■ セロー250でもサイドケースを運用したい(いつも以上に余計な話 編)

 管理人がたまにツーリング用として運用中のセロー250「ねこまぶし」

 当初の予定よりも走行距離が伸びていない等、運用に罪悪感を感じてしまったりするのだが、今後の酷使に向けて「レジャーバイク+アドベンチャー系バイク」の融合といった新しいジャンルを創出するべく妄想中である。

 その妄想を実現するために、最近は「アドベンチャー系バイク」方面の、「積載力」といった実用性と「旅の雰囲気」といった気分的な面を向上させるべく、アドベンチャー系バイクの御約束ともいえる角型サイドケースの運用能力を獲得しようとあれこれ試行錯誤している。

 実際には、他機種で運用中の「GIVI製トレッカーアウトバック系のサイドケース」を本車セロー250でも運用できるようになれば、乗り換えの度に箱の内容物を入れ換えする手間が省けるので、お出かけするための時間的な余裕が増えることを狙う面が大きかったりするが。

 

 今回の話はいつも以上に「役に立たない無駄な紆余曲折」とかが並んでいるだけなので、戻るボタンは早めに押した方が良いかもしれない。

本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。

各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。

こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。

万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ これまでの経緯と試行錯誤とか

 ここまでの経緯とかは、

 GIVIトレッカーアウトバック サイドケース装着を試みた【】ヤマハ セロー250「ねこまぶし」

 SW-モテック クイックロックEVOサイドケースホルダーと ヤマハ セロー250「ねこまぶし」

 サイドケースを運用したい#3【GIVIモノキー/ウイングラック】ヤマハセロー250「ねこまぶし」

 あたりに書かれているはず。

 概要としては、

・ セローGIVIのトレッカーアウトバック系サイドケースを運用できたら都合がいいな・・・

→ 単テネレ660のサイドケースステーを流用(共用)できたら、更に都合が良いだろう ・・・ なかなか難しい。

→ 汎用品的にモノキー系ウイングラックを取り付けたら、モノキー系サイドケースは使えそう。

→ でもウィングラックにトレッカーアウトバック系サイドケースを(無理やり)取り付けようとしたが、適当なアダプターを追加する程度の工作では取り付けできなかったので残念。

 という流れになっている。

■ 更に紆余曲折とか

 前回までの失敗から、セロー250用のサイドケースホルダーを製作する手段として、

・ 18φの鉄パイプを買ってきて、曲げ加工や溶接をして専用サイドケースホルダーを自作する。

・ GIVI製の他車種用サイドケースホルダーを加工して、専用サイドケースホルダーを製作する。

 という二つの方式を考えた。

 このうち、「鉄パイプを買ってきて、サイドケースホルダーを自作する」と言う方法は、いちおう溶接機(ほとんど使っていないが・・・)があるので、出来ないことはないのだろうが、鉄パイプに砂を詰めてガスバーナーで鉄パイプを加熱して曲げるといった加工が、どの程度の誤差でできるのか未知数というところで「ハードルが高すぎる」という判断に至っている。(油圧式のパイプベンダー等の機材を購入する事も考えたが、使用頻度等を考慮すると現実的ではなかった。)

 これに対して、「GIVI製の他車種用サイドケースホルダーを加工する方法」であれば、ケースを固定する「枠」部分については「GIVI純正の製品と同じ精度」が実現できるし、ステー取り付け部分等の溶接も最小限で済むはず。 (素材の鉄パイプを購入するよりは費用はかかるだろうが。)

 結果、現状の管理人で実現できそうな方法は、「GIVI製の他車種用サイドケースホルダーを加工してセロー250用サイドケースホルダーに改造する」方式しか無いだろうという結論になっている。

 

 その後、素材(犠牲)となるGIVI製のトレッカーアウトバック系サイドケースホルダーを探すのだが、調べてみるとトレッカーアウトバック系サイドケースホルダーが用意されている機種はそれほど多くなかった。

 基本的にイタリア等の海外で販売されている本格的アドベンチャー系の機種にしか設定されていない。

 しかも、該当車種が発売されてからある期間が経過すると、サイドケースホルダーの設定が無くなってしまう。(該当機種が生産終了してからしばらくすると、サイドケースホルダーの生産も終了してしまう模様である。 車両を中古で入手して、サイドケースホルダーを取り付けようと考えている場合、注意が必要である。 どこかの在庫品を発掘するか、中古品を狙うしかなくなってしまう。)

 

 他機種用のサイドケースホルダーを流用する方針を決めて、GIVI本国のサイトをまわり、セロー250に流用できそうなトレッカーアウトバック系サイドケースホルダーを調べてみる。

 管理人の方針としては、

・ 左右対称形であること。 (車体後部左右のどちらか一方の高い位置にマフラーがある機種の場合、マフラーとの干渉を避けるため、サイドケースを非対称で取り付ける場合がある。 左右のケース幅を変えなければ、車体幅が左右で異なってしまう。)

 こんな感じ。(左右に装着するサイドケースが異なる例)

 管理人の個人的な趣味で、左右のケース幅が異なるのは避けたいところ。

 セロー250の場合、マフラーの張り出しもそれほど大きくないので、左右対称でサイドケースを取り付けられるはずなので、左右対称形のサイドケースホルダーから選定する。

・ 取り付け方式が簡素な方式であること。

 サイドケースホルダーの取り付け方式はいろいろあるのだが、セロー250にアドベンチャーキャリアーを取り付けてある場合、

キャリアのボルト穴は平面上に並んでいるので、サイドケースホルダーの取り付け方法はそれほど複雑な方式としなくて済むはず。

 一方、GIVI標準のサイドケースホルダーの取り付け方式には、管理人のトレーサー900など、サイドカバーにある穴にステーを挿し込んで固定する方式や、車体側面の形状に合わせて角度を持った(斜めの)ステーで車体とボルト留め(結合)する方式もある。

 サイドケースホルダーに付いているステーを除去してしまうことも考えられるのだが、無駄を省く面も考えると、汎用ホルダー的な簡素な作りのサイドケースホルダーを選んでおいた方が良かろう。

・ 万が一の際には転売も可能なサイドケースホルダーを選んでおく。

 これは完全に余計な話なのだが、管理人の厳しい諸般の事情を考えると、入手したサイドケースホルダーが利用できなかった場合に、サイドケースホルダーが無駄になってしまうことは避けたい。

 現物合わせをするために、ネットの画像等を頼りに一か八かで流用目的のサイドケースホルダーを購入するので、これが利用できない可能性も十分以上に考えられる。 そうなった場合に備え、他でも活用できそうなモノを選んでおく方が安全だろう。 (人気機種用の部品であれば、転売する際に楽なはず。)

 

■ GIVI純正のXT660Zテネレ用トレッカーアウトバック系サイドケースステーを選定

 人気機種用を選ぶとか言っておいてナンなのだが、今回管理人が素材として選んだサイドケースホルダーは、ヤマハXT660Zテネレ用のトレッカーアウトバック系サイドケースホルダー。

 左右対称形のサイドケースホルダーの中から、人気機種であること等を考慮すると、アドベンチャー系大型スクーターや、ヘルメットが入るようなトランクを装備した大型バイク等のある年式用サイドケースホルダーなどが候補にあがった。

 それら候補の製品画像や、取付説明書等を確認して、セロー250への適応度を考えるのだが、

 「はっきり言って現物を見比べてみないとよく分からない。」という結論になってしまった。

 あれこれ言っても、最終的にサイドケースと接触する部分(四角い枠)以外は切除してしまう事になるかもしれず、結局は「汎用品的な「枠」さえあれば、あとはステー取り付け用のボルト穴さえあれば良いという結論になってしまう。

 こういったもの。(汎用品)

 画像はGIVI製モノキー系のサイドケース用だが。

 これのトレッカーアウトバック系サイドケース用版が登場すれば完全に解決なのだが。

 

 あれこれ考えた結果が、

・ 比較的シンプルな作りであること。(後部上方のステーはそのまま活用できそう。かつ、他のステーは溶接一箇所のみで留められている。)

・ 現物合わせで検討している。

 以前に GIVIトレッカーアウトバック サイドケース装着を試みた【】ヤマハ セロー250「ねこまぶし」 で、セロー250と本品で現物合わせであれこれ検討している。

 という理由で、XT660Zテネレ用のサイドケースホルダーを素材とすることとした。

 

 ただし、以前の話からサイドケースホルダーを加工してしまう必要があるだろうということと、XT660Zテネレからサイドケースホルダーを脱着するのは手間がかかるので、XT660Zテネレに装備しているサイドケースホルダーとは別に、追加でサイドケースホルダーを入手することにした。

 

■ 発注から納品不能

 新たにXT660Zテネレ用のGIVIトレッカーアウトバック系サイドケースホルダーを用意することとなり、以前に本品を輸入した際と同じ購入先に、再び本品の発注を行って、現物が到着するのを待っていた。

 しかし、GIVIの方で本品の生産が終了したのか、納品不能という連絡があり、発注はキャンセルされてしまった。

 

 せっかくあれこれ調べて検討してXT660Zテネレ用のサイドケースホルダーを素材にすると決めたのに。

 今更変更するのも癪なので、XT660Zテネレ用トレッカーアウトバック系サイドケースホルダーを今回は中古品も含めて探した結果、なんとか本品の入手に成功している。

 

 貴重品になってしまったXT660Zテネレ用トレッカーアウトバック系サイドケースホルダー。

 

 セロー250でサイドケースを運用するためとはいえ、本品を切り刻むのは心が痛い。

 XT660Zテネレ乗りでGIVIトレッカーアウトバック系サイドケースを運用する予定がある全員が入手済みであることを祈るばかりである。

 

■ 再度セローにサイドケースホルダーを現物あわせしてみる

 以前も実施した「現物あわせ」だが、前回以降に思いついたこともあって、確認のために再度実施することにした。

 一時的にアドベンチャーキャリアーを装着しなおして、

 

 現物合わせを実施する。

 

 この前部上方のステーがキャリアーやサイドケースに干渉してしまうので、このステーを除去してしまうのが一番手っ取り早い解決策だろう。

 

 この前部の上下ステーは、

 溶接一箇所で「枠」に固定されている。

 

 仮にこの溶接箇所を除去して、前部上下ステーを取り外す場合でも、この状態(XT660Zテネレに取り付けることができる状態)を復元できるように、

 ステーの取り付け角度や位置等は記録&形状を保存しておくつもり。

 

 前部上下ステーを除去した場合に、平鋼等で「枠」と接続することになるだろうアドベンチャーキャリアー側のボルト穴位置を確認しておく。

 

■ サイドケースホルダーを無加工とする方式の検討

 前回の「現物あわせ」以降に、思い付いたというか、前回確認していなかった取り付け方法について今回確認してみた。

 

 XT660Zテネレのマフラーを回避するために、湾曲して延びた後部上方ステー。

 これをアドベンチャーキャリアーの後部固定ステーの後方ボルト(=後部ハンドルスタンディングの後部取付ボルト)の位置に合わせると・・・

 

 前部上方ステーのボルト穴が、セローの標準サイドカバー(シートサイドカバー)の中央部固定用凸部を受けるグロメットの中心付近に重なる。

 このグロメットを除去して、その代わりにフレームの穴にあわせたカラーを用意して、

 フレームのガセット部分に補強等を施して、サイドケースホルダーの前部上方ステーをボルト留めする。

 

 サイドカバーの凸部(赤丸内)を除去して、ステーのパイプ部分と干渉するサイドカバーの下部を切除しておけば、サイドケースホルダー側を無加工でセローに取付できるかもしれない。

 

 車体右側用。

 

 念のため、反対側のサイドケースホルダーも現物あわせしてみると、

 やはりグロメット部分と、

 

 アドベンチャーキャリアーの後部固定ステーの後方ボルトの位置がサイドケースホルダーのボルト穴の位置と合致する。

 

 ちなみに、

 サイドケースを取り付けると、セロー250後部の小さなウインカーが隠れてしまううえにステーと干渉するのだが、このウインカーを移設するのはそれほど難しくなさそう。

 

 なお、サイドケースホルダーを無加工で利用する場合、

 サイドケースホルダー前部下方のステーについては、アドベンチャーキャリアー側からか、車体側のボルト穴から追加のステーを介して接続することになろうだろう。

 

■ サイドケースホルダーの加工/無加工

 という訳で、ここにきて

・ サイドケースホルダーの前部上下ステーを除去して、汎用品的なボルト穴を用意する。

・ サイドケースホルダーを無加工とし、サイドカバーを加工して、フレーム側に補強等を行う。

 の2案が候補となってしまった。

 

 

 あまりに話が長くなってしまったので、次回以降に続いてしまう。

 

あっぷあっぷ【毎月】 2022年11月