水の循環 | 1丁目住人のブログ

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国立科学博物館にて、インカ帝国展をみてきた。
このところの中国古代文明へどっぷりな身にとっては、良いリフレッシュ。

古代文明については、どこも同じような特徴がみられる。

太陽信仰、天体知識、生贄の儀式、蘇りの死生観、農耕・・

中でも、いかに古代の民にとって農耕がすべてだったか。
生贄も五穀豊穣のためだし、祈りやあらゆる儀式もそうだ。

狩猟民のように”自分で得たものは自分で頂く”という個人主義の社会から、トウモロコシや麦、米などの農耕を通して、共同社会となった。それにより、石切職人や武器職人、専門職や特権階級が生まれ、文明や文化が急激に発達した。農耕は社会システムのベーシックインカムのようなものだった。農耕の成績以上の生活はできない。

それが現在では悪魔的に頭でっかちで複雑な、金融資本主義の普及により、人々の欲望をエンジンにし、実際の成績上の暮らしをだましだましするシステムをsomeoneが作り上げたことで、様々なツケがまわってきている。リーマンショック直後にわかったように、10年間で世界のマネーが7倍になるほど、実際の成績が上がっているはずがないのだ。

マヤではジャガイモやトウモロコシの段々畑が有名だ。一方でこれから行く中国雲南省では棚田が有名。個人的に、この2つの古代都市にはある共通点があると思っている。それは「水の循環によって生まれる、協調と平和」だ。

水を高地から低地へ循環させ、その収穫物を皆でシェアする。高地の農民の成績は、低地の農民の成績に直結し、その逆も然りとなる。そのような暮らしをしていると、一体感が生まれる。流れる水が人々の心をつなぐのだ。こんなことを言うとマルクス主義者と思われるかもしれないが、自分の中では明確に違っていて、それは評価制度である。これを言い出すと長くなりそうなのでやめておこう・・・ 

雲南省の旅では、これからの世の中が向かうべき、一つの方向を指し示せる可能性があると思っている。そのために、一級のクリエイターとその支援者たちが集まっている。その中で思いのほか重大な役割を任されてしまい、ずっと僕は興奮気味なのだ(笑)ちょっとはこの興奮が伝わっただろうか。

早速初日は、上海でスポンサーたちと会食。決起会みたいのを行うことになっている。