水原一平容疑者は、単なる人の善い性格でも、人に忠実な性格でもない。
天性の「人たらし」で、社交的で、人を魅了する性格であろうことは疑いがない。
前述したように多くのジャーナリストや関係者の証言がある。
その論拠を私なりに説明する。
彼の中の「イネーブラー」気質に注目したい。
*enabler :直訳は可能にする(人・こと)。転じて助ける人、救済者、後援者
「人たらし」には2つの意味がある。
1つは、有能さとフレンドリーシップで多くの人から好かれる人物。
水原一平を知る人々は、彼が「人から好かれる好人物だ」と口を揃える。
「すぐに人と仲良くなれて、人のハートを掴み、人から人への輪を広げるのが得意な人。」
「相手が必要とすることを瞬時に見抜き、相手の気もちを考えて行動できる。」
(岡島秀樹の証言)
「一平は持ち前の気遣いと、器用さで、なんでもこなしてしまう。」
(米スポーツ専門誌の記者の証言)
「言葉にできない関係性が、(大谷と水原一平)2人の間で築かれてきたことがよくわかる。」
そう評価する記者が多い。
2024年3月20日。
「水原一平 ドジャースを電撃解雇」
あの忌まわしいニュースの一報が報道される直前までは。
「人たらし」のもう一つの意味は、(人をよい気分にさせて)人を騙す人物だ。
イネーブラー気質こそ、「人たらし」が最も得意とする武器なのだ。
心理学でいうイネーブラーとは、相手に依存させて、その相手に依存する人達のこと。
その関係性自体に依存するわけだ。
水原一平=性善説が、海千山千の記者達の目を曇らせたのか。
その人物の裏に見え隠れしたはずの性悪説=イネーブラー気質を誰も見抜けなかった。
エニアグラムの教えでは、タイプ2は「ヘルパー(助ける人)」の愛称を持つ。
(この項つづく)
えにあひろ(リアルラブ)
追伸
日本の歴史上、最も有名な「人たらし」は豊臣秀吉と、昭和の今太閤・田中角栄だろう。
秀吉はタイプ3-2なのか、タイプ2-3なのか自信がない。
いつの日か真剣に考察してみようと思う。
角栄はタイプ8で揺るぎない。
つまり「人たらし」にも2通りあるということ。
ただし動機が異なる。
動機が異なれば、得意とするスキルも異なるだろう。
今回はタイプ2的「人たらし」を、イネーブラー的観点から考察して観たことになる。
因みに2023年のNHK大河「どうする家康」で秀吉を演じたのはムロツヨシさん。
彼は私の分析ではタイプ2-3だと思われる。
本物の秀吉がどうだったのか。
参考にはなると思うが。
本能の問題もある。
タイプ2のストレスの方向(分裂の方向)がタイプ8。
タイプ8の統合の方向がタイプ2。
その辺からも異なったアプローチの仕方があるかと。
角栄的人たらしと、秀吉的人たらしと。
(秀吉タイプ2説と決まったわけではない)