ホワイトハウスの危機管理室で、誰が何のためにかけてくるのかも知らされていない緊急電話を取り次ぐ深夜番を務めているFBI局員ピーター。
これまでの勤務284日で受けた入電は1度だけだったが、ある晩、取り乱した若い女ローズから助けを求める電話がかかってくる。
ピーターは助けに応え救援を向かわせるが、ローズに「赤の台帳、オスプレイ、6日後」という暗号めいた伝言託した伯父夫妻は正体不明の何者かに既に殺されていた・・・。
ホワイトハウス危機管理室で緊急電話を取り次ぐ深夜番を務めるFBI局員ピーター。
自身の父がスパイとして母国を裏切っていたとの疑惑をかけられたまま死んでおり、その重みと痛みを抱えルールを曲げずに生きてきたものの、ある夜の電話を受けて人生が一変します。
助けを求める女性の一本の電話から国際謀略の渦に巻き込まれるのですが、父の汚名ゆえに裏切り者の息子として後ろ指を差されながら、決してルールから逸脱しないと誓っていたピーターが、何かに突き動かされるように電話を掛けてきた女性ローズを助けるために動き出すと、ローズはもとより自身や関係者に危険が迫り、否応なしに深みに。
いつしか上司や助けを求めてきたローズも、果ては国の最高責任者であるトラヴァーズ大統領すら信じる事ができなくなるピーターは、それでも手掛かりを求め、あえて危険に飛び込む展開に思わず手に汗握ります。
実際、モグラについては割と早い段階で読者には明かされるのですが、それ以降もアメリカを裏切っている存在が示唆されるため、誰も彼もが怪しく見え、ピーターと共に翻弄されながら怒涛の終盤へと流れ込む展開で一気に読まされます。
ただ、ローズの叔父叔母を殺し、ピーター達を狙う殺し屋ディミトリの凄みや有能さをもっと描いて欲しかった点や、ある程度予想つく結末については多少残念に思うところも。
けれども、どこか懐かしさすら覚える王道のスパイ・アクション映画のようで、最初から最後まで堪能できました。
そうそう、マシュー・クワークって『The 500』(過去記事はこちら)の著者だったんですね。
こちらもなかなか面白かったですが、著者の他の作品もまた紹介されるといいな。