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れっどちぇり〜公式ブログ

れっどちぇり〜のメンバーが交代で気ままに記事を投稿するブログです。

こんにちはー、ぐっさんです。

厳しい寒さを乗り越えてようやく春の兆しが見えてきたら、今度は花粉。。。

季節の変わり目ということで体調管理には気をつけたいところです。

 

さて今月はラジオでもお伝えした通り、青春漫画の金字塔を映画化した『ちはやふる』を特集します!お待たせしました!笑

末次由紀の同名原作は2007年から連載されており今も続くベストセラー。単行本は累計2100万部を突破!

「競技かるた」というマイナーな題材でこれだけの支持を集めたというのがすごい

あらかじめ言っておくと、原作はほとんど読んでないので映画だけを見たうえでの感想となります。

 

映画版『ちはやふる』は広瀬すず主演で2016年に上の句・下の句の2部作を公開。

先月から公開がスタートしている完結編の『ちはやふる -結び-』は、作中でも前作から二年後の設定になっている。

二年の月日を経てどのように成長したのかというのも見どころのひとつ。(厳密には高校2年と3年のエピソードを混ぜた内容になっている模様)

とはいえ、まずはシリーズ序章である上の句から順に振り返っていこう。

 

 

 

◆かつての約束を果たすため瑞沢高校かるた部が始動!

 

予告にもでてきた冒頭のかるたシーンで、千早は歌が読まれるより早く札を取るという常人離れした動きを見せる。(正確には歌の最初の一字が読まれるのと同時)

師匠の原田先生(國村隼)曰く、最初の一字"ふ"が音になる前のFの音を聞き分けているらしい。

最初この場面を見たときにはマンガだからこそありえることだと思ったが、一流の選手になればこのくらいの感覚を持ち合わせているのかもしれない。

というより、このくらい僅差の勝負が試合の命運を分ける場面は実際にありそう

見ている側にそう思わせる絶妙なラインを冒頭にもってくるのは、掴みとして上出来といえる。

 

上の句は、高校に進学した千早と太一がかるた部を創設するところから始まる

言わずもがな部活としてもマニアックなので部員集めには苦労するのだが、古典オタクの奏、小学校かるた全国2位の肉まんくん、定期テスト学年2位の机くんと個性豊かな面々が揃う。

 

狙うはもちろん全国制覇。

 

千早が目指す先には、かつて自分にかるたを教えてくれた綿谷新がいる。

幼馴染であるこの千早、太一、新の三人を軸にしながら物語は展開していく。

かるたの真剣勝負と主要キャラの三角関係が程よいバランスで構成されているのがちはやふるの魅力ではないだろうか。

 

 

◆最初の鬼門、都大会決勝「北央戦」

 

都大会前夜、太一は原田先生のいる分梅神社を訪れる。

そこで太一は先生に、千早のためにかるた部を立ち上げ、千早のためにかるたをしていたことを告白する。

新の強さを目の前で見せつけられ、思わず「青春全部かけたって俺はあいつに勝てない」と弱音を吐くが、先生はそんな新にかるたの歌を引用して「まずかけてから言いなさい」と激励する。

この原田先生の言葉は、何かに挑戦している人すべてに響くのではないだろうか。

かるたと向き合ううえでの太一の迷いも見えて、個人的にとても好きなシーン。

 

そして迎えた都大会当日。

瑞沢高校かるた部は順調に勝ち星をあげていき、遂に決勝。

強化合宿でも対戦した強豪の北央高校とあたる。

しかし、実力的に劣る机くんを相手の大将にぶつける作戦を続けた結果、チーム内でわだかまりが起きることに。

最悪の状態で臨んだ決勝で、瑞沢は案の定劣勢に立たされる。

机くんは札を取ろうとする素振りも見せないで、ただじっとしている。

そんな状況下で千早はチームの士気を今一度高めるため、「ある行動」に出る。

かるたを取りにいく際に、狙いを定めた札を机くんのいる方向に向けて思い切り飛ばしたのだ

一枚の札が机くんの着物にパチンとあたる。

 

 

  もろともに あはれと思へ 山桜 

  花よりほかに 知る人もなし

 

 

孤独な歌のようにも聞こえるが、そうではない。

その札を取りにきた千早と向かい合い、稽古での千早の言葉を思い出す。

 

あなたがいれば、わたしは頑張れる。もっと深くわかりあいたい。

 

背中を押してくれる仲間の存在に気づき、そこから再びかるたに向かい合う机くん。

チームを気に掛ける千早に、「俺たちを信じて自由になれ」と促す太一。

その太一の言葉で、千早もまた自分自身のためかるたを取ることに全神経を集中する。

 

千早が須藤との対決で見せた、相手の陣地にある札を取る神懸かり的な攻めがるたもすごかったが、もっと印象的だったのが太一の運命戦の勝負。

運命戦とは、かるたを取り合って最終的にお互いの陣地の札が一枚ずつになる状況のこと。

誰でも自分の手元にある札を取るほうが簡単なため、次に自陣の札を読まれた者がほぼ勝利確定であることを意味する。

 

北央戦では、二勝二敗と拮抗した状態で最後に残った太一の試合で運命戦となる。

しかし、太一はこれまで運命戦でただ一度も自陣の札を読まれたことがない

そのことを知っている仲間が望みをなくしていくなか、太一は練習で恥ずかしがってすることのなかった素振りをはじめる。

素振りをするということは、相手陣の札を取ろうとしているということ。

結果的にはその気迫が功を奏して相手がお手つきをしたため、一枚札を送り太一の勝利。

瑞沢の都大会優勝が決まった瞬間である。

 

「諦めたらそこで試合終了」という有名すぎる格言がありますが、運命戦で自陣の札が読まれないからといって勝負を棄てず、勝ちを引き寄せるために自陣だけでなく相手陣まで視界を広げることができる。

「運命戦で相手陣の札が読まれたら負け」という前提から疑うことで、太一は運命に打ち勝ったといえるのではないか。

どのような状況(逆境)でも勝つことを諦めず、思考することを止めず、勝ちを引き寄せることができる。

そうした素養を本当の「強さ」と呼ぶのかもしれない。

太一の決して諦めない姿を見ていてそう思った。

 

 

◆舞台はかるたの聖地、近江神宮へ

 

都大会優勝という快挙を成し遂げた瑞沢だったが、新の「もうかるたはやらない」という衝撃の告白で幕を閉じた上の句。

下の句では、いよいよかるたの聖地である滋賀県の近江神宮にて全国大会が開かれる。

 

全国編で最大の強敵として登場するのが、現クイーンにして現役高校生の若宮詩暢。

その繊細かつ静寂のかるたから「音のないかるた」と形容される。

この若宮を演じるのが若手実力派の松岡茉優。

かるたをしているときは神様が降りてきているような迫力なのだが、私生活ではかわいいものに目がないというユニークなキャラクター。

このちはやふるがきっかけで注目した女優である。

少し前に公開していた『勝手にふるえてろ』もぜひ見たいと思っている。

 

千早は左利きの詩暢を意識するあまり、対左利きの練習ばかりをするようになるが、全国で戦うことになるのは当然大半が右利きであるため次第に他の部員からもそれを指摘されるように。

ついには太一から「お前はチームに必要ない」とまで言われ、チームから離れることになる。

都大会に向けて夢中になってかるたに打ち込んできた上の句と異なり、下の句ではそれぞれが「何のためにかるたをやるのか?」「何のために強くなるのか?」と迷いが生まれる。

それは強くなったが故の悩みともいえる。

そんななか千早は北央での稽古で、たった一人で戦っているわけじゃないと改めて気づかされる。

仲違いを乗り越え、チームの絆を再確認した瑞沢。いよいよ全国へ。

 

 

◆純粋な勝負は個人戦?団体戦? かるたが広がる!かるたで繋がる!

 

新から「かるたはやらない」と言われてしまった後も、熱心にメッセージを送っていた千早。

それに触発されて新が近江神宮に向かうと、そこには現クイーンの若宮詩暢がいた。

詩暢は「団体戦なんてお遊び」と言い切るが、新は「みんなでやるのも悪くない」と反論する。

この辺りのやりとりも後々重要な伏線になってくる。

 

新から教えてもらったかるたがいつのまにか瑞沢の部員にも広がっていた、という千早のメッセージは映画全体の重要なテーマの一つではないかという気がする。

競技かるたというのは現実においてまだまだ競技人口が少なく、

原作や映画を通じてちょっとでも認知度を上げておきたいところだろう。

映画のラスト、詩暢との対戦で千早が何度も連呼する「繋がれ!」という言葉にはそんな作り手の願いを感じる。

 

結果的に千早は詩暢に負けてしまうが、そこがまたご都合的な展開になりすぎず良かったところ。

千早と詩暢の対戦を見て新は団体戦の面白さを再認識し、それが次の結びにも繋がっていく。

新が千早に教えたかるたが千早を強くし、仲間も強くして、また新に返ってきた。

こうやってかるた自体も魅力的な競技として成長していくのかもしれない。

 

 

さて、これで上の句・下の句の振り返りができた。

このまま結びの感想にいきたいところだが、振り返りだけでまあまあの文量になってしまったのでひとまずここまでで前半戦としたい。

本番は後半戦の結びやで!笑