Y30型が発売されて1年しか経っていないのに、グロリアは特別仕様車を出しました。
グロリアの姉妹車セドリックが特別仕様車「セドリック・エクセレンス」を出すというので、
グロリアも共同歩調をとったのです。
当時、グロリア担当だった私は、
「グロリア・エクセレンス」はなんだかイヤだったので、
3日間ぐらい考えて、
「グロリア・グランデージ」と名付けました。
Grandage
「grand」と「age」を組み合わせた造語です。
思い出深いクルマです。
描いてみました。
グランデージというネーミングは、ヒットさせる自信(根拠のない自信)がありましたが、
実のところ、私は複雑な思いでした。
というのは、このグランデージはいわゆる低価格を売り物にする商品だったからです。
「GL」という低価格グレードの車種にフードマスコットや上級グレードのシートを付けて
「お求めやすい高級車」として発売したわけです。
(写真はwebから拝借)
ライバルのトヨタ・クラウンが、当時同じような考え方で、
「エクレール」という特別仕様車を発売しました。
日産としてもそれに対抗する必要があったのだと思います。
(写真はwebから拝借)
高級車御三家のこの一連の「お買い得なクルマ」という動きに、
私はまだまだ未熟ながら、
「高級車が価格のことを言い出したらまずいのではないか」
という漠然とした不安があったのです。
結果として、グロリア・グランデージはかなり売れました。
クラウン・エクレールやセドリック・エクセレンスよりも売れました。一時期のカンフル剤としては大成功をおさめたわけです。
しかしながら…
今振り返れば、このグランデージが、
それから10年も経たないうちに、
グロリアの「日本の最高級車」としてのポジションを揺るがす端緒だったような気がしてなりません。



