本 『木練柿』 あさのあつこ著

 

2009/12/03(木) 01:32読了

 

 

 

【あらすじ】

あの男には力がある。人を惹き付け、呼び寄せ、使いこなす、それができる男だ。

娘は、男から刀を受け取り、抱き込みながら何を思い定めたのだろう。もう後戻りはできない。

月の下でおりんは「お覚悟を」と囁いた。

刀を捨てた商人遠野屋清之介。執拗に事件を追う同心木暮信次郎と岡っ引伊佐治。

時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続く待望のシリーズ登場。

 

 

【感想】

『弥勒の月』シリーズ初の短編集です。

 

『楓葉の客』

『海石きの道』

『宵に咲く花』

『木練柿』

 

の4編収録。

 

短編集なのでとても読みやすく、それぞれに脇キャラにスポットが当たっていたので、物語の世界がますます広がりました。

 

木暮さまってそれはそれは嫌な人なんですけど、なんか惹かれてしまうんですよねぇ。

大沢たかおさんあたりに演じてもらいたい感じです。

間違いなく一生嫁は来ないでしょう(笑

ある意味、遠野屋のストーカーだし。

とんでもない人に見込まれた遠野屋ですが、だんだんと操縦法も身に付けてきたようです。

がんばれ、遠野屋。

本 『聖徳太子の密使』 平岩弓枝著

 

2009/11/30(月) 18:28読了

 

 

 

【あらすじ】

智恵に優れた白猫・北斗、優しく機転の利く三毛猫・オリオン、腕自慢の虎猫・スバル。

個性あふれる三匹の猫と愛馬の青龍をお供に、聖徳太子の愛娘・珠光王女は王子に変装し、はるか異国へ旅立った。

大海原を渡り、西を目指す一行の行く手に立ちはだかるのは、怪蛇、魔女、謎の仙人といった妖怪変化、魑魅魍魎。

待ち受ける数多の危難を乗り越えた王子たちを待っていたのは…。

 

 

【感想】

「可愛い子には旅をさせろ」と言いますが、聖徳太子が愛娘である珠光王女を三匹の猫をお供に旅に出すという物語です。

旅先で次々に妖怪や魔物に出会い、打ち負かしていくハラハラドキドキワクワクストーリー。

北斗・オリオン・スバルの三匹の猫たちが可愛くて可愛くて。

『西遊記』は陸路を行きますが、こちらは海路。

船の疾走感が物語のスピード感を増しています。

装丁や挿し絵も素晴らしくマッチしていて、とても上質なおとぎ話でした。

本 『レモンタルト』 長野まゆみ著

 

2009/11/28(土) 14:30読了

 

 

 

【あらすじ】

ミステリアスでスウィートな義兄と弟の物語。
若くして姉が逝き、士は義兄と一軒家に暮らしている。
会社での密かな仕事、不思議な事件の数々、募る義兄への想い。
モダンでお洒落な連作短編集。
 
 
【感想】
天然な主人公が可愛く、スマートな義兄がかっこよい。
しかし、M体質な主人公が心配になります。
いくら好きでも暴力ふるう男はいかんよ。
 
登場人物がイニシャルで語られたり、ちょっとミステリアスな雰囲気です。
 
主人公がお姉さんの為に買うレモンケーキがとても懐かしく無性に食べたくなりました。
ケーキとか最近のものの方が絶対美味しいんだけど、子供の頃に食べてた味ってやっぱり忘れられないんですよね。

本 『ねずみ石』 大崎梢著

 

2009/11/24(火) 22:57読了

 

 

 

【あらすじ】

祭りの夜には、ねずみ石をさがせ。

かなう願いは、ひとつだけ―。

中学一年生のサトには、四年前のお祭りの記憶がない。

恒例の子供向けイベント「ねずみ石さがし」の最中に、道に迷って朝まで行方しれずだったのだ。

同じ夜、村ではひとつの惨殺事件が起こっていて、今でも未解決のまま。

交錯する少年たちの想いが、眠っていたサトの記憶に触れたとき、事件は再び動き始める。

瑞々しい青春推理長編の最新作。

 

 

【感想】

中学生が主人公のミステリーなので読者もそのくらいを想定して書かれている印象を受けます。

ラストの謎解きも無理なくすっきりとまとまってました。

『片耳うさぎ』も好きですが、こちらも好きです。

でも、そろそろ成風堂シリーズが読みたいなぁ。

本 『フリーター、家を買う。』 有川浩著

 

2009/11/22(日) 00:56読了

 

 

 

【あらすじ】

「母さん死ぬな―」

へなちょこ25歳がいざ一念発起!?

崩壊しかかった家族の再生と「カッコ悪すぎな俺」の成長を描く、勇気と希望の結晶。

 

 

【感想】

いきなりお母さんが20年に亘って町内ぐるみのいじめにあっていて心を病んでしまうという出だしにドン引き。

かなり壮絶です。

そこから甘ちゃんだった誠治くんが一念発起立ち上がるわけです。

有川さんの本に出てくる男の子はみんなそこはかとなく品があります。

どれだけヘタレでもきちんと躾られてる感があり、ちゃんと人の気持ちを推し量れるし。

だから安心して読めるし応援できるんですよね。

今回は有川さんの専売特許である「ベタ甘」はありませんが、誠治くんのほんのり甘い恋模様もいい感じ。

 

それにしても、読んでいていろいろと身につまされることがありました。

仕事をしていく上で我慢とプライドのバランスをどう取るかとか。

優しい人ほどほんとは強くて、だからこそがんばりすぎちゃうこととか。

いい塩梅に生きていくというのは難しいものですね。