■ 乗り心地改善(第三案)

 管理人が主に通勤用として運用中のほか、たまに林道ツーリング等に投入されているヤマハマジェスティS「ねこうめ」
 そのハードな足まわりに関して、いろいろと試行錯誤してみたはなしの第三回目。
 前回・前々回と小手先の改修に失敗して、そろそろ重い腰をあげて根本的な解決を目指すことになったのだった。
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ 突き上げを緩和するためにリアサスペンションのクッションユニットを変更

 前々回、リアサスペンションのクッションユニットを換装してみようと、管理人が保有するリアサスペンション用クッションユニットの中から、流用できそうなモノを物色してみた管理人。
 結果として手持ちのクッションユニットの中には流用できそうなものは見当たらず、リアサスペンションクッションユニットを交換して、サスペンションの衝撃吸収性自体を向上させようという目論見は失敗している。
 その後、前回はシートのクッションスポンジを増厚するという方法で衝撃を吸収しようと試みるが、スポンジを少々追加した程度では吸収できる衝撃もそう大きなものでもなく、乗り心地の改善効果は満足できるものではなかった。
 という訳で、2回の試みで満足できる成果が出せていないことから、そろそろ成果を出さねばならないということで、管理人としては極めて珍しく、改良用の市販部品を入手して、部品を交換するという方法を取ることにしたのだった。
 

■ デイトナ コンフォートリアサスペンション【クッションユニット交換】

 これまで、マジェスティS(初期型)が純正で装備する「硬い」リアサスペンション クッションユニットも、走行距離が伸びれば劣化して「ダンパーが抜けて」(=ダンパーがへたって)、少しは「柔らかく」なるだろうと思っていた管理人。
 しかしマジェスティS(初期型)の純正リアサスペンションクッションユニットは意外と耐久性があるようで、走行距離が累計5万キロメートルを越えた時点でも、管理人が必要とする以上のダンピング力を維持し続けていた。
 このあたりで「使用頻度の上昇」とか、「腰の状況」を考えて、これ以上待っていても状況は改善しないだろうと判断して、痛い腰を上げざるを得ないということになった。
 何かと諸般の事情が厳しい管理人なのだが、自分でクリスマスのプレゼントを用意するという意味も込めて、少し時期が早いが清水の舞台から降下する覚悟で部品を発注している。
※ キャリアを装備していないバイク本体に、キャリアを追加するなど全く無かった機能を追加する場合はともかく、既に獲得している機能の性能を向上させる場合などで社外部品を購入する事はあまり無い管理人。
 基本的に改造用の部品を購入するくらいなら、次の車体に予算を回した方が良いという考えがあったりする。
 それでも貴重な予算を割いて部品を購入するのは、今回の「乗り心地改善」が、緊急で重要な問題だということでもあるが。
 
 そして届いた段ボール箱。
 
 コンフォートRショック
 レッドスプリング
 メッキボディ
 MAJIESTY-S
 <2LD1-6>('14-'20)
 取付長330MM
 綴りが微妙なところがあるが、とりあえずこんなデイトナ製の部品が届いている。
 
 箱を開けると、クッションユニット本体と、説明書等。
 
 日本ブランドの製品だけあって丁寧な解説と分かりやすい説明図。
 
 そしてクッションユニット本体。
 
 めっき仕上げの好き嫌いはともかく、部品の質感は高そう。
 
 違う角度から見た。
 

■ 取付作業とか

 これから交換される純正部品の状況。
 マジェスティSの純正クッションユニット。
 
 後輪ブレーキの油圧ホースを留める部品を一部外す(と説明書に指示がある)。
 
 ここのボルトを外しておく。
 
 クッションユニット後方の取付ボルト(画像ほぼ中央。前もって潤滑剤を塗布してあるので濡れている。)を少し緩めておく、
 
 トランクを固定するボルト4本を抜いて、
 
 シートとトランク(トランクエクステンション付き)をまとめて取り外すと、
 
 エンジンまわりとクッションユニット(前部)にアクセスできる。
 
 クッションユニット前部(上部)を留めるボルトを少し緩めておいた。
 
 メインスタンドで車体を支えて、
 
 クッションユニットを留めているボルトとナットを外す。
 
 後輪タイヤの下に輪留めを挿入してタイヤの位置(高さ)を固定しておく。
 
 後方側のボルトも取り外す。
 
 後方側はボルトのみで固定されている。
 
 前方側はボルトとナットで固定されている。
 
 ボルトを抜いている状態。
 
 後方側のボルト。
 
 クッションユニットを取り外す。
 
 取り外したクッションユニット。
 
 埃を被ってはいるが、錆等は見当たらず。
 
 埃を拭き取って確認。
 
 違う角度から。
 
 交換予定のクッションユニットと比較する。
 
 画像上:純正クッションユニット
 画像下:デイトナのコンフォートリアサスペンション
 
 クッションユニットの長さを確認。
 カタログ等にもあるように取付長は約330mm。
 
 純正クッションユニットの取付長は約320mm
 
 単純に無荷重の取付長で考えれば、クッションユニットをデイトナのコンフォートサスペンションに換装することで、車体後部が若干上がった姿勢になる。
 
 取付前に、とりあえず防錆の意味もあってシリコンルブで潤滑しておいた。
 
 各部溶接痕の状況とか。
 
 めっきが錆やすいのか分からないが、とりあえず防錆に気をつかっておいた方が良かろう。
 
 溶接部分。
 
 ブッシュとか。
 
 赤色のスプリングにDAYTONAの表示。
 
 コーションラベル。
 
 溶接痕とコの字型の取付ボルトの受け部分。
 
 潤滑&防錆のため、
 
 シリコンスプレー塗布中。
 
 ついでに少しだけエンジンまわりを清掃しておいた。
 
 この後、クッションユニットを取り付けるのだが、
 
 取付の前にグリスで潤滑しておく。
 
 ボルト穴の内部にグリスを塗布しておいた。
 
 後方側、スイングアーム側のボルト穴も同様。
 
 ボルト側にも、
 
 グリスを塗布しておいた。
 
 クッションユニットを、
 
 所定の位置に挿入し、
 
 元のボルトで固定していく。
 
 後方側。
 
 タイヤの位置が標準状態のまま固定してあったので、(取付長が約10ミリメートル延びていることから)クッションユニットとの取付穴が合わなかったので、
 
 輪留めの位置を調整して、タイヤの位置を若干下げている。
 
 その結果、ボルトの取付位置が合致して、
 
 ボルトを挿入することができた。
 
 ボルトとナットでクッションユニット前方側(車体側)を固定。
 
 後部側(スイングユニット側)も固定。
 純正のクッションユニットだと、画像で左側のボルト受けのネジが切られた部分にあたる箇所のクッションユニット側の受けが増厚されていた。
 飛び出したボルトの先端部分にセルフロックナットでも追加したくなる管理人。
 あとでナットを追加しておこう。
 
 赤色が目に入る新しいクッションユニット。
 
 取付ボルトの締め付けトルクは、標準(無潤滑)状態で40N・mらしい。
 
 前部側も同様。
 
 取り付けたコンフォートクッションユニット。
 
 ブレーキホースのおさえを戻しておく。
 
 
 ついでに、
 フレーム等に対して、趣味の防錆剤塗布を行っておく。
 
 これまでのところ、大きな錆等は見当たらない。
 
 
 
 防錆剤塗布に満足したところで、
 
 外しておいたトランク・シートまわりを元に戻し、
 
 トランク後部の取り付けボルト。
 
 バッテリー室の蓋等を戻して、
 
 隙間に追加工具等を仕込みなおして、
 
 トランク内部も復旧。
 

■ 取付完了

 作業の結果、
 取付が完了したデイトナコンフォートリアサスペンション。
 
 参考まで、クッションユニットを交換した状態のサイドスタンドを使用して駐輪中の姿勢。
 
 
 せっかくクッションユニットを交換するという(管理人にとっては)大きな改修・改造を行った本車。
 当然、試走等で作業前後の変化を確認するために出かけるのだった