「遠い親戚より近くの他人」の格言はキーボーにも当てはまります。
すなわち、ホームポジションから遠いキーは近くに移し、近いキーは適材適所に配置すれば、指が喜んでさくさく入力できるようになります。
それでフリーソフト『Change key』で変更した"キー配置"を10年以上使ってみて、これ以上の配置はちょっとないだろうと思える究極の、否、八極ぐらいのキー配置を紹介します。
配置転換したキーに画像ソフトで黒と赤の色を付けています。(クリックで別タブに拡大)
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クマ「ご隠居、俺はホームポジションから遠いキーが気になりますね」
隠「どのキーかね?」
クマ「はい、カタカナの『キー』や『ホーム』や『フリー』に出てくる横棒の『ー』記号が数字段の右端にあって、遠すぎるのでイライラして、マイナス思考になります」
隠「横棒の『ー』記号はマイナス記号じゃなく、長音記号とか音引きと言うが、カタカナ英語には『ー』が非常に多いな」
クマ「それから、ローマ字入力するとき、けっこう打ち間違いするんですが、『バックスペース』が遠すぎます。けっこうミスだらけ、ネコ灰だらけですわ」
隠「あたしも打鍵ミスがけっこうあるので、だから『Change key』でキーを幾つか入れ替えたのだ。順番に説明するよ。まず、『L』と『エンター』の間にある2個のキーは『セミコロン』と『コロン』だが、これを数字の『0』と『バックスペース』の間にある2個のキーと入れ替えた」(下図参照)
クマ「はい、上の『ー』キーが『L』の右隣にやって来ました」
隠「そう。そうしたら、『ー』はホームポジションの右小指の位置になるから、小指をそのまま押し下げれば瞬時に『ー』が打てるのだよ」
クマ「おお、小指カシャで、打てルンだ」
隠「そして、だ。元『コロン』があった、『エンター』の左のキーは思い切って『バックスペース』に変えた」
クマ「おお、『ー』の右に『BS』を増やしたんだ」
隠「そう。だからホームポジションの右小指を右隣にキー1個分だけズラせば、素早く削除操作が出来る。削除が簡単に出来るので、修正が楽になった」
クマ「
隠「便利だろ、これはおすすめだ」
クマ「オスメスだ」
隠「いや、お勧め、だ。熊さんや、ジェンダーの話はあまり深入りしないほうがいいぞ。しかしこの『バックスペース』キーの位置はあたしの考案ではない。富士通の昔の『親指シフト配列』がそうなっていて、非常に便利だったのだが、今は廃れてしまったなあ」
クマ「元『バックスペース』の左にあった逆さまのV字キーはどうなったんで」
隠「その『∧(かつ)』とかいうキーは使ったことがないので不要なのだが、もし使うなら他の使いそうにないキーと替えたらいい」
クマ「ご隠居、その調子じゃ、お調子に乗って他のキーも大胆に替えたんでしょ」
隠「そう、『調子に乗って』と言えばショートカットキーだよ。熊さんは『コントロール』を押しながら、同時に『X』や『C』『A』『S』を押して、切り取りやコピー、全選択、保存操作をしたことがないかい?」
クマ「俺は『コントロール』キーを小指で押すのがやりにくくって」
隠「あたしもだ。そこで『コントロール』を『オルト』と入れ替えた。そうしたら『コントロール』を左の親指で押せるようになったので、ショートカットキー操作がやりやすくなった」
クマ「おお、『コントロール』は親指グー。お銚子一本! 座布団二枚!」
隠「ほい、『三時のおやつは・・・』 これっ、何を言わすっ」
クマ「あはは」
隠「うむ、気を取り直して、次は、だな。『Caps Lock』を『半角/全角』と入れ替えた」
クマ「はい、『A』の左隣のキーですね」
隠「そうしたら、小指を『A』の定位置から左にキー1個分ズラすだけで、英語と日本語切り替えが素早く出来るようになった」
クマ「全部、小指に関係した配置換えですね。ご隠居は小指が痛い。俺は、あ、あ、あなたが、かか、噛んだ小指が痛い」
隠「ほれ、言葉を噛んどるぞ。お前さんは、ほぞを噛むほうが合っている。ま、それから、これは特殊かもしれんが、あたしは『無変換』も『変換』も左の親指でしている。理由は、US配列は『スペース』バーが長くて、左親指がちょうど『スペース』の位置にあるので、そのまま押し下げれば『変換』で、左にちょっと曲げれば『無変換』を押せて便利だからだよ」
クマ「俺は、左の親指で『無変換』、右の親指で『変換』をしてます」
隠「普通はそうだな。だが、あたしは入力したあとの編集作業が多いせいか、右手はすぐマウスを持って文字選択をしたりする。だから多分そのせいもあって、左手の親指で変換と無変換操作をするようになった。これは自然にそうなった。自然になったというのは、それが合理的だからだろうなあ」
クマ「はあ、自然な動きは合理的なんだ」
隠「そうしたら、『スペース』バーの右にある『変換』キーはあまり使わないと気づいたのだな。で、熊さんや、そこで一世一代の思い切ったキー入れ替えをした」
クマ「ほう、しっかりキー入れて聞きましょう」
隠「それはだな、『かな・カナ/ローマ字』と『変換』を入れ替えた。そして右を『変換』にして、左は『エンター』に変えた」
クマ「あれ、『エンター』をここに増やしたんですか」
隠「そう。だから漢字変換の確定操作は、右の親指ポンで出来る。親指はちょっと右にズラして打つので、うっかりポンもない。これは慣れると便利だぞ」
クマ「はいはい、山のこなたの空近く、幸い住むということがよく分かりました。ご隠居はキードボードビリアンだわ。夜も寝ないで、朝寝と昼寝とふて寝して考えたんでしょ」
隠「いや、これは自然の法則に従っただけだよ」
クマ「なんですか、自然の法則って?」
隠「望んでいるものはおのずと自分に近づいてくる。これを『引き寄せの法則』と言うのだよ」
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●JISキーボードは「L」と「エンター」の間がUSキーボードよりキー1個分遠くなっています。
『Change key』のインストールは『窓の杜』
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/changekey/
『Change key』のインストール方法とその使い方
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/changekey/
●私はデザインのすっきりしたUSキーボードが好みです。キーストロークの浅いパンタグラフ式がいいですね。メンブレン式やメカニカル式はストロークが深いので却下。Microsoftの『PowerToys』を使えば、左右の「Alt」に「無変換」「変換」を割り当てられるそうです。
https://qiita.com/SogoK/items/7e0ea37c3e958c39608c
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ロールトップデスクにパッチワーク風板(910×400×15mm)を置いて奥行きを広くしました。
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