「好きにしたらいいじゃん!それであんたは満足するんでしょ!」
閉まったドアを見ながら、私は放心していました。
私がずっと考えていたのはA子に何を言うか。
旦那がどんな態度をとってくるかなんてひとつも考えてなかったんです。
シャワーの音が聞こえてきて、私は焦りました。
どうしたらいい?
旦那のスマホを持ったまま泣いていました。
泣いてる場合じゃない!そう思ってラインを見てみる事にしました。
「こんばんはー!」
「今日はどこで戦ってるんですか??」
A子からのメッセージを見て、やっぱりカーっと頭に血が上りました。
でもこんな泣いてる状態で電話できない…
私はメッセージを打ち始めました。
〇〇の妻です。
そこから何も書けませんでした。
言いたい事がいっぱいあるのに。
送ったらその後旦那とどうなってしまうんだろう…
涙が止まりませんでした。
旦那が出て来る気配がして余計に焦りました。
次の言葉を打つこともできず、私はソファにスマホを投げ捨てて、リビングのドアをバンッッと閉めて出ていきました。
号泣する私を無言で見ている旦那が横目に見えました。