ノーベル賞を受賞した山中伸弥先生の子育て本(共著) その2 | 魔法の国語 新館

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中受の国語中心の家庭教師です。
東海中高、慶応大出身。
東海(特奨)、滝(特待)、南女など
東海地区のトップ校への合格実績があります。

県外は開成、聖光、洛南、東大寺、西大和など。
進学先は東大理三、旧帝医、最難関私立医など。
詳細はプロフをご覧下さい。

前回に引き続きまして

山中、成田両先生の本

 

「山中教授、同級生の

小児脳科学者と

子育てを語る」

(山中伸弥+成田奈緒子講談社+α新書)

 

の感想を書いていきます。

 

 

第一章のタイトルは

「ほったらかし」が子どもを伸ばす

です。

 

中学受験関係者の私としては

耳が痛いですね(苦笑)

 

ただ、それだけに山中先生や

成田先生のおっしゃりたいことは

すごくよく分かります。

 

過干渉になると

自発性、創造性の芽を摘みかねません。

 

一方、甘いことを言っていると

中学受験では勝てません(苦笑)

 

ですので、私は間を取って

「中学受験が終わったら、

好きなことをさせてあげてください」

と保護者の方には言っています。

 

中高一貫校の中学時代は少なくとも

多少の成績には目をつぶって、

部活や学校行事など好きなことを

積極的にどんどんしてほしいですね。

 

英語と数学さえやっていれば、

高校からちゃんとやれば何とかなると

思います。

 

私の生徒で旧帝大医学部、

最難関私大医学部に合格した子たちも

勉強漬けではなかったです。

 

 

ちなみに山中先生は

高3の秋まで柔道をやっていて

浪人する気満々だったそうです。

 

ところが家の経済的状況から

浪人することができなくなり、

そこから本気になって

受験勉強をして

神戸大学医学部に

現役合格されています。

 

 

余談ですが、

高3の秋から本気を出した

山中先生ですが、

共通一次の点数的には

京大や阪大医学部も

十分に狙える点数だったそうです。

 

なぜそうしなかったかというと、

 

「青臭いと思われるけれど、

当時は権力に対する反発みたいな

気持があったと思う。

 

東大や京大とかそういう大学に行ったら

それで安心してサボってしまうと考えた」

 

と答えています。(P115)

 

 

ちなみにその後の

神戸大学の医学部時代も

ラグビー部の練習漬けで

授業を相当サボっていたようです(笑)

 

大学を卒業してすぐに

結婚されていますが、

結婚のお祝いにもらった

ラグビーボールの

寄せ書きの半数には

こう書かれていたそうです。

 

「体だけじゃなくて頭も鍛えてください」

 

・・・のちのノーベル賞受賞は、

中高大と好きなことをやり、

体を鍛えていたからこそですね(笑)

 

 

山中先生というと

ノーベル賞受賞者の上に

しかも人格者そうで、

あまりに完璧で近寄りがたい印象を

持っていました。

 

しかし、読み終えるとかなり親近感を

持てるようになる本です(笑)