今日のおばさんブログは、中年おばさんが一人旅をしてきた話。
(いつも以上に駄文につき、読後に何のアレもありません)
↑docomoのCMソングです。このMVが、私の中で一番のお気に入りMVになりました。
こんなに誰かの音楽に夢中になる日が自分に訪れるなんて。
そして、その人たちのライブへ行ける日が来るなんて。
生きててよかった。
大げさな表現ながら、ライブ会場で心からそう思った。
彼らは妖精さんたちではなく、この世に実在する人たちだった。涙が止まらなかった。
井口さんは背が高かった。常田さんは美しかった。新井さんは色っぽかった。勢喜さんは勢喜さんだった。
知ってた、そんなこと知ってた、知ってたのに、それを目の当たりにしてもう舞い上がりすぎて、気づけば終わっていた状態。
片道うん時間かけて到着し、会場からホテルへ真っすぐ帰り、コンビニでご飯を買って一人で二次会。次の日は、また朝から片道うん時間かけて帰った一人旅。
心が震えるとかそういうことを、この年でもまた経験できてよかった。
私でこれなのだから、私と同じように熱狂している若い人たちは、あのライブでどれだけ大きな影響を受けたことだろうか。
もしかしたら、世の中に絶望していた若者が救われたかもしれない。
彼氏と別れて頭が真っ白だった女性が、決意を新たに前に進みだしたかもしれない。
やっぱり長生きしなくちゃ!としみじみ思った中年女性はここにいる。
音楽に救われる人がいる。
芸術は後回しにされがちだけれど、やっぱり人の心を支えてくれる。
とはいえこの時期、大きな会場でツアーを行うリスクは計り知れない。
ただでさえでも彼らは、PTAからウケが悪そうなイメージがついている。何かあれば、必要以上に叩かれてしまいそうで心配だった。
それでも、ダスキンさんが完全にバックアップした会場内で、ありとあらゆるところに消毒薬があり、観客は一切声を出さず全員きっちりマスク、1席ずつ空けて前後左右誰もいない、入退場も規制されまったく密にならない、メンバーの方が「除菌!」と注意喚起をしてくれるようなライブだった。
メンバーの方たち、スタッフの方たち、観客、みんながツアーを成功させたい(成功してほしい)と願っているのがわかる。
もちろん会場の外も同じ。みんながちゃんとルールを守っていた。
こちら、物販会場のすぐ近くに止まっていたツアートラック。
ベタベタ触ることもなく、きっちりマナーを守って、自主的に間隔をあけてみんながおとなしく見学していた。
King Gnuの若いファンの人たちは、みんなお行儀がよかった。
若いファンの方たちのお母さん世代として、みんないい子たちだったと声を大にしていいたい。
それにしても私は、本当に当日の記憶がほとんどない。
アドレナリンが出すぎて、ところどころしか記憶が残っていない。
それでも私の記憶に鮮明に残っている出会いがある。
なんと!なんと!私の(一席あけた)お隣は、どう見てもどう見ても、昭和40年代生まれですよね、という方だった。知り合いの知り合いという感じの方。
福山雅治さんのライブ会場ならわかる。
それでもここは、King Gnuという若者に圧倒的人気を誇るグループのライブ会場。
この会場まで中年女性が一人で来るというのは、相当惚れ込んでいるということだと思う。
そのお隣の奥さまが、開始直前に新品のツアータオルをそっと出された。キャー!!!!あなたガチじゃないですか!!!
話しかけたくてたまらなかったけれど、私にそんな勇気はない。
私にとっては、無人島で人を見つけた、しかも日本人だった!くらいの感激だった。
開演後、お隣の奥さまの存在を忘れかけていたそのとき、私がライブで一番聞いてみたかった曲がはじまった。
前奏が流れたその瞬間、隣の奥さまがビクンと身体を大きく震えさせた。明らかに態度が変わった。
お隣の奥さまと私、一番好きな曲がたぶん同じ。
結局、一言も会話をしなかったけれど、あの奥さまとは心が通じ合った気がしてならない。
全国のどこにお住まいの方かもわからない。
でもきっと同じように、ファンクラブサイトの更新を楽しみにしていて、新井口家の更新があったらテンションが上がって、ライブの日に開催されるロト(抽選)にドキドキして、年末に向けてテレビを見逃さないよう忙しい毎日を送っていらっしゃるのだと思う。
自分と同じような年齢で、同じような人がいる。
そのことを実感できただけ、地方から都会へ出かけてよかった。
私は、メンバーの皆さんがこれからどんな風に歳を重ねるのか楽しみにしている。
そして10年か20年後、彼らに影響されて出てくるであろう若いアーティストは、どんな子たちなんだろう。
それにしても2時間弱のライブ時間中、MCはほとんどなかった。ぶっ通しであれだけの熱量で演奏しつづけることができるなんて。
20代男子の体力おそるべし。
家に帰って、3日くらい体力が戻らなかった40代半ばの私とはわけがちがう。
すばらしい。
最速チケット先行で全8公演に申し込んで、1公演だけ当選できたんです。私の中では、第7希望の日時と場所だったので、家族の予定を合わせるのが大変でしたが、夫と娘ががんばってくれました。5年生という年齢に救われました。
ライブは明日の追加公演である幕張会場のみになりました。
明日は生で日本全国&海外に向けてライブ配信されます。どうかどうか無事に開催されて無事に終了して、何事もなく時間が過ぎますように。心から祈りつつ、配信でもう一回、楽しんできます。
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King Gnu Live Tour 2020 AW “CEREMONY” Tour Final in Makuhari Messe
配信日
2020年12月6日(日) [開場]16:00 [開演] 18:00
価格
【一般チケット】 3,500円(税込)
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私が行った会場で、井口さんがMC中に「(ツアー終了日が近づいて)やっと仕上がってきた」と笑って仰っていました。集大成が、明日の幕張で発揮されますように。
三文小説でKing Gnuの入口に立った中年の方が、配信ライブを見て4人の演奏レベルにびっくりして、お仲間が増えますように。
ところで、いま発売中の女性セブンに、私のお友だちが出ています。クリスマスリースとお正月のアレンジです。
彼女は花雑誌ではレギュラーメンバーみたいな人ですし、それなりに立派な地位を築かれているであろう人なんですが、女性セブンという日本全国、どこのお店でも販売されている雑誌への登場は初だと思います。
彼女のご実家周辺は、今ごろ身内が雑誌に出たと大賑わいじゃないかと思うんですよ。
きっと卒業された小・中・高校の先生たちもご覧になって、「おお!あの足が速かった由利子か。こんな立派な人になって!」とかなんとか盛り上がっていらっしゃるんじゃないかな。
自分が地方に住んでみてわかった感情ですが、東京で活躍している地元出身の若い子のことは、知り合いじゃなくても身内のように応援したくなるものですね。