「嗤う分身」と「ベルトルッチの分身」 | la petite chambre

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illustrator ree*rosee art works

とうとう今年最後の月となりました!ハート☆

今月のカレンダーガールは先日のシネマイラストでもアップしましたが、

「永遠の僕たち」のアナベル。

アウターはレパード風ドットのコート、インナーのレトロデザインな

ミニワンピースもキュート♡

「永遠の僕たち」のピクシーカット×白のレトロなスタイリングもキュートで

大好きなんだけど、「嗤う分身」のボブヘア×白のレトロなデザインワンピも

(この写真以外にも白のレトロワンピも)可愛くて印象的。

 

 

嗤う分身」はドストエフスキーの「分身」(或いは「二重人格」)を

元に作られた作品で、最近見た60年代の「ベルトルッチの分身」も同じく

ドストエフスキー原作を元にアレンジした作品だけど、ベースは同じでも

かなり雰囲気が違っていて、その違いが面白かった。

(原作は未読、リンクのwikipediaでさえ難解で途中で読むのを断念…

 

「嗤う分身」はジェシー・アイゼンバーグ演じる主人公の不幸と悲壮感が

不憫過ぎて辛くなり、映像も話も暗く重く全体的に重々しい作品だが、

自尊心が低い青年のやるせなさや叶わぬ恋心が秘められていて切なくて、

独特な作風で映画として好みなのはこちら。

(リチャード・アイオアディ監督のシニカルで切ない作風が結構好き)

 

アイオアディ版もクセが強いが、ベルトルッチ版も60年代のイタリアン・

ヌーヴェルヴァーグらしく前衛的でぶっ飛んでる。

シュールで意味不明な内容だけど(もう内容忘れた…)ゴダールのような

原色や映像が洒落ていて、インパクトがあった。

とりわけ主演の個性派俳優ピエール・クレマンティの存在感がスゴくて、

分身の悪キャラに負けず、気弱キャラの方もイカレてて不気味な可笑しさ

がある。

クレマンティの出演作を何作か見た印象では、どのキャラも濃くて、

一見イケメンぽいのにキモさが勝つ、印象深くて気になる俳優。

ベルトルッチは「ラストタンゴ・イン・パリ」以降の官能的だったり、

ドラマティックな作品の印象があり、初期作品の今作を見て意外な印象

を受けた。