"元美容部員"、2人の女性に共通した幸せ。

「来店数の多いお客さまほどお地味な方が多いんです」

某メーカーの元美容部員さんが、ここだけのハナシ・・・とか言いながら、こっそり教えてくれた意外な話です。

"お地味な方"とはハッキリ言えば、化粧っ気のない、一見化粧品嫌いふうの女性のことで、一体どこに化粧品を使っているのかまったく不明であると、その人は言うのです。

聞けば、スキンケアだけでなく、アイラインだのチークだの、色ものも"お買い上げ"。

でも次に来店された時、それを使った形跡がない。

そういうお客さまがウチはけっこう多いんですと。

たまたまそこには別のメーカーの元美容部員さんがいて、「ウチは、来店数の多いお客さまほど、逆に"お派手"だったわよ」。

メーカーによるこの違いは、たぶん"自然派"を売ってるメーカーにはやはり薄化粧のお客さまが集まって、"高級ブランド"で売っているメーカーには、結局ゴージャスなお客さまが来てという単純な図式ではあるのだろう。

しかし問題はこの"来店数の多いお客さまほど"という点です。

じつは両者とも、このあとまったく同じ種類の意外な話をしてくれた。

"お地味"な方は、仕事のグチを、"お派手"な方は夫のグチをついポロポロともらすのを何度か聞いてあげたというのです。

一概には言えないけれども、仕事に悩みがあると女はどんどんスッピンになり地味になり、夫婦間に、たとえば浮気などの問題があると、女はどんどん化粧が濃くなり派手になるのです。

そして足繁く、化粧品屋さんに行っては化粧品を買う。

たぶんその女性たちは、心のストレスをそこへ置きに来て、心のスキ間を化粧品でうめていたのではなかったか。

キレイに化粧するだけが、化粧品の使いみちじゃない。

2人の元美容部員さんは口をそろえて言った。

「そういうふうに化粧品と私たちが役立ったなら、何となくうれしい。また復帰しようかな」

ちなみに、私の知り合いは、何か問題が起こると美容皮膚科へ行く人がいる。

キレイにおいて、こんな便利なものを絶滅させてなるものか。

無くなりそうで無くならないもの、そのひとつに"日傘"があります。

いや、10年後にはたぶんもう絶滅しているのかもしれない。

でもそれだけに"天然記念物"のように、理由はないけれど、ともかくみんなで何とか残していかなきゃいけないもののような気もする。

ある美容皮膚科 へ向かう途中の夏の日、さわやかなブルーのワンピースに白いレースの日傘をもった女性に会った。

その人はおそらくまだ20代。

こんな若い女性が日傘をさしていることにも驚いたが、私を本当に驚かせたのは、むしろその女性の存在感ある美しさだった。

ここで私は考える。

人をしばしボー然とさせるほどの美しさは、どこから来たのか。

もしこの人が日傘を持っていなかったら、おそらく"ボー然"はない。

しかし日傘を持つ人すべてに"ボー然"とするのではない。

ここで浮かびあがったのは、若さ×日傘=ボー然という方程式だった。


一連の報道では、「この整形手術や美容皮膚科によって生まれ変わった犯人は、ホステスとしてたちまち売れっ子となり・・・・・云々」と言っているが、じつはここにも問題があります。


お伽話には、「魔法をかけられ美しくなったとたんに、幸せになったとさ」みたいなストーリーはよくあるが、世の中そんなに簡単じゃない。


目を二重にしただけでは、パッとしないホステスが、突然売れっ子ホステスになったりはしない。


これも私の想像だが、実際にはこうなのです。


整形手術を受けた動機は、七対三くらいで"逃亡するため"だったのに違いないが、実際大きなコンプレックスでもあったのだろう小さな目を"パッチリ切れ長"にしてみた時、彼女の中で何かが大きく変わったのだ。


いつもなんとなく「どうせ私なんか・・・・・」という気持ちがもれ出ていた"負の表情"が、「私はキレイ」という自信に満ちた"プラスの表情"に変わるのでした。