■ スズキ ジクサー150 シフトペダルまわりの変更

 昨年末、管理人のもとにやってきたジクサー150「ままかりー」

 そのシフトペダルまわりのリンケージは、質実剛健な丸棒を曲げたロッドを使用していて、構造がシンプルで確実性は高いものの、管理人にとっては若干ながら質実剛健すぎたようで、シフトペダルの高さ調整ができないなど管理人(の体格)にとっては若干の問題があったりした。

 そんなジクサー150の(おそらくメーカーも必要があればユーザーが交換するのを前提にしているようにも感じてしまう)シフトロッドに関して、管理人も長さ調整が出来てシフトペダルの高さも調整できるピロボール式のロッドに変更したりするのだった。

本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。

各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。

こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。

万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ シフトロッドの不満点

 ジクサー150はエンジン左側面から生えるシフトシャフトアッシのシャフト部分から、シフトペダルを繋ぐためにリンケージの部品(ロッド)を利用している。
 ジクサー150が標準で採用しているシフトロッドは、
 丸棒を曲げたシンプルな構造となっている。
 
 これは質実剛健なジクサー150には適しているのだろうが、管理人にとっては若干シフトペダルの高さを調整したいと思うところもあったりして、若干の不満点であった。
 ついでに、全体的に(管理人の想定よりも)質感が高いと思われるジクサー150に、この丸棒ロッドは絶対に似合わないと感じるところもあって、とっとと社外品に交換(換装)することとなった。
 丸棒が両端でアームの穴と擦れ合いながら力を伝達するので、なんとなく気分的に摩擦というか抵抗を感じてしまう。
 
 ちなみに最近の小型軽量クラスのシフトロッド、高級で高質感を誇るヤマハのYZF-R125やMT-125、XSR125等でも丸棒シフトロッドを採用していることから、コストを考慮してか標準では「丸棒」を採用するので、「もし気になるならユーザー側で交換してくれ」というメーカー側の意向を勝手に感じないでもない。
 

■ 調整式のロッドを準備

 シフトロッドを交換することを決定し、ジクサー150に適合するシフトロッドを探すことになるのだが、まずは順当にスズキ純正部品でジクサー150に適合しそうなものを探してみる。
 ジクサー150といえば、ほぼ同じような車体をもっているジクサー250があるので、こちらの純正部品を調べてみる。
 ジクサー250のシフトロッドは、ジクサー150のそれとは異なり、贅沢な調整式シフトロッドを装備している。
 エンジンの排気量が異なるのは気にならないのだが、シフトロッドが異なるのはちょっと悔しい管理人。
 そこで、ジクサー250用の純正部品を取り寄せてジクサー150で利用することを考える。
 
 スズキの公式サイト等でジクサー250のシフトロッドを調べてみると、管理人が想定していたよりも贅沢な価格設定だったかで、管理人としては別の部品を探している。
 続いてピロボール付長さ調整式ロッドの汎用品をネット通販で調べている。
 という訳で到着した調整式ロッド。
 
 所謂「120㎜級」ロッド。
 
 リンクする穴‐穴の間の距離が120ミリメートルという訳ではなく、ロッド(中央部の)本体の長さが120ミリメートルとなっている。
 その両端にピロボール式の金具が取り付けられるので穴to穴の間の距離は120ミリメートル以上となる。
 
 ロッド本体の両端に取り付けられるピロ金具
 
 クリクリしてみる。
 
 到着した調整式ロッドを、
 標準のシフトロッドと比較してみる。
 画像の調整式シフトロッドは最も短くした(短縮した)状態。
 標準シフトロッドの方が長い。
 
 ロッドの調整機構の範囲内で、純正シフトロッドと同じ長さに調整することも可能。
 少なくともシフトペダルの高さを標準状態と同じ高さに調整することはできるだろう。
 

■ 交換作業とか

 シフトロッドの交換作業に入ると、
 シフトペダルのリンク部分、割ピンがあるので、
 
 割ピンを外しておく。
 
 エンジン側、シフトシャフトアッシ側も車体内側に割ピンが取り付けられているので取り外し、
 
 丸棒ロッドが外れた。
 
 丸棒とピロボール付調整式ロッドを比較してみる。
 
 標準シフトロッドの中心から中心までの距離は170ミリメートルといったところ。
 
 標準シフトロッドが外れたところで、
 取付ボルト等を準備していなかったので、とりあえず適当なボルトナット等で新ロッドを取り付ける。
 
 取り付けた。
 
 ピロの可動範囲を考えると、ボルトの頭形状等に問題はあるのだろうが、とりあえずこの状態で運用である。
 
 可動中
 
 
 
 
 なお、調整機構があるので、
 両端のロックナットを緩め、
 
 ロッド本体(中央部)を回すことによって、
 
 ロッドの長さを調整することができる。
 (ロッド本体の両端に付いているピロ頭部分のネジは一方が逆ネジになっている)
 
 調整状況。

 

 中央部を回すと、シフトペダルの高さが変わるところを映した動画。

 
 シフトペダルの高さを調整して、換装作業自体は完了である。
 

■ その他(微調整)

 今回、取り付けた調整式シフトロッド(のボルトを取り付ける部分の)厚みが、純正丸棒シフトロッドの厚み(丸棒の径)よりも大きいことから、シフトロッドを単純に「丸棒」から「ピロ付き調整式」に換装すると、ロッドが(上方から見て)斜めに取り付けられるようになってしまう。
 無垢の丸棒が無垢のアーム穴内で摩擦を受けながら回転していた時よりも、潤滑されたピロ内で回転している変更後の方が動きはスムーズなのだろうが、シフトペダルを動かした力が斜め方向に伝わってシフトシャフトアッシを動かすという構造は管理人的にあまり嬉しくない。
 (現実的には力の伝達方向が多少斜めになっても問題はないのだろうが)
 
 力の伝達方向が純正の丸棒ロッドと同様にするためには、エンジン側(=シフトシャフトアッシ側)のアーム取付位置を(ロッドの厚みの差分だけ)エンジン側に押し込むことができれば良い。
 ひょっとすると、シフトシャフトアッシ側にアーム取付用の溝が2本くらい削られていて、アームの取付ボルトを一旦抜いて、アームを押し込んで取付ボルトを差し込めば調整完了とならないか・・・と期待したのだが、
 
 シフトシャフトアッシに取り付けられたアーム基部。
 
 アームの取付ボルトを抜いてアームを外すと、
 溝が2本掘られている・・・ということはなかった。
 更に、アームを取り付けた部分よりも先のシャフト径が大きくなっていて、アームを押し込むことすらできなくなっている。
 (強度的には少しでも太い部分が長い方が有利なのだろうが、ロッドを交換することが前提とする場合には、ここのアームを取り付ける位置を可変式にしておいてもらうと嬉しいのだが。)
 
 まあ、実際のところ「ロッドが斜め」といっても
 微妙なところで、現実的には問題にならないのだろうが。
 
 どうしても気になるなら、ペグまわり(ペグホルダ・ステッププレートごと)取付ボルトを抜いてフレームとプレートの間にワッシャでも挿入するくらいか。
 
 
 
 (結局はそれほど気になっていない)
 このまま運用継続している。