マクテルでワトキンス!!(2)
ホウボゥと雨とアスファルト(第36回)
ブラインド・ウィリー…
ジョンソンではなく、もちろんマクテルのほうだ。
中に入ると壁に大きなブラインド・ウィリー・マクテルの絵が掛けられている。
ハンチングを被ったマクテルが椅子に座りギターをつま弾いているあの絵だ。
アトランタに着いてからのこの1週間、何かに取り憑かれたようにほぼ毎日ここに来ている。いや、完全にマクテルのブルースに取り憑かれているのだろう…
慣れた感じで、ステージに近いテーブルにつくと、白いホンダシビックで出勤しているベイリーが
「まぁ、飲めよ」
といつものバドワイザーを持ってきて
「今日はスケジュールに載ってない人も出演するみたいやわ」
と教えてくれた。
ホステルではなにもすることがないので待ちきれずに少し早めに出た。
着くと他の客数人と店員が2、3人いるだけで、まだ夜はこれからって感じだ。
初めてブラインド・ウィリーに来たとき、薄暗い照明のなか3人でタイトに演奏しているシカゴ・ジョ―・ジョーンズのバンドに出会った。
時折振り乱す、ドレッドヘアーが狂ったようにかっこいい!完全ノックアウトのタコ殴りでぼこぼこにされた。
ホウボゥの小さい脳ミソの中の、ぶっといブルース中枢神経は感覚をなくし、マヒした。物忘れがひどくなったのは多分このせいだろう。
以来、ジョーのCDは、買い物に行くとき、ホステルの外でタバコを吸っているとき、寝ているとき、ずっと耳と耳の間の頭のてっぺんあたりで回転している。
ちなみに「ホウボゥ」とゆう名前はジョーのCDの手売り販売を手伝っていたアトランタのママ、リンダにつけてもらった。
理由は、リンダに「どこから来たの?」と聞かれたときに「日本からブルースのホウボゥ(放浪)をしにきた」と言ったからだ。
それ以来リンダは「ヘイ!ホウボゥ!」と毎日電話をくれ、アトランタのブルーススポットに毎晩連れていってくれる。
あとで調べたところホウボゥは「乞食」と言う意味らしい。
とゆうことは毎回
「ヘイ!乞食!!」
て呼ばれてたのか…
知らないとは恐ろしい…
まぁブルースっぽくていいか。
ベイリーに2本目のバドワイザーを頼んだ頃、ようやく人は増え始め、会話がフロアに飛び散らかるようになってきた。
今日はどんなブルースが見れるかな?楽しみや~!
心の中で叫んでみた。
続く…
ブラインド・ウィリー…
ジョンソンではなく、もちろんマクテルのほうだ。
中に入ると壁に大きなブラインド・ウィリー・マクテルの絵が掛けられている。
ハンチングを被ったマクテルが椅子に座りギターをつま弾いているあの絵だ。
アトランタに着いてからのこの1週間、何かに取り憑かれたようにほぼ毎日ここに来ている。いや、完全にマクテルのブルースに取り憑かれているのだろう…
慣れた感じで、ステージに近いテーブルにつくと、白いホンダシビックで出勤しているベイリーが
「まぁ、飲めよ」
といつものバドワイザーを持ってきて
「今日はスケジュールに載ってない人も出演するみたいやわ」
と教えてくれた。
ホステルではなにもすることがないので待ちきれずに少し早めに出た。
着くと他の客数人と店員が2、3人いるだけで、まだ夜はこれからって感じだ。
初めてブラインド・ウィリーに来たとき、薄暗い照明のなか3人でタイトに演奏しているシカゴ・ジョ―・ジョーンズのバンドに出会った。
時折振り乱す、ドレッドヘアーが狂ったようにかっこいい!完全ノックアウトのタコ殴りでぼこぼこにされた。
ホウボゥの小さい脳ミソの中の、ぶっといブルース中枢神経は感覚をなくし、マヒした。物忘れがひどくなったのは多分このせいだろう。
以来、ジョーのCDは、買い物に行くとき、ホステルの外でタバコを吸っているとき、寝ているとき、ずっと耳と耳の間の頭のてっぺんあたりで回転している。
ちなみに「ホウボゥ」とゆう名前はジョーのCDの手売り販売を手伝っていたアトランタのママ、リンダにつけてもらった。
理由は、リンダに「どこから来たの?」と聞かれたときに「日本からブルースのホウボゥ(放浪)をしにきた」と言ったからだ。
それ以来リンダは「ヘイ!ホウボゥ!」と毎日電話をくれ、アトランタのブルーススポットに毎晩連れていってくれる。
あとで調べたところホウボゥは「乞食」と言う意味らしい。
とゆうことは毎回
「ヘイ!乞食!!」
て呼ばれてたのか…
知らないとは恐ろしい…
まぁブルースっぽくていいか。
ベイリーに2本目のバドワイザーを頼んだ頃、ようやく人は増え始め、会話がフロアに飛び散らかるようになってきた。
今日はどんなブルースが見れるかな?楽しみや~!
心の中で叫んでみた。
続く…
マクテルでワトキンス!!(1)
ホウボゥと雨とアスファルト(第35回)
「今日もブラインド・ウィリー行くの!?」
ブルースな夜が目を覚まし始める夕方、ホステルのロビーで今晩のブラインド・ウィリーのスケジュールをチェックしていると、ヘザーが声をかけてきた。
ヘザーはアイリッシュとイタリアの血が混じっている少し年上の女の子で、髪の毛は赤く、くりくりしている。とても気さくな優しいお姉さんだ。
ホステルに住み込みで働いている。
アトランタに着いてすぐホステルに駆け込みチェックインを済ませ「近くにブルースバーはありますか!?」と尋ねると
受け付けをしていたヘザーは親切に地図を書いてくれて、「ブラインド・ウィリー」への行き方を教えてくれた。
それ以来日本からやってきたハーモニカブルース少年の自分に親切にしてくれる。
少し大きめの古い西洋風2階建て木造建築にはテラスがあり、そこにはこれまた古いロッキングチェアや机なんかが置いてある。
ある日そこでハーモニカを吹いているとヘザーがやってきた。あまり上手くないし恥ずかしいので吹くのを止めると
「もうちょっと聴かせて」
とニコニコしながら言い、腰掛けたロッキングチェアに揺られながら、決して上手くない自分のハーモニカを、目をつむり薄く暖かく微笑んで聴いてくれる。
好きなものとか、好きな音楽は何かとか話したと思う。
印象に残っているのは、ヘザーの男性の好みを聞いたときに「オーストラリアなまりの英語がかわいくて好き。」と言っていたこと。
どこの国でもなまりはかわいく聞こえるらしい。
「うん、昨日も今日も明日もブラインド・ウィリー。アトランタのブルースからは逃げられへんわ」
と言うと
「アトランタをそんなに気に入ってくれたん?ありがとう」
と、薄い暖かい笑顔で答えてくれた。
続く…
「今日もブラインド・ウィリー行くの!?」
ブルースな夜が目を覚まし始める夕方、ホステルのロビーで今晩のブラインド・ウィリーのスケジュールをチェックしていると、ヘザーが声をかけてきた。
ヘザーはアイリッシュとイタリアの血が混じっている少し年上の女の子で、髪の毛は赤く、くりくりしている。とても気さくな優しいお姉さんだ。
ホステルに住み込みで働いている。
アトランタに着いてすぐホステルに駆け込みチェックインを済ませ「近くにブルースバーはありますか!?」と尋ねると
受け付けをしていたヘザーは親切に地図を書いてくれて、「ブラインド・ウィリー」への行き方を教えてくれた。
それ以来日本からやってきたハーモニカブルース少年の自分に親切にしてくれる。
少し大きめの古い西洋風2階建て木造建築にはテラスがあり、そこにはこれまた古いロッキングチェアや机なんかが置いてある。
ある日そこでハーモニカを吹いているとヘザーがやってきた。あまり上手くないし恥ずかしいので吹くのを止めると
「もうちょっと聴かせて」
とニコニコしながら言い、腰掛けたロッキングチェアに揺られながら、決して上手くない自分のハーモニカを、目をつむり薄く暖かく微笑んで聴いてくれる。
好きなものとか、好きな音楽は何かとか話したと思う。
印象に残っているのは、ヘザーの男性の好みを聞いたときに「オーストラリアなまりの英語がかわいくて好き。」と言っていたこと。
どこの国でもなまりはかわいく聞こえるらしい。
「うん、昨日も今日も明日もブラインド・ウィリー。アトランタのブルースからは逃げられへんわ」
と言うと
「アトランタをそんなに気に入ってくれたん?ありがとう」
と、薄い暖かい笑顔で答えてくれた。
続く…