てんちょうです。
今日は、まじめなこころのケアの豆知識を、
いってみましょう~。
この前は、外科的縫合の話題をしました。
心理臨床家は、
外科的な傷口の縫合は慣れていませんが、
心理的な傷口の縫合なら、日常茶飯事です。
(強力なトラウマの渦の前では、そう簡単にはいきませんが)
外科的縫合というのを考えてみると、
異物を除去し、消毒し、麻酔し、縫合して、ガーゼ保護する。
生体にちゃんと自己治癒システムが、最大限に働きやすくなるなるようにしているワケです。
なので、あくまで細胞の修復システムに、回復力の本体があるのであって、
医療技術がしているわけではないです。
こころの傷の場合も、全く同じです。
つまり、
心理的縫合とは、
直接心的外傷体験にふれることではなくて、
安全を保護し、創部が炎症を起こして化膿しないように消毒し、
一旦傷を閉じて、日常生活に支障がない状態に、保つことなのです。
そして安全の中で、少しずつ自己調整力により、癒やされるのです。
たとえば、
兵庫県こころのケアセンターから、
災害時などの、こころの傷の応急手当について、
信頼できるマニュアルが無償で提供されています。
![]()
サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き 日本語版
http://www.j-hits.org/psychological/
この中に書かれている手順で、
心理的縫合に当たると思うのは、
安定化、や
グラウンディング、
というプロセスになると思います。
(正確な情報は、ちゃんとマニュアル読んでね)
こころの傷、というのは、あくまで過去の記憶の中の出来事で、
実はいま現在、目の前で迫ってくる危険ではないわけで、
戦うか逃げるか反応が、誤作動を起こしている状態です。
なので、
いま眼の前の、安全な現実に戻る、ということが、
過去の記憶へのアクセスを閉じる、
ということになるわけです。
それが、傷口を縫合糸、出血や感染を防止し、
傷をいじくり回して、二次感染を起こさないように、
自己調整が機能する、安全なこころの環境を整えていくことになるわけですね。
支援者でも、うっかり爆弾を掘り出してしまって、
こころの傷を広げてしまったり、
ご自身でも、うっかり辛かったことが溢れ出て、
無防備に話してしまって、自家中毒になってしまう人も、とても多い。
話を聞いてもらえない!
というのは、患者さんの不満で一番多いと思います。
それは当然の感情だし、
止めることのない感情だと思います。
ちゃんと、健全に愚痴言える場があったほうが良いと思います。
しかし、
その対応、
その時はわからなくても、
愛のある処置をしてもらってるかも、
しれませんよ (*^^*)

ウシシシ・・・
木曜恒例、売店のアイスタイムも、
今日で最後です(^^)(^^)(^^)
ありがとう。
