朝早めから活動する際に、気軽に入れるという点でスタバはありがたい。
世界的ベストセラー〈時計島〉シリーズの最新作。
その版権を「勇敢で賢く願いを叶える方法を知っている方に」と、かつて〈時計島〉シリーズの著者ジャックが住む時計島を訪れた事のある四人の男女に招待状が送られる。
そしてその版権は、ジャックの出す謎々などに答え、コンテストに優勝した者に与えられるという。
参加者の一人であるルーシーは、どうしても版権を手に入れたい事情があり…。
子供の頃など多感な時期に読んでいる本に救われた、助けられた、希望をもらえた。
そんな経験や記憶がある人なら間違いなく、この時計島の物語に夢中になれるはず!
勇敢な子供だけが訪れる事ができる時計島に、再び訪れる事が出来た、かつて子供だった四人の大人たち。
それぞれの願いを叶えるために、ベストセラー児童書〈時計島〉シリーズの作者であるジャックが仕掛ける謎解きゲームに勝つのは果たして?!
かつて時計島を訪れた事があり、そこでジャックの相棒にと夢を見たルーシー。
そんなルーシーは、クリストファーという男の子を自身の養子に迎えたいと願っています。
しかし、低所得者であるルーシーには子供を受け入れる環境が整っていないために、養子として送り出す事は出来ないと宣言されていたところに、ジャックからの招待状が届き、版権を売り渡してクリストファーを養子に迎えようと時計島に乗り込みます。
そんなルーシーだけでなく、参加者の他の三人も、それぞれが叶いたい願いや希望があり、その内容は現実の厳しさというものを訴えるようです。
版権を得る事ができるのは一人だけ。
なんとしても手に入れようと画策する者もいる中で、愛した子供たちに対するジャックの優しさには胸があたたかくなりました。
そう、ファンタジーのようだけど現実的な問題について、夢のような希望を抱かせてくれる、そんな物語。
里親制度や養子縁組に関する制度については、詳しくは知らないですが、日本よりその制度はしっかりしていそうで、それだけにルーシーとクリストファーの純粋な想いは胸を打ち、思わず一緒になって「勝った!」と叫びたくなります。
ところで時計島にはジャックの友人であり〈時計島〉シリーズのイラストを手掛ける画家のヒューゴも住んでおり、ヒューゴとルーシーの恋模様も描かれるなど、ちょっと贅沢な要素も。
互いに惹かれながらも、どちらも一歩引いているような、そんな二人の距離感も楽しんで読めました。
それにしても巻末リストにある架空の〈時計島〉シリーズ、読んでみたくなりますし、いつかまた〈時計島〉を訪れる事が出来たら嬉しいですね。