬伊織であることは俺が証明するよ」

 きっと他の三人もそういうだろう。あの部のメンバーそんなことぐらい簡単に解決できる。

「ていうかなんで急にそんな話始めた?」

 当然の疑問を太一は口にすると永瀬はふむ、と流れる動作で手を形のいい顎につけ、首を捻り、

「なんでだろう?」

「いや、俺に聞かれても…………」

 もしかしたら、まだ色々迷っているのかもしれないと、ふと太一は思ったが、

「ああ、稲葉んのこと考えてたらそうなったんだった、うん」

「どういう思考経路でそうなるんだ……」

 太一が言うと永瀬は片手を太一の前に突き出す。

「ていうかそんな話してるばやいじゃないんだよ太一君!」

「お前今噛んだろ」

「あと半月でどうにかして新入部員をゲットするにはやっぱビラと張り紙だけじゃーなー」

 突っ込みをスルーして憤る永瀬。

「まあ、決まりだからな」

 ふぅ、やれやれと首を振る永瀬。さっきまでのちょっと落ち着いた雰囲気がすっかり霧散していた。もうすぐ学校に着きそうなところで太一は稲葉の姿を見つけた。なんだか稲葉はびっくりしたような顔した後、少し恥らうように下を向くと早足で永瀬、太一の傍まで来た。

 そこでいつも通りの顔に戻り、

「お、おはよう太一、伊織、」

「おはよう稲葉ん! て・い・う・か新入部員、こね――――――――――!!」

「朝からうるせー! 伊織!」

 稲葉に抱きつきながら叫ぶ永瀬の光景でさっきまでのシリアスな雰囲気は霧散した。




「囲い火蜂。囲い火蜂だとおもうなあ」

 あの後。月火と火憐をおとなしく寝かせた後に、両親に気づかれないように家を抜け出し例の学習塾四階に来ていた。なぜか羽川も一緒に来たがったので、一度は火憐の傍にいてやってくれと頼んだのだが。

「人の善意は悪意じゃないんだよ阿良々木君。人が助けてあげたいって言う気持ちも本当に本物なの、そしてその気持ちを疑うのは信用していないことなんだよ。だから体のいい厄介払いをするようならそういう所、戦場ヶ原さんにも言うからね」

 本当に恐ろしいまでに僕の身辺を把握してしまった恩人、羽川である。前から思っていたが一体戦場ヶ原とはどんなパワーバランスで成っているのか本人から聞きたい所であるが、藪を突いて大蛇を出す僕ではないのでいつか本人達が言うとしたら聞こうと思った。つまりはヘタレである。だがそこのところは弁解をするならば、彼女らの特性を知った上で聞き出すという行為する剛の者がいたとしたら是非僕に教えてほしい所だ。女性の秘密は鎖ほど硬い、いや難いのだろうから。

 人の助けたい気持ちも本物。では人を助けなければならない気持ちは本物なのだろうか。あいつらにも言ったことだが、力だけでは正義ではない。強いこそが正義。だからこそ正義は強い。強いから正義でいられる。だからあいつらはいつまでも偽者なのだ。

 正義の偽者。

 それは本当に正義かどうか、僕には流石に判別しかねるけれど何かやらかすたびに僕が出張るのは本当に勘弁してほしい。

 そういうわけでなぜか二人乗り(この辺に関してはなぜか羽川は容認した。なぜだろうか)で現在に至る。

「それで忍野、その囲い火蜂ってなんなんだ?」

 毎度の定型句ながら僕の声は焦っていた。ここまで来るまでに漕いだ自転車の速さも相まって少し休みたい所だけれどそうも行かない。

 しでかしたあいつのためにそうもいかない。

 そんな忍野はどうにも反応が鈍く、まるで今現在、睡眠中のように目がとろんとしていて、まるで話が届いていないかのようだった。少し考える仕草をして、そしてあくびをする。

「おい、忍野」

「はいはい、聞こえてるよ阿良々木君。ちょっとね、体調が悪くて頭が回らないだけ。今起きるよ」

そういって寝ていた机から身を起こすと吸いもしない煙草をやはり銜える。頭をぼりぼりを搔きながら右目だけで僕を見る忍野は、傍目から見ても元気がない、というより力を使わないようしているように見えた。

「体調が悪いって。お前大丈夫なのか?」

「はっはー。いや阿良々木君から心配されるとは僕も焼きが回った、いや妬きが回らせたって感じかな。いや大丈夫だよ。ちょっとしなくちゃいけないことがあってね。ま、阿良々木君には関係のないことだよ」

「……そうか」

 怪異の専門家。妖怪退治のオーソリティー。その忍野が言うならそうなのだろう。僕が口を挟むことではないし、口を挟めることじゃない。

「えーと、そうそう、囲い火蜂だったっけ? また面白い怪異に遭うねえ、阿良々木君は。ああ、違ったか、遭ったのは『でっかい妹』ちゃんだったね。それで囲い火蜂だけれど、囲う火蜂とか囲い火鉢とか火蜂なんてほかの呼び名があるんだけれど、東海地方のほうの伝承でその姿から『ハイバチ』と呼ばれて火鉢を囲うように巣を形成するから『囲う火蜂』と呼ばれる。一番は江戸時代に纏められた『東方乱図鑑』という伝染病、感染病について纏められた絵図なんだけれどね。詠み人知らずなもんだから追跡できないのが残念なんだけれど、それによるといずれも疱瘡や麻疹、水疱瘡や赤痢、コレラの様子が書かれている。その中に火鉢のことが書かれているんだけど、曰く、『触れないハチに刺され全身が火で包まれたよう』と書かれている。恐らく当時は火鉢を囲んでいることが多かったからそれで感染しやすかったんだろうね。それに江戸時代の人達はいずれも栄養が行き渡らないで骸骨みたいな住民が多かったらしい。そりゃあ貿易が盛んな時にそんなんじゃ大流行してばたばた死んじゃうだろうね」

 元気がない、と思いきやいつもの長広舌だった、いやむしろ元気になっている……? こいつは話すことで元気がでるのか。

「つまりその伝染病みたいなものをもつ怪異っていことなのか? 随分現実、こちら側らしいっちゃらしいんだが」

「いや。そうじゃないよ。実はその江戸時代がどうのこうのっていうのはあんまり関係がない。もっとさかのぼると、千二百年代の奈良時代、室町時代になるあたりかな、阿良々木君、受験生なんだからしってるよね? そのあたりからも天然痘が流行ったりもしたけれど、当時は原因不明でね。『疫の病』と恐れられて先にいったように触るだけで熱く、数日で死に至った、そういわれている。特に室町幕府の五代将軍足利義量に至っては天然痘にかかって死亡しているんだけど貞成親王の日記「看聞御記」では原因不明とされて、さらにその後も富士川游作『日本疾病史』によると十二回も天然痘の流行がある。もちろん、すべて原因が不明で病人は焼けるように熱かった、とある」

「えっと、つまり怪異自体はその室町時代の伝染病を見立てて『生じた』怪異だっていうことか?」

 忍野はいつものにやにや顔を僕に向けて火のついていない煙草を揺らす。本当に喋るのが大好きな奴だ。

「つまりつまり急かすじゃないか、何かいいことでもあったのかい? 阿良々木君」

「今回ばかりは悪いことばかりだ忍野。すまないがお前のその決め台詞を聞いてる場合じゃないんだよ。お前の言う通り、急いでいる」

 火憐のためにこんなことをするのは何回目かわからないが、僕はというか僕自体が怪異なのだから怪異であればなんだろうと解決できる。

 実態のない物だからこそたとえ実在したところでその解決方法がないということじゃない。

「そんなに急ぐことでもないんだけれどなあ。でっかい妹ちゃん、……『火憐ちゃん』がそんなに心配かい?」

 少し言葉を失う。絶句、という奴だった。おかげで少し焦っていた熱が下がるミラクルミスをした覚えはないぞ、こいつなんで知ってやがる。そんな僕の目線に気づいたのか、初めから言うつもりだったのか、煙草でずっと黙っていた羽川を指して、

「ツンデレちゃんとそこの元委員長ちゃんから、ちょっと」

 なんだとっ……、羽川にはなにも悪いことは……していない……きがするのにっ! まさかリーク先がこの二人なんて。驚いている僕に羽川は少し曇らせた表情で言う。

「別に隠すことでもないでしょ。阿良々木君は信頼している相手には少し自分のことをはなすことが重要だよ」

 なぜかバラされた僕のほうがそんな説教をされてしまう。だから僕が悪いのかとさえ思ってしまう羽川マジック。化かされたかのようだ。猫に。

「羽川、とりあえず、それはあと、」

「阿良々木君」

 割り込みされてしまった。

「………はい」

 しょうがない。ここは僕が羽川に折れてやろうじゃないか羽川は女の子だしな。男の僕が折れないでどうする。親友の羽川にこんな所で恥をかかせるわけにも行くまい。ははは。

「それで火憐ちゃんの怪異のことなんですけれど」

「…………」

 もういいや。戦場ヶ原にも伝わっているならすぐに神原にもつたわるだろう、いいだろうロリコンの汚名を着る勇気。あの激烈変態はどんな反応をするのか逆に見たい気もするし。

 忍野はそんなこと全然気にしていないかのように相変わらずにやにや面で僕達を見ていた。

「さっき阿良々木君が行ったとおり、その室町時代の疫病だか伝染病の様子を見立てて『生じた』のが囲い火鉢なんだよ。その当時、『なんて呼ばれていたか流石に僕も分からない』けれどね」

「おい、ちょっと待て、それじゃぁ枕の江戸がどうのこうのっていうのはなんなんだ?」

「だから、そっちが『偽者』なんだよ」

 偽者。

 偽者の歴史。

 そしてそれを移した作者。

「江戸の伝染病は酷かったわけ、だからそこで昔の様子と同じものだから、ちょっとしらべた誰かが『東方乱図鑑』にまとめて記したわけ。つまり偽者の歴史。もしあいつがいうなら偽史ってとこかな」

 あいつ。おそらく貝木のことだろう。戦場ヶ原が最初にあったという一人目の詐欺師。

 偽者の詐欺師。

 不気味な男、貝木泥船。

 でも。

「貝木が偽者なら、火憐ちゃんにうつした怪異も偽者なんじゃないのか?なんで遭ってるんだ?」

「それは本物だからだよ。その貝木ってやつはねえ……怪異を信じていないのさ。怪異を信じていない怪異の専門家。多分さっきいった僕の歴史も全部嘘で自己暗示とかいうんじゃないかな。だから厄介なんだよあいつは」

 なぜか忍野は少し懐かしそうに微笑んだ気がした。あいつはという忍野はなぜか懐かしげな顔だった。

 でもそれって。

「全部偽者じゃないか。まるで。でも火憐ちゃんに移った囲い火蜂はちゃんと機能しているから、どうにかしないといけないんだが、それはもう分かってるんだろうな」

 そういうと忍野は心底楽しそうに煙草をはさんだ掌を僕に向けてくる。

「簡単も簡単。そこの元委員長ちゃんの件ほど簡単だよ。まずは一つ目、怪異を発生させた術師をとめる」

 止める……か。戦場ヶ原のこともあるから二人で貝木のところに行くことになるだろうけれど、一体どこまで危険があるのか。

 相手は例え偽者でも、怪異の専門家。触れただけで怪異を移す存在自体が怪異のような男。忍野と同等と考えていいだろう。僕と忍だけでどこまで相手ができるだろうか。

 忍野の指の二本目が上がる。

「二つ目。怪異に遭っているものの『怪異自体を分散させ、付加を少なくさせる』」

「そんな方法あるのか?」

「んー? あるよ」

 忍野はことさらニヤニヤ顔をしながら指と指を交差させて言う。

「キス」

「…………」

 僕と火憐ちゃんが、キス。

「はぁ!? ちょっと待て何言ってんだ忍野! 俺と火憐ちゃんは兄妹だぞ! キスなんかできるか!」

「ああ、言い方が悪かったね、ちゅーだ」

「言い方の問題じゃねぇんだよ! ちゅーもキスもねーよ! なんで兄妹間でキスしなくちゃならないんだ」

「阿良々木君……君は我が侭だねえ。でっかい妹ちゃん、助けたくないのかい?」

 それを言われると。言葉を続けられない。そもそも僕は火憐を助ける為にこの忍野と対面しているのだ。なにをもってあいつのためにここまでしている。

 しかし。しかし! 超えてはいけない一線というモノがあるんじゃないでしょうか? いやわからないけれど。

「それがいやだったら、阿良々木君、首からかぶっと、」

「すいませんキスでいいです」

 火憐を吸血鬼化させるわけにはいかない。あれはあとが一生残るからな。忍がやってくれるとは限らないし。ていうかこのおっさん、初めから兄妹同士でキスさせるつもりだったな……。

「やれやれ、ツンデレちゃんとはべろちゅーしたくせに細かいことにこだわるなあ」

「てめぇなんでそんなことまで知ってるんだよ!」

 そろそろ手か足が出るぞ!窮鼠だって像を噛むんだぞ。

「この前、ほら、ツンデレちゃんが手伝いに来てくれたでしょ。その時」

 意外に口が軽い僕の彼女だった。いや、あの戦場ヶ原のことだからきっと他人に自慢したくってしょうがなかったのかもしれない。意外に鉄壁を誇る性格な癖に脆いところがあるのだ。それに忍野は終始さけていたようだったし、それも原因かもしれない。そもそもあんな性格しているがツンデレと忍野がいうようにそういう面を隠している節があるしなあ。それってどういうジャンルなんだろう、ツンテレデレ?

「まあ、いいよ。つまり僕が貝木をとめるまでとりあえず火憐ちゃんから怪異の付加を分散させるっていうことだな。そういえば命には別状はないんだろうな?」

「三日」

 忍野は端的にそう言う。

「囲い火蜂は三日で移ったモノを死に至らしめるよ。まあ、大丈夫でしょ。いざとなったら、そこの忍ちゃんに吸ってもらえばいいし、」

 そこで言葉を切って、忍野は机から立ち上がった。

「僕もあいつに少し用事があるからねえ」









どうでもいいけど藤原先生マジ背景とかモブちゃんとかくようになったよねwwwwwwww



dearからかなりあいたけどさ、いぬぼくみてからdear見たひとは「・・・あれーなんかものたりないなー」とかおもうだろなー


そりゃ空すらかいてないからさ!w


モブもほとんど一色。建物の装飾や傷、痛み具合なんかもーまっしろさー☆


藤原せんせーにもそういう時代がありました。ぇ


結構連載期間あいたけどその間にいろいろ勉強したんだろーねー。


ちゃんと背景かけてないっていうのは本人一番わかってるもんねー・・・。


2年でここまで上達っていろんな仕事うけたんだろうねぇ。戦闘シーンや見せ方がすげぇうまくなってるし。


さて4巻でそうしの首がぽーんととび、りりちよも殺され、全員しぼうしました




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここまでがプロローグw-----------



5巻では23年後。


そうまさに伏線だった「来世の俺はってやつ」。「生まれ変わったりりちよがあやかし館にひっこしてくるところからはじまる


そうしのことはおもいだすがうまれかわりのそうしを「おまえはそうしじゃない」と突き放す


6巻 記憶の整理を皆がする巻


さてどうなるのかーなwこれ第一章ではどうころがるか



つかこの巻数で第一章とか30巻とかやるきなわけ?w


うーんもとから心理描写がパネェ先生、パワーアップしたのでおもしろくなりそう。