人間国宝である落語家、柳家小三治師匠が7日にお亡くなりになったそう。
訃報を目にした時「わー」と声が出てしまいました。
私の大好きだった噺家さん。
大学生の頃、私は落語研究会に所属していたのですが
部室にはたくさんの落語のテープがあり、その中で私が好んで聴いたのが小三治さんでした。
もちろん当時は人間国宝でもなく、まだまだ若い頃の小三治さんの落語でしたが
(今から約30年前で、部室の落語テープは恐らく更に前の物だっただろうから、小三治さんは30代~40代ぐらいかしら)
語りが淡々と訥々と飄々としていながらも温かく、間がなんともしれず絶妙で面白く
江戸弁のべらんめぇ口調がとても粋で似合っていました。
なので私が高座にかけた演目も小三治さんの噺が多かったです。
(落語は噺自体は基本同じですが、人によって全く異なるように聞こえる)
小三治師匠の最後の高座となった時の演目は『猫の皿』だったとか。
私が一番最初に挑戦した噺。
はじめは たった15分足らずの噺でも覚えるのが大変でした(最終的にはトリを務めたりもしたので30分ほどの噺も覚えましたが)。
なかなか人に笑って頂くのは難しいもので、落研の活動のひとつに老人ホームを慰問することがあったのですが
噺で笑ってもらったというより、まだ慣れない人前での高座で緊張して間違えてしまった時に笑われたのをよく覚えています。
実際の寄席(生)で落語を拝見(拝聴)できなかったのは残念ですが、これからもずっと聴き続けたいと思います。
死因は心不全とのことで、生涯現役だった小三治師匠。
まだ81歳で本当に惜しまれますが、長年病気と闘いながらの高座は
大変辛いものであっただろうと思われますので、どうぞ ゆっくり お休みくださいね。
『プロフェッショナル 仕事の流儀
落語家 柳家小三治』