本 『天才までの距離』 門井慶喜著

 

2010/01/14(木) 00:09読了

 

 

 

【あらすじ】

近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見された!?

「筆を持たない芸術家」と呼ばれた天心の実作はきわめてまれだが、神永はズバリ、破格の値をつけた。

果たして本当に天心の作なのか。

 

 

【感想】

『天才までの距離』

『文庫本今昔』

『マリーさんの時計』

『どちらが属国』

『レンブラント光線』

 

の5編収録。

 


佐々木さんが京都へ移住しても神永さんとの交流は続きます。

イヴォンヌもちょいちょい登場して楽しかったです。

 

半ば本気で、「佐々木さんって神永さんに恋愛感情持ってるんじゃない?」と思いながら読んでいたんですが、最終話で誤解は解けました(笑

この最終話が一番好きです。

謎解きも面白かったですし、ラストのレンブラント光線が鮮やかに目に浮かびました。

顔見せ程度に登場した里中さんがこれからも登場しそうで楽しみです。

どんな風に話に絡んでくるでしょうか。

本 『天才たちの値段』 門井慶喜著

 

2010/01/11(月) 23:20読了

 

 

 

【あらすじ】

子爵の屋敷の地下室に秘蔵されていた巨匠ボッティチェッリ作「秋」。

これは世紀の大発見か、罪深き贋作なのか?

鑑定眼ならぬ「鑑定舌」で真贋を見きわめる天才美術探偵、神永美有が活躍する美術ミステリー。

 

 

【感想】

『天才たちの値段』

『紙の上の島』

『早朝ねはん』

『論点はフェルメール』

『遺言の色』

 

の5編収録です。

 

狐や狸が化かし合う美術界。

それでもこの作品がドロドロしていないのは主人公の神永さんと佐々木さんのおかげでしょうね。

あとイヴォンヌも。

佐々木さんは私の中ではすっかり佐々木蔵之介さんです。

佐々木つながり(笑

 

どれも面白かったんですが、やはり表題作の『天才たちの値段』が一番面白かったかな。

二段オチが多くて楽しめました。

本 『船に乗れ! Ⅲ』 藤谷治著

 

2010/01/10(日) 23:45読了

 

 

 

【あらすじ】

最終学年になった津島、鮎川、伊藤らのアンサンブル。

伊藤は津島に言った。「僕たちはこれからの方が大変だ。甘くない」。

それぞれの心がぶつかり合い、再びふれ合った果てに訪れる、感涙の最終楽章――。

 

 

【感想】

読み終わって今余韻に浸っています。

サトルくんが若かった頃の自分を振り返り、嫌悪しつつ蔑みつつ、それでも慈しみながら語った長い長い告白が完結しました。

サトルくんが経験したこと、感じたことは大なり小なりみんな感じていることだと思います。

誰にだって消したい過去の一つや二つはあるはず。

正の感情よりも負の感情を赤裸々に綴っているからこそこの作品は多くの人に受け入れられたように思います。

全てが上手くいったわけではなく、丸く納まったわけではないのに爽やかな感動がありました。

 

「井の中の蛙大海を知らず、」

学校という井の中にいた蛙たちもいずれ大海に出なければいけません。

大海に出た蛙たちは溺れそうになっても必死に泳いでいかなければならないんですよね。

「されど空の高さを知る。」

それでも、それぞれにちゃんと自分の幸せを掴むことはできると思います。

本 『葛野盛衰記』 森谷明子著

 

2010/01/09(土) 16:02読了



 

【あらすじ】

桓武帝に始まる平安京。帝に縁を持つ多治比の女の一族は、遠くから帝を見守り、長く都に想いを寄せ続けた。300年後、桓武平氏が歴史の表舞台に躍り出て、多治比一族に再び希望の光が射したのも束の間―。

栄枯盛衰を繰り返す人間たち。ただ平安京のみが、変わらず栄え続けたが…。

桓武天皇から平氏滅亡までを、都という存在に託して語る一大叙事詩。

 

 

【感想】

平氏興亡の物語です。

「桓武平氏」という言葉はよく聞くけれど、どういうことかピンときていませんでしたが、この作品を読んでよくわかりました。

 

何代にも亘って権力を手にするために一族ぐるみで陰謀を巡らす人々の妄執が怖かったです。

都という地自体にも何か意思が働いているような印象も受けました。

そして、天皇制度が今の世まで連綿と続いていることの凄さも改めて感じました。

 

今日、平氏の氏寺だった厳島神社へ初詣に行きました。

高倉上皇が行幸された時はどんな様子だったんだろうなぁ、などと当時のことにも思いを馳せつつ楽しんできました。

本 『蜃気楼の旅人』 栗本薫著

 

2010/01/08(金) 12:45読了

 

 

 

【あらすじ】

〈グイン・サーガ98〉ケイロニアはグイン探索のために、一大遠征部隊を組織し、ノスフェラスへと出発した。

部隊には、ヴァレリウス、グラチウス、そしてマリウスもオクタヴィアに別れを告げ、同行していた。

いっぽう、記憶を失ったまま、ひたすら中原を目指すグインは、ケス河のほとりで思いがけない人物に再会する。

 

 

【感想】

グイン・サーガ98巻です。

グイン・サーガは会社のロッカーに置きっ放しにして、昼休み読める時に読むようにしています。

なので、1ヶ月に1冊読めるかどうかのペースです。

でも、さすがにここまで長い話になるとそんなペースで読んでても全く問題ありません。

「この人誰だったっけ?」という人が登場しても、「この展開はなんでだったっけ?」と思うことがあっても、適当に読み流すことができるようになりました(笑

もうちょっと展開が早いと嬉しいかな。

 

私はノスフェラス編があまり好きではないので、前半はちょっと退屈だったんですが、終盤にイシュトが登場してテンション上がりました。

やっぱりイシュトが一番好きだなぁ。

グインとイシュトが再開した頃、ケイロニアのみなさんとヴァレリウスはマリウスに振り回されてるんだろうなぁ(笑