ちょっとついでがあったので、佐伯区のほうに出向き、
舅姑がどうしているか、様子を見に行ったのだが、
案に相違して、・・・いや、案の定というべきか、
台所は見事に片づき、私の知らない調理器具も増え、
舅は生き生きとして甲斐甲斐しく、姑の世話をしていた。
つい先日まで、私が夜十時半頃に姑のオムツ替えをしていたのだが、
舅がひとりで姑の面倒を見るようになってからは、
その時間帯にも30分ほど、ヘルパーさんに入って貰うことになった。
が、きょうの舅の話によると、
この、夜のヘルパーさんがどうも気に入らないのだという。
「手際がもうひとつでのぅ。そのうえ、たっかい声で喋るし」
と舅はシブい顔をしていた。
確かに、何人ものヘルパーさんにお世話になっていると、
相性の善し悪しはどうしてもある、と私も内心感じていたので、
舅の不満はわかるつもりだ。
私も実は、好きなヘルパーさんとそうでない人が、あった。
なかなか、第三者の手を借りるというのは、
肉体的にはラクになっても、心理的には負担になることも多いと思う。
だがまぁ、達観するならば、
ヨメの私の手際が良かったとは到底言えないし(私の声は割と低いが(^_^;))、
あちらはプロだから、きっと慣れたら加減がわかるだろうし、
お互いに満足も妥協も出来るようになるのではないかと思う。
なにしろ、まだ五日目だから仕方がないのではないだろうか。
一方、姑本人には、そのような不満はなさそうだった。
姑は相変わらず機嫌よく、私がどこから来てどこに帰るかなど意にも介さず、
「ありがとうね~。すまんね~」
とニコニコしていた。
「おかーさん、雨がよく降りましたねー」
と無難な話題を振ったら、姑は、
「政治不信を招かないためじゃと」
とひとりでレベルの高いところへ行ってしまい、私は取り残された。
まだなんとなく不安は残るが、ふたりは一応、元気よくやっているようだし、
こういう毎日が少しでも長く続くことが、今はいちばん良いことなのかな、
ととりあえず納得することにして、
夕方のヘルパーさんが来たところで、私は家を出た。
さて官舎に帰ったら、朝と変わらない惨状だった。
主人は、だるい・何もしたくない、とごろごろしていて、
あの大量の漫画本整理で心身共に果ててしまったらしく、
何一つ、はかどっていなかった。
私は、まず自分ちの心配をするべきだった。