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Reddened

stories, and so forth.






振り向いた彼女は、俺を確認するとやわらかな笑みを浮かべた。


「なに、どうしたの?このあとクラブがあるんでしょ?早く行かなきゃ」


「お前明日、学校来るのか?」


彼女の声を無視し、俺は真剣に聞いた。彼女はびっくりしたような顔をした。


「どうなんだよ」


「…私ときどきね、田中くんって超能力があるんじゃないかって思うの」


そういうと彼女は花のように笑った。チャイムが、もう二人しか残っていない教室内に鳴り響く。


「なーんて、冗談。もちろん来るに決まってるじゃない。ほら、もうクラブ始まっちゃうよ、行こ」


椅子から立ち上がりかばんを肩に掛けて教室を出ようとする彼女を、俺は一歩も動かずに目で追った。そんな俺に気づき、振り向いて彼女は言う。


「行かないの?」


「俺、明日お前は来ない気がするんだ。明日だけじゃない、この先ずっと」


「‥なんでそう思うの?」


笑みの消えた顔は静かに聞いた。俺だって、そんなのわからない。


「そうじゃないって、否定してくれよ」


「…ことばなら、なんとでも言えるわ」


そう言うと彼女は、またいつものようにやわらかな笑顔になった。


「私ももう行かなきゃ。それじゃ、ね」


軽やかに教室の扉から出ていこうとする彼女に、背中越しに俺は叫んだ。


「お前、明日も学校来いよ!俺、待ってるから!」


扉に手をかけたまま、彼女は立ち止まった。


「俺、これからもお前に会いたいよ。お前のこと…好きだから」


俺のそのことばに振り向いた彼女は、目を大きくさせていた。そして、にこやかな顔で言った。


「‥初めて言われたよ」


「嘘つけ、告白なんて何回もされてるくせに」


「違うよ、言ってほしい人にだよ」


そう言って彼女はまた、花のように笑った。


「ありがとう、嬉しい。じゃ、また明日ね」


小さく手を振って扉から出ていく彼女を、俺はその場に立ちつくしたまま見送った。もう二度と会えない姿を目に焼きつかせるように。


彼女は最後に嘘をついた。笑顔のまぶしい嘘だった。




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