今日のブログで、衆議院予算委員会公聴会お話された

藤原直哉先生の意見の感想を書きました。

 

https://ameblo.jp/re-chan124/entry-12354850296.html

 

 

ブログを書く上で、完璧とは言えませんが、

その内容を文字起こししてみました。

説明されている資料も見つけたので、

一緒に掲載して紹介します。

 

今の世界は、経済中心にまわっています。

それが今大転換を起こそうとしている。

 

だからこそ、経済のことを知る権利があるし、

積極的に知る必要があると思うからです。

 

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経済アナリストで認定NPO法人
日本再生プログラム推進フォーラム理事長の藤原直哉先生が
2月21日(木)衆議院予算委員会公聴会で公述人として

意見を述べられました内容より。

 (一部文字起こし。

  ほんの一部ですが読んだ時にわかりやすいかと思って

  表現を追加したりしたところもあります。)


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最近の金融市場と経済のことですが、
管理の失敗に政府の備えはあるんですか?ということ。

 


金融市場は非常に難しいといえば難しいが
私は民間人なので族な言葉を使わせていただきますが
博打場というのは胴元とお客では
見る世界と考えているところがぜんぜん違うということでございます。

今の国債金融市場は
イギリス、アメリカが運用しているマーケットに
そこに日本や中国が参加していまして
胴元が何を考えているか見ていないと、ものすごい失敗をします。


そもそもご承知のとおり世界の金融システムは
イギリスがはじめたんです。
200年くらい前にイギリスを中心とするシステムができて、
20世紀にアメリカを中心としたシステムができた。


なのになぜ2016年イギリスはEUを離脱したのでしょうか。


EUが離脱するということは、もはやロンドンが
ヨーロッパから離れるということなので

金融の中心としては、機能できなくなる。


そしたら金融界にとってどういう影響があるでしょうか。
 

トランプ大統領が誕生しました。
 

選挙の時を思い出していただきたいが、
ウォール街の連中はほぼ一貫してクリントンを支持していた。


あの選挙は、クリントンが勝つかトランプが勝つか、
ウォール街が勝つか負けるかの決戦だったのです。
その結果、ウォール街が負けた。

これは、実はものすごく大きな出来事です。
はっきりいってここまでくると
アメリカの金融市場も世界の運営もままならない。


40年度以上前の1971年、変動相場制になった時があった。
ドルの大暴落です
アメリカは昔から何かあった時は、すぐドルを切り下げる。


どうしたか。


当時、油が高かったので、
サウジの王様のところにいって
アメリカの外務省と証券会社の人が頭を下げた。
アメリカの国債を買ってくれと頼んで、ドルをひきもどした。

それで助かった。


今度、80年代は日本の製造業が強いので、どんどん日本にドルがくる。
アメリカが困って、日本に来て、アメリカの株や債券を買ってくれと頼んだ。
しかしそれでも、まにあわない。

それでプラザ合意。 結果、ものすごい円高が来た。


国債金融市場は、出て行くドルをどうやっている集めてくるかの

せめぎ合いをずっと何十年もやっている。ものすごく不安定。


87年にはブラックマンデーで大暴落。その3年後
アメリカの中小金融機関は次々破綻。
ブッシュの父(パパブッシュ)は後始末でものすごく苦労した。


そのあとグローバリゼーションがはじまって少しはよくなったと思ったら
1997年のアジア危機。
98年ロシア危機でまた大暴落。


今度は、ITで儲かるかと思ったら、

2000年2001年のITバブル崩壊で大暴落、

今度2006、2007年は、
モーゲージが暴騰してあげくはサブプライム

とどめは、2008年はリーマンショックで大暴落。

 

こうやってアメリカのシステムは暴落に次ぐ暴落で
後始末して今日まできている。

それまで世界の投資王になっていた
欧米の金融機関はすっかり静かになった。
中国でも日本でも、昔は大手の金融期間がものすごい
投資をしていた。しかし鈍くなってきた。


そして大統領選の2016年。あれでウォール街が負けた。
 

金融界は仮想通貨にでていった。
現在世界で1500くらい発酵された。
昨年は、自分で通貨を発生して
個人が通貨発行益を個人が手にする。
とこれまでは、絶対にないようなことがあった。
 

日本は金融には、ぜんぜん安全保障がない。

いいお客だととられる一方。
外資系にのりこまれるばかり。

今回、なんとかしないと、管理の失敗に備えられない。

次に、アメリカドルの短期金利の動き

2014年くらいからはじまって
直近までとっている。
アメリカの短期金利がずっとあがっている。
短期金利というのは企業とか国とか
個人の資金繰りをつける金利です。


トランプ大統領が登場して倍以上あがっている。
資金繰りをつける金利が
こんなに暴騰したら何がおこると思います?

今年はあと4回利上げするといっている。

アメリカでは個人がものすごく借金して暮らしている。
しかし金利が上がってもアメリカの企業は賢くなっていて、
借金したローンは転売しているので金利があがっても
企業には影響がない。

個人が真っ先に影響ある。


こんなに金利が上がったら、大量の破産がでるのは
時間の問題。

その次。
金利が上がっているのに、ドルが下がってるんです。
これはアメリカドルインデックスといってアメリカドルの加重平均値。
トランプ大統領が誕生した2016年秋に
いったんドル高にいったが、就任の頃から一貫してドル安。

 


短期金利が上がれば、普通は通貨は強くなる。
短期金利上がっているのに、ドルは弱くなって
下げ止まらない。
どういうことでしょうか。

ドルの信任の崩壊以外の何ものでもない。
ドル安政策。

ドルがどんどん下がっていくということは
円高ですから、日本はどんどん不景気になるが
大丈夫なんですか?


金利は上がっているのに、ドルは下がっているので
極めて危険な状態。


トランプ大統領にちゃんと聞かないといけない。


トランプ大統領は元不動産屋だから
金利が上がったら何が起こるかは普通の人よりよっぽど詳しいと思う。


短期金利がどんどん上がる。今年4回もあがる。
それなのにドル安が止まらない。
どういうことなのか、トランプさんが一番知っている。


だから、日本は聞くべきでです。
日本はアメリカドルを300兆以上もっている。
世界最大の債権国でありますからアメリカ大統領に
聞く権利と義務がある。

3つめ、4ページめ。
アメリカの財政について。
アメリカは今度税制改革をやりまして新しい予算をだしてきた。
10年間で770兆円の赤字予算を組む。
今でも2000兆円以上あるのに、
これに770兆足すということが起きれば
ムーディーズがアメリカの国債にAAA(トリプルA)を

つけてますけど維持するのは無理だと思う。

 


金利どんどんあがっている。さらに赤字が拡大する、
金利があがれば不動産下がるし、実態経済不景気になるし
そもそもの政府の運営が難しくなってくる。

ですからトランプ大統領にどういうお考えですかと
聞いてもらいたい。

このような状況を見ると、われわれは昔のことを思い出す。


トランプさんがやったことは、
80年代のレーガン大統領のやったことによく似ている
減税をすれば景気がよくなる。
減税をすれば財政赤字が減るといって減税したが、
しかし、ぜんぜん財政赤字が減らなかった。


それでアメリカ経済は物価がどんどん上がって
1985年のプラザ合意でものすごいドル安が向こうからやってきた。


しかし日本も大変だったがアメリカもっと大変だった。
ドル安で、ますます物価が上がり、金利まで上がりって
2年後には株価大暴落。
そのあとは金融危機ですよね。

本当に大丈夫なんですか?
金融政策は・・

仮に円高が止まらなくなる、株がどんどん安くなる。
金利あがって世界のどこかで資金ショートがおきたときに
果たして日本は耐え切れるのだろうか。


相場の売り物が一気にでたときのおそろしさ。
銀行もそう。
今の日本の銀行もマイナス金利で大変だという。

 

銀行は、マイナス金利で大変だと言わないで、融資をしたらどうですか?
産業に融資したり、新しいビジネスをクリエイトして
自分で考えて、誘致すればいいんです。
そうゆうことをおやしになってないんでしょう。
昔ながらに国際を買いたいんだけど高くて困る。とかいってる。
それも資産負債管理ができてない証拠。
はたしてこの様子で何もないままいって
金融市場が動いたとき大丈夫かと、私は懸念している。




日本の経済界は、すごく大きな誤解をしていると思う。
日本は数字だけ大きくなって中身が空洞化している。
過労死のこともそうですが財政のこともそう。
1000兆円の赤字も出した。
過労死するほど働きました。
そんなふうにすれば
御殿が3つも4つもたつと思いませんか?

そんなに金を出して、そんなに働いたら
100年くらいは、左うちわになったっておかしくない。
1000兆円出したんですよ。
なんでそうならないのか?

お金の使い方をまちがっていないですか?
人の働かせ方が根本的にまちがっていないですか?


そこにまず気づいて直さないと
この日本の病は絶対治らないと思います。

実は今、世界は縦型から横型シェア型に大きく変化しています。

日本の会社は、組織図そのものです。
仕事っていうのは、誰が上司か誰が部下かなんです。

そこにお客さんもいない。商品もでてこない。
 

財政資金も同じようなもの。

毛細血管で税金を吸い上げて上から流している。


・・全部縦型でしょう。
だからこの中に入っていれば、お金がくるけど
入らなけらばこない。


日本は、そんなことをずっとやっている。

これがうまくいかないことはもう60年前から言われていた。

戦後の日本がなぜ復興したかというと・・
資料に、縦型の横に横型の絵がありますが、

昭和25年にGHQのマッカーサ司令官が
アメリカから統計学者のデミング博士という方をよんできて
当時の産業界のトップに話をした。

これはデミング博士がそのときに使った図です。


みなさん、仕事の仕方をまちがっています。
こういうふうに考え方をあらためてやってください
と説明した。

一番左。

サプライヤーがいる。サプライヤーから物を受ける。
製造する。検査する。
出荷する物流がある。消費者がいる。
そして消費者の考えていることをとりいれる。
このループが仕事だよといった。


これは重要なことで、
今のように縦型をやってると、機能不全がおこるのはあたりまえ。

仕事を横に広がるのが実感できない
今やってる安値交渉や、グローバリーゼーションは極端な縦型。

全部上が吸い上げる。株主、経営者が全部吸い上げる。
だからいくら金をだしたって、
下のほうは白けるし、中は空洞化する。

戦後の復興や、
90年代のインターネット、ブロックチェーンの時代
は横型。


みんながシェアして参加するが世界の常識。
ようするに、大企業も中小企業も個人事業主も
ひとしく顧客製品社会の付加価値の増大に
チームを組んで参加する。

 

これが世界の常識。


日本だけいつまでも企業の運営も縦型でやってるから
取り残されてる。

次の絵は興味深い。これはいわゆる
品質管理図。これをどうよむか。

 



横軸が日数で、縦軸が、受注から納入までの日数。
納期が少ないほうがいい。
契約上11日以上伸びてはいけない契約になっている。
これをみたときどう思うか。


進歩がない人の考え方は、
最大納期さえ超えなければいい。


越えたら責任者を見つけて処分すればいい。

これは一番まずいやりかた。
こういうやり方をしているからいつまでたっても組織は成長しない。

現場は、常に確信と改善で納期を短くしようという精神をもっている。

それが現場に浸透して、組織がそれを共有してる。
積極的に新しい方法を試して結果を検証する。
結果的に最大の納期を越えたら、責任者を処分するのではなくて、

上司があやまりにいく。これが仕事のプロセス。


試行錯誤の結果、納期は安定的に低下していく。


グラフをみるとだんだん幅が狭くなって右側下がりになっている。
これをみて、改善されたといわなければいけない。
そういう発想と行動がないと、
製造業でもあらゆる産業も復活することはない。


 

やはり私は今の政治は、あまりにも水くさい政治だと思う。
政治の核心は忠恕(ちゅうじょ)。真心と思いやり。

地方はかつて個性的だった。

昭和40年代、家の形も違うし様々な産業もある。
しかし、今は地方が中央に完全に吸いとられている。

 


 

だからあんなに衰退している。
もう一回磁場産業を復活させないといけない。

はたらきかたの問題もそうだが、本来地域には仕事はたくさんある。
職業は無数にあり、無数にあるからこそ
どんな方でも自分にあう仕事がある。

 


自分にあう仕事をその地域で見つけるためには、
地域の地場産業を中心にたくさんの企業を用意しなければなりません。
それが地域を反映させる第一歩。

 



仕事の原点。
人は、野生動物なのか。
左上の猫獲物をとるときの顔。
左下は飼い猫。愛を示して餌をもらう。

実は日本でも、少なくとも5000年前から農業は伝わった。

右上のお兄さんの顔。

餌がとれなくて死にそうな顔をしている。
仕事とは、餌をとってくることと大変な誤解をしていませんか。
とうに狩猟経済の時代は終わったんですよ。

富は自分たちの手で生み出すことができる。
農業だけではありません
製造業でもあらゆる産業でも。

人の能力も育てることができる
これが基本中の基本。

今あらゆる経営者、大企業と金融関係者は奪ってこいと、
野生動物になれといっている。
だから大きな問題が止まらなくなってくる。


中から力を出すんです。
地域もそう個人もそう企業もそう。

自分たちの中から強みをだして、それを生かせるように
世界の中で自分たちの居場所をみつける。

1社じゃできなければ横につながっていく。

これが正しい経済のやり方。そうすれば
経済も蘇ってくる。


最後の頁で、詩を紹介します。
長野県の喬木村(たかぎむら)出身の児童文学作家
椋鳩十先生の最後の詩。

 



  日本の村々に 人たちが 小さい小さい

 

  よろこびを 追っかけて 生きている

 

      ああ   美しい

 

  夕方の 家々の 窓の あかりのようだ

 

          昭和62年12月26日 椋鳩十

 


これこそ私は政治であり、経済の運営の原点だと思います。
小さい小さい喜びを追いかけられる地域と家庭を守る。

たとえ今そのときお金もなくて
きびしいかもしれない。
しかし、その子供が育っていけばその次の世代はうまくいくかもしれない。

やはり未来を考えて国づくりをしていってもらいたい。
今はちょうど転機だと思う。