Macro-Takumar 50mm F4  テッサータイプマクロ | シネレンズとオールドレンズで遊ぶ!

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カメラマンヨッピーのブログ。シネレンズやオールドレンズなどのマニュアルフォーカスレンズをミラーレスカメラに装着して遊び、試写を載せていきます。カメラ界でまことしやかに語られているうわさも再考察していきます。

出張先の大阪で珍しいレンズを発見したので購入してしまった。
Macro-Takumar 50mm F4
シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
コンパクトなレンズです。
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最大まで繰り出すとこんなに伸びます。全長が2倍近いですね。
1964年発売のマクロレンズです。コンパクトですが等倍まで寄れる変わり者です。プリセット絞りと言う半自動絞りを採用しているため、レンズの先端に絞りリングが2重に付くユニークな形をしています。1966年には自動絞りのSuper-Macro-Takumar 50mm F4が発売になるためこのレンズは2年間しか販売されなかったレアなレンズになります。しかも後継型のSuper-Macro-Takumarは1/2倍までしか寄れないためある意味グレードダウンしています。このレンズ3郡4枚のテッサータイプを採用しています。一眼レフでは世界初のマクロレンズとなるマクロキラーと同じレンズ構成になります。
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左側の絞りリングが絞り、右側がプリセット絞りリングになります。絞り表記の下にあるのが露出倍数表記です。ヘリコイドの先端側に表記される撮影倍数表示(写真の場合1:1、等倍)の色のポッチに絞りを合わせると自動的に露出倍数を補正したことになるという便利機能。この写真の場合は撮影倍数は1倍でポッチは赤になるのでF8が開放になります。ちなみに露出倍数とはヘリコイドやベローズが伸びてしまうことにより減少する光の量を補正するためのものです。通常ヘリコイドの長さをメジャーなどで測って、露出倍数表に照らし合わせて算出します。

で、余談になりますが、本家テッサーにはマクロレンズはなかったと思います。ベローズマクロのテッサーはあるようですが、ヘリコイド版はないようです。理由は諸説ありますが、開放値が明るくできないというのが大きな理由のようです。前述のマクロキラーは40mmのF2.8の明るさを実現しているので、設計は結構苦労したのではないかと思われます。ちなみにこのレンズの開放値はF4ですが等倍撮影時露出倍数が2段分かかるのでF8の明るさになります。その当時はフィルムの感度がなかったので、照明と三脚が必須アイテムだったと思います。
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しかしうわさどおりよく写るレンズです。
マクロ域以外はかなり硬調な写りです。それがかえってマクロ域でいい硬さになってるんだと思います。
デジタルになって開放値という呪縛から開放されたとき、本当に正しいのはシンプルな構成のレンズなのではないかと思うようになりました。
ちなみにこのレンズをマイクロフォーサーズで使っているため最大繰り出し時の倍率は2倍になります。
500円玉を撮ると
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こんな感じです。ふつー使わないですよね!!こんな倍率。