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アーユルヴェーダの智慧〜Re*etherだより〜

健やかに、そして幸せに生きるために。
アーユルヴェーダやインド哲学を中心に学んだことや、
日常のなかで気づいたことを綴っていきたいと思います。


こんばんは!

だんだん気温も高くなってきて
春めいた日差しも感じられるようになってきました。

季節はアーユルヴェーダ、七十二候ともに
二十四節気は啓蟄(けいちつ)。
土の中の虫も、もぞもぞと動きだす頃という意味で
そろそろ動物たちも冬眠から覚めて
姿をあらわすようになります。


本当は、簡単にできる季節健康法を、と
思ったのですが
連日の新型コロナウイルス騒動で、
無知の恐ろしさを目の当たりにしているので………

今日は、新型コロナウイルス騒動と
無知について記していきます。




最初に起こったのはマスク不足。
国内感染が、徐々に騒がれだしたころです。

ものすごーく高性能な専用マスクでない限り、
マスクでウイルスを外から防ぐことはできません。
自分が感染を広げないためには有効ですが……。

ただ、今の時期は花粉症の方もおられます。
「花粉症だからないと困るのよ!」なお気持ちも
わかりますが
アーユルヴェーダでは、それすらも無知ととらえて
います。

昨日、今日で花粉症になったわけではなく、
この時期に花粉症がひどくなることも知っていた。
そこに、中国から流れてきた新型コロナウイルスのニュース。

もし、この時点で必要な数だけのマスクを
前もって準備していたら
イライラして店員さんに当たり散らすような
不安、怒り、ストレスを回避できていたかもしれません。

また、これらの感情はドーシャを乱すので
何よりも自分自身でオージャス(免疫力)
減らしてしまうことに……。

ただ、ここでストップできれば、まだ大丈夫!

こまめな手洗い、うがい、鼻うがい、
なるべくニット製の服を一番上に着ない、
あまり冷たいものをとらない、アロマを焚く、
どうしても困るときは薬に頼るなどして
それ以上、オージャスを減らすことを防げますクローバー

これが……

八つ当たりする、客同士で喧嘩する、
自分さえよければと必要以上に買い占める、
個数制限を守らない、他の人に迷惑をかける、
転売する、盗む………

といった行動になると
ダルマ(法、道徳、役割、義務)に反するので、
余計なカルマをさらに自ら積みあげ、
オージャス(免疫力)をガンガン減らしつづける
ことになります。

新型コロナウイルス、
オージャス(免疫力)減ると罹りやすいんだってよ

です。




さらに、もっと厄介なのは
デマとわかっているのにトイレットペーパーなどの
買い占めが起きたこと。

「マスクに予防効果がないとはわかるけど、
心理的に不安だから並んででも買う」
「トイレットペーパー、うちになくなっちゃったから、あわてて買ったの!ほんと、こういうの困るわよね」
(と話すその手に、それぞれ2パックのトイレットペーパー)

これは、不安や怒りなどの無知が悪化し、
自分自身の行動すら正しく把握できなくなっている、
まさしく迷妄状態です。

また、これの逆パターンも然りで
症状がある、自粛要請にも関わらず
居酒屋やスポーツジム、ライブへ行く行為も
迷妄です。

ここまでくると、私は聖典バガヴァッドギーターに
記された、この一文を思いだします。


人が感官の対象を思う時、それらに対する執着が
彼に生ずる。
執着から欲望が生じ、欲望から怒りが生ずる。
怒りから迷妄が生じ、迷妄から記憶の混乱、
知性の喪失が生じ、知性の喪失から
人は破滅する。
        ―バガヴァッドギーター/2/62-63―


本当に恐ろしいのは
新型コロナウイルスなのでしょうか?

健康ブームも良いですが、
一番大切な部分がおざなりにされてしまっている
のでは……?と感じます。