〈吸血鬼ハンター〉シリーズ40作目。
一万年も海に彷徨う船、デッケン号に乗船している五人の男女は、船に乗っている理由も分からず以前の記憶も無し。
そんな呪われた船に招かれたDは何と対峙する事になるのか。
今回は‟神祖”という言葉が何度も出るなど、これまで仄めかされてきた実験についてもかなり具体的な描写があるのが印象的だったかも。
また、閉ざされた空間で登場人物も限られている事もあってか、五人の乗客だけで無く、船長も含めて登場人物それぞれに焦点が当てられているのもいいですね。
名前だけの単なる登場人物って訳でなく、血肉ある人物として感じ取れました。
そのお陰でしょうか。
いつものように、何がなんだか分からないままのものがあっても全体的にバランスも良く感じ、ここ最近のDの中でも特に面白く思えたかも。