デイジー・エドガー=ジョーンズ主演の映画『ザリガニの鳴くところ』
原作はディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説で、2021年本屋大賞翻訳小説部門で1位に選出された感動のベストセラー小説。
原作が素晴らしかったので映画化と聞いて期待していたんですが、遅まきながら観ました。
映画版の方は原作を凝縮している分、主人公カイアの心の揺れや、カイアを〈湿地の娘〉と呼んで蔑んでいた住人たちや、カイアを助けていた夫妻の事などの描かれた方が物足りない感じかも。
でも、映像としてはカイアが住んでいる湿地が、原作を読んでいた時に想像した百倍は美しい景色が印象的でした。
ただ、カイアの装いや住まいなど、ちょっと美し過ぎるような気もしないでもないですが。
ミステリーとしての描かれ方は映画の方が更に薄い感じで、ミステリーというよりはヒューマンドラマとして見る方が正解かも。
カイアを中心として描かる人間の本質的な問題と優しさ、そして自然の美しさと強さなど、未読の方は原作を読んで堪能して欲しいですね。
