電子レンジを置いている台の、スライドテーブルの紙貼り部分が、
最近、剥がれてきた。
木の板にグレーの壁紙みたいなものが貼ってあったのだが、
それが、ところどころ取れてしまったようなのだ。
炊飯器と電気ポットを乗せていたのが悪かったのか。
このことで怒ったのは、私ではなく、実は舅だった。
彼は先日、私が同窓会で半日、留守にした間に、
台所じゅうを点検・掃除していて、私が帰ってきたら、
掃除や手入れの不備についての指摘がいくつかあり、
中でもレンジ台については、事故品の可能性もあるから看過できぬと、
自分で販売店に苦情の電話を入れていた。
それを受けて、きょう、本人が大学病院に行って留守のときに、
メーカーから我が家に電話がかかって来た。
私は苦情を言った本人ではないし、
私にとってはこんなの、実は完全にどっちでもいい問題だ。
私は、天井がぱらぱらと粉になってこぼれ落ちて来る台所や、
壁に毎日、カビるんるんが黒い線でお絵かきしてくれる居間など、
幾多の難題を背負った官舎で生き抜いてきた、歴戦の勇者なのだ。
スライドテーブルが部分ハゲになったくらいでは、私の生活は脅かされない。
そんなことより、舅の気が済むかどうかが重大なので(これは私の生活を脅かす)、
改めて夕方にでも、本人が居るときにかけなおして欲しいと言ったのだが、
先方が急ぐというので(お客様はどっちだ)、
仕方がないから、状況説明だけ、私が、した。
メーカーの言うところでは、やはり、高温・多湿等により、
貼ってある部分が弱って、剥がれてきたのだろう、ということだった。
今後は、電気ポットは、同じところにばかり置かないようにし、
お湯を出すときは、熱湯が散っていないかよく観察して、
散ったらすぐに柔らかい布で拭くようにとか、注意事項が加わった。
それでも台所用品かね、キミは。
私は、キミを美しく保つことを人生の目標にしているのではない。逆だ。
キミが、私のキッチンライフを少しでも快適に維持するために、
我が家にやって来たのではなかったのか。
金を払って面倒な世話をさせられたんじゃ、単なる迷惑だぞ。
とは言わなかったが、私が呆れた口調だったのは伝わったと見え、
メーカーは、結局、新しいスライドテーブルをタダでくれる、と言った。
ありがとう。おじーちゃんが、どうぞ納得してくれますように。なむなむ。