闇という名の娘: The HULDA TRILOGY #1:DIMMA (小学館文庫)
アイスランド、レイキャヴィーク警察の犯罪捜査部の女性刑事フルダは“ガラスの天井”に阻まれ警部のまま定年を迎えようとしていたが、ある朝、20歳も年下の上司に呼び出され2週間後に部屋を明け渡すように言い渡される。
最後の抵抗でフルダは未解決事件の捜査を許されたフルダは、1年前に海岸で遺体で発見され事故として処理されていたロシア人女性の再捜査を始めるのだったが・・・。
読み終える時の、この胸に込み上げてくるものをどう言葉にすればいいのでしょうか。
重く、重しのしかかるこの感情の説明を自分ではうまく説明できそうにもないので気になる方には是非読んで確かめて欲しいです(もっとも、万人にお勧めできる作品と言えませんが・・・)。
定年間近の女性刑事フルダ。
有能な警察官であると自負し上昇志向もあったものの、女性という事もあって昇進を阻まれ周りからも疎まれる存在に。
そんなフルダは間もなく定年を迎えるのにも関わらず上司から退職を迫られる中、最後の事件として捜査する未解決事件を通じて描かれるのは、フルダが抱えて生きてきた罪と贖罪の意識なのでしょうか。
北欧の鬱屈した風景に時折浮かび上がるような美しい情景に対比して浮かび上がる”闇”。
事件は思いがけない展開が待っていて、まるで読者を北欧の地に放り出して突き放すかのようです。
三部作第一部との事ですが、第二、第三部は過去に遡りフルダの警官人生を追体験できるようです。
正直に過去に戻って描かれるシリーズって好みじゃなんですが・・・本作の「闇という名の娘」というタイトルが示唆していたものの正体は何だったのか、これは気になります!