■ 梅雨を前にピンロックシートとシールドの間に水が入る問題について考えてみた
管理人が運用中のバイク用ヘルメット、アライアストロのシールドには、曇り止め用のシート「ピンロックシート」を装着している。
その曇り止め能力は非常に高く、最近は運用する全てのヘルメットに曇り止めシートを装着しなければならないと考えるほど。
ただし、管理人としては多少の不満点もあったりして、不満点の一つが耐用年数が数年であること。(シート内に気泡が発生して視界が曇ってしまう。 参考:ヘルメットのシールドの曇り止め「ピンロックシート」を更新 アライアストロプロシェード【用品】)
もう一つの不満点が、シールドと曇り止めシートの隙間に雨水等が浸入すると、簡単に拭き取れないだけに通常のシールド内面に水滴が付着した場合よりも状況が悪化する場合もある。
ピンロックシートの端にはシリコンゴム(たぶん)製のパッキン剤が塗られているので、水の浸入は抑えられているはずなのだが、実際の運用では水が多少は浸入してしまう。
そんなシールドとピンロックシートの間に入り込む水を防ごうと、試験的に両者の隙間を適当な接着剤で埋めて隙間の空間を密閉してしまおうと考えたのだった。
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。
■ 最近多用する木工用ボンドとか
今回試用してみる資材は、よくある木工用ボンド。
(ちなみに組立式の家具を自分で組み立てた際に、家具付属の接着剤で残ったもの)
最近は木工用ボンドを「コーティング材」として活用して、イロイロなモノの「汚れ防止」等で事前に塗布しておき、汚れたら剥がして廃棄するといった利用法が流行っているのだが、今回はコーキング材の代用品的な利用法となる。
なお、木工用ボンドをヘルメットのシールドに利用することについては、何らかの悪影響があるかもしれないので、常識的には避けた方が良いかも。
( 水溶性で雨水で流出してしまうとか、身体に悪影響があるとか・・・ そのような問題が有るのか無いのか管理人は確認していない。)
木工用ボンドをプラスチック製品に塗ると、硬化した後でも簡単に剥がすことができるはずなので、万一失敗しても接着剤を剥がせば良いのではなかろうかと、甘いことも考えていたりする。
■ モノは試しで接着してしまう。
とりあえずピンロックシートを装着したヘルメットのシールド。
プロシェードシステムを装備しているので多少見難いが、曇り止めシートの端部にはシリコンゴム製(たぶん)のパッキンがある。
取り外したピンロックシート。
淵にパッキンが見える。
ピンロックシートをシールドに装着して、
その端部に木工用ボンドを流し込んでいく。
最近のシールドはピンロックシートを収める部分が凹んでいるので、ピンロックシートとシールドの間は溝のようになっている。
その溝に木工用ボンドを流し込む。
空気取り入れ口のまわりも木工用ボンドを流し込む。
ピンロックシートを厚着させる可動カム部分は、密閉が難しいので周囲全体に木工用ボンドを塗布しておいた。
(可動は考えていない。)
ピンロックシートの全周を木工用ボンドで囲んでおいた。
シリコンゴム製(たぶん)のパッキン部分に木工用ボンドが浸み込んだ箇所もあれば、その周囲で留まっている部分もある。
■ 木工用ボンドが硬化後
流し込んだ木工用ボンドが硬化(硬化と言っても完全に硬くなるわけではなく、多少の柔軟性はある。 柔軟性が全く無ければ、シールドが撓んだ際にすぐに剥がれてしまうはず。)した後、
木工用ボンドを塗った部分を確認すると、ほぼ透明となっている。
シリコンゴム製(たぶん)のパッキンと似たような「やや白い半透明」といった色合いか。
空気取り入れ口の部分も目立たない。
このとき、木工用ボンドが多少痩せたような(接着剤が収縮したような)状態だったので、もう一度木工用ボンドを流し込むことにした。
追加で木工用ボンドを塗布。
再びピンロックシートの全周に渡って木工用ボンドを塗布。
1回目と同様、雨水が流入しそうなところは塞いでおく。
溝に流し込んだ木工用ボンド。
これだけ塗っておけば、とりあえず密閉できたはず。
この状態で木工用ボンドを硬化させ、梅雨に突入する。
■ 試用の結果とか
梅雨時の通勤運用でヘルメットを使用していると、嫌でも雨に降られることになる。
今年の梅雨も雨の中走ったのだが・・・
強雨の中を走った後の様子。
結構な強雨の中を走ったのだが、シールドとピンロックシートの間に雨水が浸入することはなかった。
これだけ見ると、当初の目的は達成したように感じる。
まだ試用期間が短いので、耐久性については未確認だが。
雨中走行をしばらく行った後、シールドを確認してみると、
シールドの内側(ピンロックシートの顔面側)を水が流れた形跡はあるが、シールドとピンロックシートの内部空間に水が浸入した様子はない。
ただし、シールド上部分に塗布した木工用ボンドが、若干痩せているように見える。
上部中央付近以外は、特に痩せているようには見えない。
シールド上部の中央付近は、シールド上部の水が溜まりやすい部分。
雨水がシールド内に流入する場合は、たいていこの部分から流入する。
この溜まった水で木工用ボンドが溶け、流失してしまったのかも。
周辺の部分は、それほど木工用ボンドが痩せたようには見えない。
溝の周囲にある白くなった部分は、溶け出した木工用ボンドが流れて乾燥した部分とか?
■ 木工用ボンドが水溶性だったら、耐久性は期待できないか
試用の結果から、シールドとピンロックシートの隙間を塞ぐと、両者の間に雨水が浸入することを防ぐことは確認できた。
ただ、管理人が使用した木工用ボンドだと、雨水によって溶けて流出し、その機能を失ってしまうかもしれない。
となると、非水溶性で、柔軟性があって、透明性があって、人体に問題がないもので隙間を塞ぐのが理想か。
できることなら、シールドを操作する際の歪み程度では剥がれない接着力があり、なおかつ剥がしたい場合には簡単にきれいに剥がれて欲しい。
現時点で思いつくところだと、昔模型製作で使ったような「マスキング液」とか?
■ とりあえず
木工用ボンドが本当に流出したのか、ただ単に乾燥した際の肉痩せだったのか確認するため、
3度目の木工用ボンド塗布を行っておいた。
このあたりまでくると作業も手馴れたもの。
隙間を埋めて、
しばらくは水の流入に悩まされることもなかろう。
これでしばらく運用してみれば、木工用ボンドの耐久性は確認できるはず。
現時点ではついでに都合が良い資材の検討も行っている。
続いてしまう予定。