中東系の男はカーンと名乗りました、自分はイラン人でロリーの恋人だと言うのでした。
イラン人のカーンが服のポケットに手を入れ何かを取りだそうとすると菊谷君がとっさに「危ない」と止めに入るのですがカーン「エッ、メイシダケド」
菊谷君「あらっ、名刺ですか、そりゃどうも」とスゴスゴと席に戻る菊谷君、カーンは名刺を差し出しました、どうやら仕事は貿易商をやっていてマトモの人のようでした。
梅津君「カーンさんはロリーの恋人なんですか、では、どうして一緒じゃないんですか?」
カーン「ワカラナイ ロリーガ ドウシテ イナクナッタカ ワタシニワ ワカラナイ、アナタ ナニカ シッテルデショ?」
梅津君「いやー、僕も彼女がいきなりいなくなって心配してるんだけですよ、カーンさんが何か知ってると思って会いに来ただけです」
カーン「ホントニ シラナイノ、ジャア カノジョ ドコ イッタノ?」
梅津君「カーンさん、僕の電話番号はどこで知ったんですか?」
カーン「ロリーノ アパートニ アナタノ メイシガ アッタヨ」
ロリー失踪はイラン人が絡んでいたと思っていた梅津君、イラン人の恋人カーンと一緒でないとすればロリーは一体どこに行ってしまったのか、何かの事件に巻き込まれた可能性も出てきたのでした、しかしロリーは梅津君とカーンと二股をかけていた事になり性格にも問題ありそうなのでした。
数日後、ワタクシは東京に戻っており夜に梅津君と会い詳細を聞いたのです、
ワタクシ「と、言うことはだよ、捜査は振り出しに戻ったわけだ」
梅津君「捜査じゃないですけどね~」
ワタクシ「うむー、やっぱり隅田川大橋を封鎖するしかないか~」
梅津君「へっ、隅田川大橋を封鎖ですかー、何の話ですか?」
ワタクシ「ロリーはテロリストかもしれないなー」
梅津君「レイスリーさん、どうしたんですか、変なもの食べたんじゃないですかー」
ワタクシ「いやー、一回やって見たかったんだよ、最近‘踊る大捜査線,に凝ってて、ハハハ、で、どうするの」
梅津君「もう一回アンドリアちゃんの店に行って聞いてもらってもいいですかね」
ワタクシ「別にかまわないけど、どうしてそこまでデブのロリーを心配するの?」
梅津君「うーん、何事もなく過ごしていれば問題無いんですが、一応一緒に過ごした仲ですからねー、やっぱり心配なんですよ」
梅津君をワタクシが長く付き合っているのは、こういった何気ない優しさがあるからなのでした、ワタクシ達二人は再びアンドリアちゃんの店に行きました。
ワタクシ「アンドリアちゃん、どうロリー、その後何か連絡あった?」
アンドリアちゃん「ウウン、ナニモ ナイノヨ、ワタシモ スゴイ シンパイシテルヨ」
ワタクシ「うむー、完全に壁にぶち当たったな、こうなったら警察に行って隅田川大橋を封鎖してもらうしかないよ、レインボーブリッジでもいいけど、なっ、梅津君!」
梅津君「どうしても、どこかの橋を封鎖したいみたいですねー」
ロリーの捜索は完全に行き詰まり、なすすべもなく時は流れ2週間が過ぎました、しかし一本の電話がその沈黙を破ったのでした、それはアリィからの電話でした。
アリィ「ウメサン、 タブンダケド イマ コイワ二 イルミタイダヨ」
梅津君「えっ、ロリー、小岩にいるの、アリィさん場所わかるの?」
アリィ「ウメサン アワナイホウガ イイジャナイ」
梅津君「えっ、どうしてなのアリィさん何かあるの?」
アリィ「ウーン、イイズライナー、レイスリーサン二 ハナシスルカラ キイテクレル」
梅津君「う、うん、わかった、後でレイスリーさんに電話してみるよ」
アリィの電話は意味深でしたロリーはどうして友達にも恋人にも何も言わないで居なくなったのか、ワタクシはアリィから電話で事情を聞きましたが確かに彼には話ずらい内容だったのです、しかし伝えなければならない、ワタクシは梅津君に電話を入れるのでした。
次回に続きます、いつもご訪問頂きまして誠に有り難うございます。