本 『柿色のベビーベッド』 赤川次郎著

 

 

 

【あらすじ】

爽香に待望の赤ちゃん誕生!長女・珠美ちゃんを産んでからも、相変わらず仕事に事件に大忙し。勤め先の“G興産”では、新事業としてカルチャースクールの経営引継ぎを検討。その調査にあたる一方で、爽香はバス旅行にも添乗する。旅行先では、台風による土砂崩れで、生命の危機が!主人公・杉原爽香が読者とともに年齢を重ねる人気シリーズ第二十二弾。

 

 

【感想】

爽香ちゃんにベビー誕生。
めでたい。ぱちぱち。
シリーズが始まった時には中学生だったのに…と感無量(笑
もう21年のつき合いになるわけですね。
毎年、爽香ちゃんシリーズが刊行されて年を確認するたびに凹んでしまうんですけどね。

珠実ちゃんもそのうちお母さん譲りの度胸と推理力でいろんな事件に巻き込まれて解決しそうだなぁ。

 

今回も様々な事件に巻き込まれてしまう爽香ちゃん。
詐欺にそれに伴う殺人事件に土石流事故。
お兄さんの家庭もなかなかうまくいかず頭痛の種は減りません。
それでも爽香ちゃんを始めとして前向きな登場人物達に励まされるのでこのシリーズは毎年読んでいます。
ただ、赤川さんの作品はこのシリーズ以外読まなくなってしまいました。
いくらユーモアミステリーとはいえ、あまりにあっけなく人の命が消えていくのがちょっと嫌になってしまったかも…。

本 『世界一の方程式』 山田久志著

 

 

 

【あらすじ】

2009年WBCでサムライジャパンを世界一に導いたピッチングコーチが、最強の組織作りのノウハウを公開する。準決勝、決勝でダルビッシュを守護神に立てた決断の流儀、60歳を超える著者が20代個性派をまとめる対話術、イチロー、原監督を支えた参謀学。日本中を沸かせた歴史に残る戦いの、知られざるプロセスを追う。濃密な4カ月を描く最高のドキュメンタリーは、ビジネスマンにおすすめの組織論でもある。

 

 

【感想】

WBCでピッチングコーチを務められた山田久志さんの著書です。
高代さんは野手サイドからWBCを見て、ご自身の思ったことや体験したエピソードや選手達のエピソードを多く書かれていました。
対して山田さんは投手サイドからWBCを見て、いかにして世界一になったか、そしてご自身の野球観に重点を置いて書かれています。
WBCの臨場感を感じられるのは高代さんの著書の方かもしれませんが、管理職から見た若者の操縦法などビジネスマンでも参考になることが山田さんの著書にはありました。

 

やはり国際大会でのコーチというのはかなり難しいようですね。
各チームでトップの選手が集まり、プライドもあるしそれぞれのチームのコーチで受けている指導をないがしろにもできず、そのあたりを調整するのは至難の技だと思います。
特にWBCではダルビッシュを抑えに起用したこともあり、ダルビッシュと藤川両選手には相当気を遣われたことと思います。
ダルビッシュに抑えを任せることを告げた時のエピソードが印象に残っています。
そして、何より驚いたのが、決勝戦に登板した岩隈が肘の状態が悪く本当は投げられる状態ではなかったということです。
このことは原監督にも伏せられていたとか。
それでも岩隈は投げたかったんでしょうし、山田コーチも岩隈に決勝戦を託したかったんでしょう。
優勝出来て本当に良かったと改めて思いました。

本 『マイナークラブハウスの森林生活』 木地雅英子著

 

 

 

【あらすじ】

桃李学園高等部の片隅に建つ古ぼけた洋館「マイナークラブハウス」に集う弱小文化部―ウクレレ部、園芸部、演劇部、思想研究会、歴史研究会、和琴部―の面々は、自由気ままに青春を謳歌…しているように見えるが、一筋縄でいかぬのが思春期というもの。

新・演劇部長、畠山ぴりかの涙のワケは!?謎が謎を呼び、続きが気になってしかたがない学園・青春小説シリーズ、待望の第2弾。

 

 

【感想】

やっとまともなお家が出てきたぁ。
高橋先輩ん家サイコー!

 

…と思っていたら、ピリカがなんだかすごいことに。
でも、そっとフォローする周りのみんなが優しいな。

きゅうりもぴりかのこと頼んだよ。

 

晴一郎の地元のみなさんもどんどん話に絡んできそうだし、ますます次刊が楽しみです。

本 『花宵道中』 宮木あや子著

 

 

 

【あらすじ】

どんな男に抱かれても、心が疼いたことはない。誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた筈だった。あの日、あんたに逢うまでは―初めて愛した男の前で客に抱かれる朝霧、思い人を胸に初見世の夜を過ごす茜、弟へ禁忌の恋心を秘める霧里、美貌を持てあまし姉女郎に欲情する緑…儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花咲かせ散っていった遊女たち。江戸末期の新吉原を舞台に綴られる、官能純愛絵巻。R‐18文学賞受賞作。

 

 

【感想】

身を焦がすような恋をしても、当然幸せな結末を迎えられる恋ではありません。
だからこそ、更に燃え上がってしまう恋心。
切ないですね。  

 

「体を売らなくても美味しいものがおなかいっぱい食べられる世の中に生まれて本当に良かったなぁ」と読了した翌日おやつにあんパンをもぐもぐ食べながらしみじみ思いました。
体を売ってもちゃんとご飯が食べられればそこそこ幸せという時代が日本にもあったんですね。

  

吉原の風俗や遊女の暮らしがわかるのが面白かったです。
半次郎が朝霧のために作った衣装はどんなものだったんでしょうか。

   

本編も良かったんですが、嶽本のばらさんの解説がツボにはまってしまい、クスクス笑いながら読みました。

本 『マイ・ブルー・ヘブン』 小路幸也著

 

 

 

【あらすじ】

国家の未来に関わる重要な文書が入った“箱”を父親から託され、GHQを始め大きな敵に身を追われるはめになった、子爵の娘・咲智子。混血の貿易商・ジョー、華麗な歌姫・マリア、和装の元軍人・十郎、そして、がらっぱちだけれど優しい青年・勘一にかくまわれ、敵に連れ去られた両親の行方と“箱”の謎を探る、興奮と感動の番外編。

 

 

【感想】

堀田家・家訓1
『文化文明に関する些事諸問題なら、如何なる事でも万事解決』

 

草平さんの作った家訓を旗印にサチさんを守り抜く堀田家と仲間のみなさんがとても素敵でした。
サチさんって上品な人だなぁと思っていたらこんな生い立ちをお持ちとは。
『東京バンドワゴン』シリーズはどれも読み終わってからほっこりと心が温まるんですが、この作品は特に人の優しさが胸に沁みました。
勘一さんも意外な素顔をお持ちで見る目がすっかり変わってしまいましたよ。
男気溢れててとっても素敵。
若かりし頃のサチさんは読みながらずっと頭の中に堀北真希ちゃんがいました。
我南人さんの喋り方の意外なルーツもわかりましたし、また『東京バンドワゴン』を最初から読み直したくなりました。

読み終わった時に本当に綺麗な青空が見えた気がしました。

 
そして、続刊がとても楽しみです。
今回のような番外編みたいなのもまた書いて欲しいですね。
青が堀田家に来た時の話とか読みたいなぁ。