『千歳くんはラムネ瓶のなか (8) 』 裕夢 | 固ゆで卵で行こう!

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「鏡よ、鏡」、七瀬悠月は “ナナ”としてその覚悟を見せます。

その覚悟は勇ましく眩しい。
 
けれども、“ナナ”は悠月であって悠月では無くて、それゆえに痛々しくも。

そんな、ナナ=悠月に対する朔は、これまでのようなヒーローでは無くなってきたのかも知れないけれど、土壇場ではやはりヒーローなんですよね。

その誠実な言葉と態度は、悠月もそうだけど、朔自身も救っているんじゃないでしょうか。
 
まぁ、健全な男の子らしい反応も可愛いんですけど(笑)。


さてさて、地元民からすると、今回も馴染みがあったり、思い出のあるような場所がいくつか。

その中でも今回描かれた、フェニックス通りの歩道橋からの光景は、特に夕方はエモいかも。
徐々に暮れゆく中、渋滞の車と少しずつ灯るライト、道路の中央を走る路面電車、下校時の学生の賑やかしい様子。
聖地巡礼される方は、こちらも新たなポイントになるんじゃないでしょうか。


それにしても、悠月推しには充足感が半端ない巻でしたね~。
今回で更にファンも増えるかと(笑)。

しかし、悠月をメインにしながら文化祭への準備や練習の様子が時にコミカルに描かれていましたが、文化祭の本番はこれからです。

実質下巻となる9巻で、果たして朔は舞台の上でどのようなアドリブ=選択を見せるのでしょうか。。。
 
 
 
ところでこの8巻はLpaの中にある書店「AKUSHU」さんで購入。
 
こちらで購入すると、今ならAKUSHU限定書き下ろしSSリーフレットがついてきますよ~。