2年半前(つまり今から12年半前)に三軒茶屋のボロい映画館で観ました。良かったです。そもそも原作が好きです。タイトルだけで読みたくなります。読んだら本谷さんの実力を痛感させられました。狂気の世界観をこれほどわかりやすく書く人も少ないと思います。読みにくいけど。
佐藤江梨子は主人公の持つ狂気を存分に表現していて素晴らしい。それにしても、あれだけスタイルが良いと男女から羨望の眼差しを浴びる彼女ですが、オレから見れば女としてはムラムラしません。近親相姦を連想するシーンや薄着の衣装など劣情アイテムが揃っているのに「グッ」とこないのです(あくまでオレが)。最初はこれが今回の役柄のせい、熱演による人間の汚点を見せるような演出があったからだと思っていましたが、どうやら違うのです。キューティーハニーを演じた彼女にも欲情しませんでした。あの衣装なのに……です。つまり演じるときの彼女は女性特有の艶とか打算ポーズのようなものを忘れてしまうのではないか。これは私の勝手な推測ですが、そんな気がして仕方ないのです。(最近の流行ではアヒル唇がキてるらしいのにモッタイナイ感じだ)
映像化によってわかったことがあります。狂気の物語だと思っていましたが、考えてみれば作品中の出来事は誇張はあるものの、各地域やコミュニティーで実際に起きていることだと思うのです。永作博美が演じた空気を読みまくって結果的に何もできない嫁とか、自分で自分の実力を過大評価する勘違い女とか。いるじゃないですか。主人公の妹以外はすべてのキャラが実存しているようで、おシリに汗をかくようにヒヤヒヤした気分を体験しました。よく物語のテーマになりますが、何が普通で何が異常か……みたいに現代的な不確実性をとらえているんじゃないでしょうか。
こんなこと原作の段階で気づけって感じですね……
