■ タイヤのゴムが硬化してスライドマシーン化

 管理人が主に通勤用として運用中のヤマハマジェスティS「ねこうめ」
 気付かぬうちに導入からの年月が経っていて、以前に交換したタイヤもゴムが硬化してしまい、雨天時の運用に支障がでるほどである。
 ゴムが硬化してしまったタイヤは、新鮮なタイヤに交換してしまうのに限るのは管理人も承知しているのだが、いつものように何かと厳しい状況の管理人にとっては、磨耗しきっていないタイヤを交換するのに何らかの抵抗があったりするのだった。
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ 雨天時の状況とか

 本車の後輪タイヤは、過去に
 あたりで交換している。
 交換してからの走行距離が3万キロメートルに到達しそうなタイヤは、磨耗限界までにはまだ少し溝が残っているのだが、そのトレッド面のゴム質は硬化していて、そのグリップ力は交換直後のグリップ力とは明らかに低下していて、コーナーを曲がる際にはむずむずと気持ち悪い感触して、雨の日などは直線でもちょっと強めに後輪ブレーキをかけると、ほとんど粘ることもなく、レバーを握ってすぐに滑りだすような状態。
 残念なことに本車にはABSやトラクションコントロールといった機構は装備されていないのだが、もし装備していたなら、その効果を頻繁に味わうことができただろう。
 
 上級者ならともかく、管理人のような人間が本タイヤの磨耗限界まで使いきるのは色々と無理があるようなので、仕方なく後輪タイヤを交換することにするのだが、ここで素直に交換してしまうのも癪なので、もう少しだけ硬化したタイヤと付き合ってみることにした。 
 

■ 油分供給

 (以下、管理人が聞いた話とか。 出所は覚えていない。 危険が伴うのでもちろん真似をしない方がよいはず。)
 タイヤをしばらく磨耗させないと、そのトレッド面が紫や青色といった油ぎった状態になってしまうのだが、それがゴムの中から出てきた油分だということを聞いたことがある。
 管理人が聞いた話では、ゴムを柔らかくしているのはゴムの中にある油分で、この油分が抜けてしまうと、ゴムが硬化してしまうという。
 この話が本当であれば、油分が抜けてしまうのが問題なら、外から油分を補給してしまえば問題が解決するはず。
 そんな事を考えていると、ネットでタイヤのゴムに油分を供給するという方法を見つけた。
 その情報によると、タイヤのゴムにオイルを塗ってゴムに油分を浸透させるという。
 
 この情報に触れて 「オイルが付着したタイヤで走行するのは危険ではないか?」 などと思ったりもしたのだが、捨てるようなタイヤで試してみる価値はあるだろうということで、一度自分でも試してみることにした。
 
 という訳で、
 硬化したタイヤの状況を確認しておく。
 
 磨耗したタイヤのトレッド面。
 
 スリップサインが出るまでにはまだ少し余裕があるが、ゴムは硬化している。
 モッタイナイ主義者の管理人でも雨天時の運用は避けたいと思うような状況。
 
 そこで、
 缶の中に残る2サイクルエンジン用エンジンオイルを、
 
 灯油で希釈して、
 
 タイヤのトレッド面に塗ってみた。
 
 ひたすら塗る。
 
 灯油分がそれほど早く揮発するとは思えないが、タイヤ表面はしばらくしたらしっとりとした艶になる。
 塗られた液体は、ゴムの中に多少は滲みこんでいるように見える。
 
 塗布作業中。
 
 とりあえず、多めに塗っておく。
 
 油分を塗った状態。
 
 トレッド面だけでなく、ついでにサイドウォール部分にも塗っておいた。
 
 油分を塗り終わったら、しばらく放置。
 
 そういえばタイヤを交換してからそれほど時間が経っていないときに、パンク修理をしていたな。

後輪タイヤがパンクしてみた ヤマハマジェスティS「ねこうめ」

 

 パンク修理用のゴムプラグの痕。
 
 半日ほど放置してみたら、
 タイヤの表面は、しっとりとした艶がでたように見える。
 以前はいかにも硬そうな明るい灰色で、表面にはシワが多くあったはず。
 
 それほど油ぎったようには見えない。
 
 これは思ったより効果があるのかも。(見た目的な話で)
 当初は「(安全のため)タイヤ表面の油分を洗剤で洗い流してから、試走した方がよいのではないか?」などと考えていたのだが、この状況を見ると、ゴムの表面には油ぎった様子はなく、このまま走行しても問題はなさそう。
 ちなみに、ゴムの表面を爪で押してみると、以前よりはゴムの表面が柔らかくなっているように感じる。
 (事前にゴムの硬度計を用意しておくべきだった。)
 

■ 結果とか

 さっそく試走をしてみた結果、
 当初心配していた「表面に付着した油分によって、(以前よりも)滑りやすいのではないか?」という点については、
 今回は全く問題なかった。
 カーブ等でも以前よりはタイヤを信頼できる。
 
 雨天時でも以前と較べればだいぶグリップするようになった。
 雨天時の急ブレーキ等では確かにスリップするのだが、以前のように後ブレーキレバーを握ると一気にスリップするのではなく、ブレーキレバーを握ると、しばらく粘って(グリップして)から、タイヤが滑り始めるように感じる。
 (路面の状況や、速度や荷重、ブレーキレバーの操作力等、条件が異なるので、あくまで管理人が感じた印象での比較だが。)
 
 しばらく走行すると、タイヤトレッド表面のゴム質も、以前のように戻ってしまったような気もする。
 
 ・・・ゴムの中に外から塗った油分が本当に浸透するのか? ゴムに浸透するならその量や、ゴムの中に浸透する深さ等、確認しなければならないことが多くあるのだが、短い距離を試走してみた感想としては、油分の供給はゴムの硬化対策に確かに効果があったように感じる。
 
 ゴムに滲み込ませる油の量を多くするとか、浸透させる時間を長くするとか、より効果的に浸透させる方法をしらべて活用するなら、スリップサインが出るまで、タイヤを使い切ることもより容易になるかも。
 ABSやトラクションコントロールが付いている機種で試してみると、よりはっきりした効果が確認できるかも。