■ 腰まわりの窮屈さを解消

 管理人が運用中のヤマハマジェスティS「ねこうめ」
 非常に優秀な機種であるのだが、その乗車姿勢の設定が管理人の体格と多少のズレがあったようで、他にこれといった不満点がないこともあって、乗車姿勢の問題が若干目立ちがちだったりする。
 そしてその改善を企んでしまうのも自然な流れだったりする。
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ シートを持ち上げついでにトランク増量

 これまで、腰まわりの窮屈さを解消しようと、標準シートの上に座布団を重ねたりして着座位置を持ち上げ、少しでも腰が楽になるようにと努力してきたのだが、素人が作るてきとうな座布団では「決定打」にならず、純正シートをトランクごと上方に持ち上げて装着するという「上げ底作戦」 (背高マジェスティS#01【実験】ハイシート トランク拡大 腰楽 ヤマハマジェスティS「ねこうめ」) を経た後、ついでにトランク容量も増大させる「シート下トランクを拡大方式」に至るのだった。
 
 なおシート下トランクを拡大してシート高を持ち上げるという方式は、 プアーテック シート下トランクエクステンションVer3.0.1 for マジェスティS「ねこうめ あたりでも試しているのだが、この時は所謂諸般の事情等で「純正トランクボックスの加工」を断念していたので、結果もイマイチなもとのなってしまっていた。
 今回はそのあたりの事情について努力してみたので、多少は結果も改善するはず。
 

■ 作業とか

 マジェスティSのシート下トランクを「純正トランクボックス」を使用して拡大させ、シート高を持ち上げる作業について。
 導入以来7年間、ずっと構想していた内容をようやく実現したことになるのだが、その詳細について語り始めると大河ドラマ的な長編になってしまうので、本記事では主な内容だけ軽くまとめて済ませてしまう。
 
 とりあえず用意した純正トランクボックス。
 管理人には珍しくポリタンクや廃タイヤ以外の素材が登場したことになる。
 量産化に向けて作業を開始である。
 管理人 脅威のメカニズム。
 
 トランクボックスを二つ重ねてみた。
 基本的にはこのようにトランクボックスを重ねて使用することになる。
 ただ、重ねただけではトランク容量は増えない(上側のボックスの下側はデッドスペースになる)ので、上側のボックスの底は抜かねばならないだろう。
 
 とりあえずシートをトランクボックスに固定している2箇所のナットを外し、
 
 純正シートを取り外す。
 
 純正シートを取り外したトランクボックス(車体に装着した状態)に、追加のトランクボックスを載せて、
 
 重ねてみた。
 
 単純にトランクボックスを重ねただけでは、(トランクボックスの前後で重なる深さが異なるので)シート座面が傾いてしまう。
 それ以前にシート高の上昇幅が10センチメートル近くなるので、管理人の体格ではシート高が持ち上がり過ぎになる。
 
 なお、マジェスティSのシート下トランクの前端部には、シートが開く際のヒンジの前方に突出部がある。
 
 以前のように適当なスペーサーをかませてシートを30ミリメートルほど持ち上げるだけだと、この突出部にシート下端分が干渉してシートが開けられなくなったりした。
 今回はシート高の上げ幅を55ミリメートルとしたことと、贅沢にも純正トランクボックスを切り刻むという手段に出たことから、この問題は解決している。
 
 とりあえず重ねたトランクボックスの上にシートを仮置きしてみた。
 
 当初はシートと車体の間の空間に違和感があったのだが、見慣れたらこれはこれで気にならなくなってきた。
 
 調子に乗ってトランクボックスを3個重ねてみた。
 
 さすがにこの状態ではシート高が高すぎて管理人の場合、足が地面に届かなくなった。
 
 よほど脚が長い人向けなら有りかもしれない。
 管理人の場合、トランクボックスを重ねるのは2段で決定である。
 
 そして重ねたトランクボックス(の容量)を活用できるように、
 上側トランクボックスの底を切り取る。
 もともとボックス形状のトランクの一部を切り取ることになるので、強度と相談しながら作業をすすめていく。
 
 まずはトランクの底面のうち、端部を残した形状で切り取り、
 
 下側のトランクボックスと重ねてみる。
 
 バッテリーボックスの蓋等と開口部の辻褄を合わせながら、
 
 目標のシート高55ミリメートル上昇に合わせてフレームに取り付けるのだが、
 
 上下のトランクボックス間で干渉する部分を取り除いていく。
 
 微調整を繰り返しながら、
 
 目標の位置でトランクボックスが固定できるようにする。
 
 目標の取付位置に上側トランクボックスが納まることを確認したら、
 ここでヘルメットの収容状況について確認しておく。
 バイザー付きのオフロード向けヘルメット(アライのツアークロス)でも、そのまま収容してシートを閉じることができることを確認した。
 ちなみに外付式のサンシェードを装備したヘルメットでもサンシェードを展開したまま収容可能である。
 取付位置が決まったところで、
 上側トランクと下側トランクの重なる部分を様子を見ながら切り取っていき、
 
 最終的にはかなりの部分を除去している。
 強度的には多分大丈夫だろう。
 
 50ミリメートルのロングナットをカラー代わりに用いて下側トランクボックスの上に上側トランクボックスを固定する。
 
 後方の取付部分も同様。
 
 前側の固定状況。
 
 上側トランクボックスの後部について、上側トランクボックスが下側トランクボックスの平坦部に「載って」シートからの荷重を下側トランクに伝えるようにするため、切断部分の調整中。
 
 上側トランクボックスが下側トランクボックスの平坦部に「載る」部分について、縁ゴムをはめて、
 
 下側トランクボックス上に荷重を伝える。
 
 そして2段重ねのトランクボックスの「隙間」については、
 見た目的な問題で、適当な巾木を貼り付けて、
 
 目立たないように目隠ししておいた。
 
 トランク後端部の巾木はその裏に貼り付ける壁面がないので、適当な樹脂板を取り付けて、巾木を取り付けている。
 
 トランク内の後部に、上側のトランクボックスが下側のトランクボックスの上に載った部分が見える。
(縁ゴムがある部分)
 
 トランクボックス前側の固定部分は、追加の工具でも納めておく空間としておいた。
 (本車で多用するトルクスねじ用のドライバーを収めている)
 
 シートの前側ヒンジ付近には樹脂板で雨除け等を取り付け、最後にトランクマットを敷いている。
 
 (シートのロック機構については、画像を用意していなかったので後ほど追記予定)だったものを追記してみると、
 シートを固定する機構のうち、トランクボックスの下に隠れた車両本体側のロック機構部分については全く改造をしないことにした。
 シートのベース下に延びるフックを変更して、トランクボックスの上下長が増加したことに対応している。
 
(標準のロック機構を移設したり、標準のロック機構に加えてもう一つロック機構を追加で取り付ける方法などを、実際に部品を用意して比較検討してみた結果である。 そして話すと長くなるので省略してしまう。)
 
 シート下のフックが延びたことにより、シートを開けた際、延びたフックが邪魔になるような気もするが、管理人が運用している限りではそれほど気になるものでもない。
 

■ その後

 試走を行った後、
 並行して行っていた「フロントバスケット追加」や「防風スクリーン移設」、「ハンドガード追加」等と合わせて確認の意味も込めてツーリングに出かけ、
 
 特に運用に支障もないようなので、シート高を上げて乗車姿勢の改善、ついでにトランク容量増量については完了としておいた。
 

■ 最後に

 今回の作業で変化した事についてまとめておくと、
・ トランク容量が増大したのは予想外に便利で、特に普段使用しているプロシェード(外装式サンシェード)付きのヘルメットをサンシェード展開状態のままで収容できるのはありがたい。(それまではサンシェードを格納してからトランクの収めていた。手間はともかく、頻繁にサンシェードを操作するとサンシェード可動ヒンジ部分の消耗が進んでサンシェードの保持力が弱まるので困っていた。)
 
・ シート高が上がったことで足着き性は悪化したが、管理人にとっては特に問題になるようなことはない。(両脚の親指付け根は接地できる。)
 
・ そして何より乗車姿勢について、これまでの座布団等で微妙に改善してきたものとは全く違う改善度合いで、これまでの苦労を思えば、完全に極楽状態と言って良かろう。
 管理人としてはこの状態で満足している。
 おかげで一日300キロメートル程度のツーリングに出かけるのも苦にならなくなった。
 
 こうなると燃料タンク容量がもっと欲しくなるが、それは今後の課題である。
 (あまり欲を出さない方が良さそうな気はしている。)
 
 
 
 
 むりやり完結。