天使が人間になって洗われた。映画『あなたに降る夢』 。 | barsoのブログ

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 ギャンブルは全然関心がないのですが、一度だけ宝くじの10枚セットを買ったことがあります。
 銀行の窓口で顔見知りの新人女性行員から勧められ、すぐ断ったのですが、座って待っている間、ひょっとしたらノルマでもあるのか、無下に断るのも愛想なしでかわいそうという気になり、「当たったら山分けしましょう。幾らですか」と聞いて財布を出しました。


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 その後、もし100万円でも当たったら、他の銀行員に分からないよう手渡すにはどうしたらいいか、たぶん返されるだろうから、どう手紙に書いたらいいか、といろいろ考えたものです。

 当選番号発表後、その行員から「どうでしたか」と訊ねられ、「当たりました」と目でニッと笑って、「……300円」と答えたのですが、山分けも小分けも夕焼けも胸やけもしなかったことがいまだに少し気になっています。わかるかなあ。わっかんな・・・(笑)

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 さて、アメリカに600万ドルの宝くじが当たった警察官がいて、知り合いのウェイトレスに約束した通り、本当に山分けした話があり、映画化されました。
 主演はニコラス・ケイジとブリジット・フォンダ。すでに映画を観た方がおられるかもしれませんが、天使が現れたような奇跡的なストーリーで、宝くじにまつわるエピソード自体は実話ですから、大変感動的な映画になっています。


 1994年米国映画『あなたに降る夢(It Could Happen to You)』

 

 (あらすじ)
 ニューヨーク市の警察官チャーリーは、平凡な生活で満足していた。
 ウェイトレスに渡すチップがなく、「宝くじが当たったら半分あげる」と約束したら、それがなんと400万ドルの大当たり。
 チャーリーは妻から猛反対されるが、約束を守って半分の200万ドルをウェイトレスに渡す。
 別居中の夫の不始末で破産宣告を受けていたウェイトレスと警官チャーリーの生活は激変し、二人は一緒に慈善活動を次々と行なう。  メディアは "宝くじが結んだ恋" と書き立てた。
 派手好きの妻は全米注目の離婚訴訟を起こして二人の金をすべて取ってしまい、警官とウェイトレスは一文無しになる。
 あるとき、ウェイトレスは店の前にいた汚いホームレスを見て、そっと店に招き入れ、温かいスープを出す。

 そして、そのホームレスが天使となり、奇跡を起こします。
 (結末は下の囲み枠内をドラッグ)

 

 ホームレスは、じつは二人に張り付いていたタブロイド紙の記者だった。
 二人は貧しくとも善良で、慈善行為の動機は本物だと報道したため、全米から寄付入りの手紙が山のように郵便局に寄せられ、たった三日間で総額60万ドルにもなった。
 ―――いろんな階層の人々が同情し、職場でカンパしたりして、少額の現金入りの手紙をポストに投函するシーンがすごくいいのです。世の中、終わったどころか、人間、捨てたものじゃないことが分かって、胸が熱くなります。
 時間のある方は、
全編版(1時間31分)をどうぞ。

 


 ところで「天使」とはどんな存在だと思いますか。

 聖書には、神は人間を「天使より少し低い者」(ヘブライ 2:7)として造ったとある通り、天使は人間より優れた知能を持ち、力は人間をはるかに超えている存在です。
神は見ることができない」(出エジプト記 33:29)ので、人間の前に現れる「神(エホバ)」は、じつはみな天使です。天使が神の代理として現れているのです。
 また、天使は「人間に仕える者として遣わされた」(ヘブライ 1:14)とあるので、天使は人間を助けるために存在しています。つまり公僕です。

 イエスは最後の夜、ゲッセマネの園で、「父よ、ご意思ならば、どうぞ、この杯(さかずき)を私から取りのけてください。しかし私の思いではなく、ご意思が成るようにしてください」と「汗を血のように滴らして」真剣に祈りました。そのとき、「天使が現れて力づけた」と記述されています。(ルカ 22:42-44)

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 「」とは神のご意思とか自分の使命という意味で、刑柱上での死を表します。イエスも人の子、できれば死にたくない、しかし自分の意思より神のご意思を優先したいと願っていたので、その勇気を奮い起こせるよう天使が現れてイエスを励ましたのです。

 偉人イエスにも現れたのですから、まして普通の素直な人間にはなおさら天使は現れます(悪人正機説のような原理です)。
 ただ、その現れ方は真っ白な衣を着て羽が生えた崇高な姿というわけではなく、様々な姿で現れます。この映画では、ホームレスの恰好をした新聞記者が天使でした。また郵便局に手紙と金を送った大勢の無名の人たちも天使でした。そんな彼らが天使の代理として用いられたのです。
 そのように天使は人間が気が付かない方法で現れているのですが、人は気が付かないことが多いのですね。

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 聖書は、見知らぬひとにも親切をすることを勧めています。
旅人をもてなすことを忘れてはいけません。そうすることで、ある人たちは、気づかずに天使たちをもてなしました」(ヘブライ13:2)

 この聖句で「旅人」とは人間の姿をした天使のことで、「ある人たち」とは紀元前二千年頃、中東で暮らしていた族長アブラハムとその甥のロトです。二人とも見知らぬ旅人を善意でもてなした結果、大きな祝福を受けました。

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 アブラハム99歳はうまずめの妻サラ89歳が翌年に子を産むことが約束され、ロトは悪徳の町ソドムに対する神の裁きから逃れることができました。(創世記 18:1-15; 19:1-3,12-22; 3:15)

 つまりは誰が天使か分からないのですから、誰にも善意で接するのがよく、そうすれば、いつか天使から "あなたに降る夢" が与えられるかもしれませんね。





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●画像は画像生成AIツール「Stable Diffusion」を利用させていただきました。便利で有難いことです。
あららーっ、管理画面を見たら「訪問者履歴」を残さない設定になっていたので、すぐ直しました。

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