結果 | 虚構の設計

虚構の設計

設計の立場から高専ロボコンに関して書いていました.
今は引退し,カブ90に乗っています.

以下長文です

残念ながら一回戦で負けましたw
原因は
・元々かなり見た目を気にして設計した結果、歩行機構が超大型化
(胴長はダサいのでw)
そのくせ、その見た目のバランス重視の設計がアダになり
重量を制限から5kgもオーバーし、泣く泣く外装を捨てることを決定
それでも、余りの歩行機構の大きさ故
・高い重心
・一部部材の大きすぎる撓み
・超重量(制限重量の半分ぐらいを食われたw)
・それらの問題による大幅な歩行速度の低下
という基本的な設計段階での問題が露呈した上、

ボールの発射機構に使った2段式エアシリンダ
(簡単にいえば、太いエアシリンダの先にもう一つ細いエアシリンダを接続し、
それらに同時にエアを供給することで超高速作動を実現した
特殊なエアシリンダ、発想から全て独自開発です
ちなみに、実際には3本の塩ビ管で構成されていて、かなりスマートに収まってます)
の実験に使った昨年度のエアタンクの破裂により
厳重な安全対策を取ったエアタンクを使用せざるを得なくなり
実験検証が2ヶ月も遅れてしまい、
大急ぎでつい1ヶ月ほど前から実験が再開できた状態でした
それでも、幸い、そちらはボールの捕球機構を無理矢理改造することで
地面に対して約70度程の射角でほぼ100%の成功率を誇ったのですが、
その捕球機構の改造が
元々あった捕球機構(下に孤を描いた半円のスロープ)を90度回転させて装備し、
さらにその先にといを追加して発射機構まで導く構造に変更という改造を
わずか大会3週間前に行ったのと、重量的にかなり厳しかったので
剛性を上げる余裕が無く、かなりそこが揺れる構造になったのが
ここでの失敗

更に、重量制限の都合上、アルミ材の肉厚を
2mm→0.6mmまで削るなど、かなり強引に軽量化した結果
安全系数がほぼ1ぐらいまで下がり強度の余裕が無くなってしまったのも失敗
ただ、これで重量制限20kgを20kgぴったりで通過したので、
必要といえば、必要でしたがw

さらに、ここまでの改造や改良、実験の遅れや、当初の回路の不具合により
電気回路をロボットに積んだのがなんと大会の前々日になり、
不具合が無いか全く持ってチェックできなかったも痛手
実際、前述のエアシリンダの制御用電磁弁が空気圧を掛けると動作しなくなり
エアシリンダが全く動きませんでした

そして、回路が燃えてしまったなどの影響で、足回りのリンク機構のモーターの
動作電圧を練習時より上げたことが起因して、
前述の装填機構と歩行機構が共振し、ロボットが数歩動くと横転しかけるほどに
これによって本番で歩行中、向きが微妙に変わってフェンスに乗り上げてしまい、
ほぼ安全マージンが無いアルミ材が盛大に歪んでしまい
再起不能状態になったとさorz
もっとも、仮に歩き切れてたとしても、その先の機構の回路が作動しなかったので
どっちみち仕方なかったですがw
虚構の設計


少なすぎる調整時間でとりあえず歩行機構だけでも動くようにしてくださった
電気班には感謝していますが、不満に思うチームメンバーもいるので、
その辺はリーダーとして申し訳ない

これでひとまず終わりですが、
実は、1月か2月ぐらいのイベントで動かす必要があるので、
補修する必要がありますが、歩行機構が全損という絶望的な壊れ方をしていますw
また動かすためには、70%の部品を製作しないと動きませんw
そのため、ついでに来年以降使うだろう、今回の反省を踏まえた新型の歩行機構を
今後性急に設計・製作予定です