77.ハルの微笑み.22 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
タイ2日目はお寺回りです、ワットプラケオ、ワットポー等巨大で黄金輝く建物や仏像を見て周りましたがワタクシは観光には全く興味がなく感動しない男なのですが壮大で厳格な建物には感銘を受けました、ワタクシのような罪深き男が感じ入るのですから、これらの建物はタイいや世界の人の心を動かし癒す力を持ってそれを狙い建てられ十二分にその役割を果たしているとワタクシは感じたでした。


そしてその日の観光は早めに終了しホテルに引き上げ夕食まで部屋でのんびり過ごし、夕食にその時よしえママにタイ式マッサージを誘われハルと一緒に行く事に、タクシーで15分のマッサージ屋に入りよしえママ、ノイ、ハル、ワタクシ4人が同じ部屋でマッサージを受けたのです。


今でこそタイ古式マッサージは錦糸町を始めいろんなところにありますがワタクシも初めての経験だったのです、本場タイのマッサージはこれまた強烈なのです、プロレス技のようにエビゾリになったりでんぐり返えされたりで部屋の中は「イテテ」「ウォー」「やめてー」「ギャー」と2時間うめき声がこだまするのでした、しかしこれが癖になりタイマッサージに通うようになるのです。


渡タイ3日の朝がやって来て今日はパタヤビーチに行く予定、チャーターしたマイクロバスにワタクシ達日本から来た5人にハル、夕子、エミ、ノイの他6名、総勢15名が乗り込み出発です、タイの女の子が10人もいれば賑やかを通り越し騒音です、大合唱が始まったり大声で冗談を言ったりします。


大渋滞の市内を抜けると快調に進むのですが途中に小さな川がいくつかあるのですが、その脇にはバラック建ての掘っ立て小屋があり人々が生活をしているようでした、いかにも貧しいという感じの人々で勿論電気もなし、水道もなしのようですハルにどうやって生活しているのかと尋ねると無言なのです。


ハルはその事に触れたくないようでしたしその後ワタクシもタイにいる間敢えて触れないようにしました、車は途中バンセンという国道に面した屋台街でとまりました、タイの果物のライチや焼き肉など皆で様々な食料品を買い込んで、バンコクから約3時間のドライブでパタヤの海岸が見えてきて皆騒がしくなってきてました。


パタヤはタイでは有名なリゾート地の一つで昼は海岸に人が集まってきますが、夜はガラリと一大風俗街に変貌するのです、男性はむしろ夜を楽しむ事を目的とする人も多いのです。


車を降りて皆浜辺に向かい場所が決まり皆が思い思いの行動をとります、海にいくもの、買って食料品を食べるもの、昼寝を始めるもの、しばらくしてモーターボートが人が5人ほど乗った長い浮き輪を引っ張り始めました、ノイがあれに乗ろうといい始めたのです。


ハル、ノイ、夕子、ワタクシと本間さんと5人が乗り込みました、そしてモーターボートが走り始め50mほど行ったところで転覆したのです、ワタクシは浮き輪に付いていた紐に両手を絡らまり一回転した浮き輪の下に潜り込んでしまい水上に出れなくなってしまったのです、海の中でもがき苦しむワタクシを助けてくれたのが本間さんでした、両手の紐をほどきワタクシを抱えて水上に出ました、ワタクシはよろめきながら皆のところに戻りました、正直ワタクシは一瞬‘死,を意識したのでした。


ハルを始め皆心配そうにワタクシに近づいてきます、初の海外で舞い上がっていた事が油断を招いた事故だったかもしれません、ワタクシは皆に「マイ トンペン フゥーアン(心配ない)」と覚えたてのタイ語で答えるとハルや夕子や皆もほっとした顔をしたのでした。



次回に続きます、いつもご訪問誠に誠に有り難う御座います。