企業経営には、“はじまり”と“終わり”がある。
私は、人の人生に終わりがあるように、企業経営にも終わりがあると考えています。
しかし、人の言葉や思考・理念、成し遂げられた偉業などは残るので、生あるうちに何かを残したくて人生を生き、経営で価値を生み出そうとしているのかもしれません。
スモールカンパニーの一生を俯瞰してみれば以下の3段階に分けられます。
①起業(創業)
↓ 損益分岐点を目指す!
②成長(拡大)or停滞(縮小)
↓ 困難を乗り越えて価値創出して、財を成す!
③事業承継(上場・売却)or廃業(倒産)
→ 築き上げたものを次世代へ託す!
私は、長らくこの②成長(拡大)の段階を支援してきたわけですが、ここ最近は特に、私自身が経験したこともありますが、③事業承継の支援が多くなってきたこともあり、経営者のゴール(出口戦略)に対する重要性を再認識させられています。
理想を言えば、になりますが、
もとより、ゴール(出口戦略)となる③事業承継を具体的にイメージしておいて、
そこから逆算して、②でどういう成長を目指すか?具体的な戦略を描いたうえで、
それを目指して、①起業する、ということが出来ればそれが一番だと思います。
しかし、ほとんどの場合、そうではありません。
実際のところは・・・、
①何かを実現したくて起業!というか、生きるのびるために起業・・
↓
②潰れないために、成長を目指さざるを得なくて試行錯誤、頑張る!
↓
②′ しかし、ほとんど倒産・・
↓
③人生の時間切れ。年老いてしまったから、誰かヨロシクと売却(事業承継という名目で。)
これが私たちスモールカンパニーの実態です。
一番多いのは、キャリアに限界を感じて将来不安から、追い詰められるように脱サラするパターンです。
だから、普通は①→②→③と順を追って積み上げていく起業になります。
こういう起業はまさに「大冒険」“次の展開はいつも予想外”になります。
ほとんどの企業経営はこの「大冒険」です。(うちもそうでした。。。)
でも、これが③←②←①のゴールからの逆算で起業できたらどうでしょうか?!
目的も目標もクリアになり、経営判断の迷いも少なくて済むので、
その起業は「成功へ道」“次の展開はいつも想定内”に収まるでしょう。
これができたら最高です。
勿論、環境変化は絶えず起こるので、すべて狙い通りの経営を実現することは出来ないでしょうが、無用の回り道や危機を避けて、できる限り早く目標を達成し、起業目的へと到達しうる可能性を高めることは出来ます。
はじめたら、終わりがくるのが自然な帰結であり、事実、多くの企業は創業から10年以内に9割が廃業し、更に30年以内ともなれば、小数点以下の確率でしか存続出来ないと言われています。
この数字には諸説あり、様々な統計データが公表されていますが、総じてみれば、やはり経営は厳しい生存競争の世界といえるでしょう。
しかし、そんな厳しい世界にもかかわらず、自社の在り方を変化させながら繁栄を続ける企業も確かに存在します。
そういう企業をみるにつれて感じることは、私たちスモールカンパニーの経営者が生涯をかけて目指すべき道は、大企業のような拡大・成長ではなく、経営者人生の最良のゴールへと続く継続・繁栄であるということです。
拡大ではなく継続。
成長より繁栄。
これが私たちスモールカンパニーが生きる道です。
そして、私たちスモールカンパニーの一生は、経営者が人生最良のゴールへと到達し、その繁栄を次の世代へ繋ぐためにあるとの確信に至ります。
だから、終わり(経営の出口)から逆算して、はじまり(起業)を創るという発想が大切です。
苦労して過剰な負担と義務を背負うために起業したのではありません。
「はじめてしまったから、なんとか、より良く終わりたい。」ではなく、
「より良く終わるために、今からはじめる。」という起業サポートを今後益々、力強く推進していきたいと思います。



